隠岐へ

2013/4/17 水
始:8:55 ~ 終:19:45 走行:30km
~ 七類 ~ 境港(フェリー)西郷 ~ 銚子ダム

曇り。朝からどんより曇っていて今にも雨が降りそうであったが、結局雨はほとんど降らなかった。
昨日が嘘のように肌寒い。

隠岐に渡ろうと思っている。
フェリーは七類と境港から出ている。が、航路も発着時間もわからない。
テン場から500mほど下ったところに道の駅があり、何か情報は得られまいかと寄ってみたのだが、有用な情報は得られず。
ちなみに、道の駅は狭くて幕営できそうになかったから、昨日の判断は正しかった。

ひとまず七類へ行ってみることに。
R431からR485に入り、トンネルを抜けると七類のフェリーターミナルがある。妙に閑散としているが立派なターミナルだ。
フェリーは一日二便出ているのだが共に朝の便で、残念ながら9:00と9:30に既に出てしまっていた。
パンフを見ると、境港からのフェリーは14:25発。これだと西郷着が18:30・・・。
天気も悪いし迷うところだが、今日のうちに隠岐へ渡ることにした。
ちなみに、便によって寄る島が異なるが、どの島まで行っても運賃は一緒。境港発でも七類発でも同じで、3,150円+自転車1,250円。

境港まで移動。
境水道大橋を渡ると境港=鳥取県である。水道を大きな船が通るので、橋はえらく高いところに架かっている。
境港は水木しげる一色!水木しげるロードというのがあって、ここに現在153体の妖怪ブロンズ像がある(着実に増加中)。
それ以外にも鬼太郎フェリーに鬼太郎列車、タクシーの屋根の飾りも目玉おやじ。バスやらベンチやらいろいろなものにも水木しげるの妖怪の絵が描かれている。
なんだかもう見ているだけで楽しくなってくるのだが、境港の観光はまた後日ゆっくりということにして、ひとまず隠岐へ渡る。

鬼太郎フェリーに乗って島後の西郷へ。
隠岐は島後(どうご)と島前(どうぜん)から成っている。
島後にあたるのが、最大の島である隠岐の島。島前は大きく三つの島から成っていて、それぞれ西ノ島、中ノ島(海士町)、知夫里島(知夫村)である。

フェリーは大きく、これまでに行った島と比べるとずいぶん乗客が多い。
境水道を出ると揺れが大きくなる。
17:00過ぎに西ノ島の別府港に寄港し、18:20に西郷に到着。
予想はしていたが、フェリーを降りると既に薄暗かった・・・。

ターミナルの付近に幕営するのは厳しそうなので、ひとまずR485を北上。
すぐに暗くなってしまい、うまくテン場を探せない。
「銚子ダム」という標識を見つけ、何はともあれ国道を外れて行ってみる。暗くてよくわからない中、ダムを渡った先にある狭い駐車場の東屋の下に幕営させてもらった。

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ひとまず七類へ                           境水道大橋はえらく高いところに架かっている

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境港は水木しげる一色!                      ポストに・・・

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鬼太郎列車に鬼太郎交番・・・                  タクシーの屋根の飾りも目玉おやじ

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見てるだけで楽しくなってくるが、境港の観光はまた後日   ひとまず鬼太郎フェリーで隠岐へ渡る

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隠岐最初の寝床は銚子ダム(翌朝撮影)

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島後(隠岐の島町)一周 その1

2013/4/18 木
始:8:45 ~ 終:20:00 走行:45km
~ 西郷 ~ 都万 ~ 上那久 ~ 油井 ~ 福浦 ~ 五箇

曇り一時雨。
島の中央を南北に走る国道でこのまま五箇まで抜けてしまってはあまりに素っ気ないので、いったん西郷へ戻り島を一周することにした。
島後は、(海岸線は非常に複雑であるが)概略円形をしている。

ダムから下って国道に出、隠岐国分寺を経由して西郷まで戻る。
県道44号にぶつかる手前にあるのが玉若酢命(たまわかすみこと)神社。
非常に珍しい名前のように思うが、この神社はすごい。やはり神社はこうでなきゃいかん。
随神門をくぐると、樹齢千数百年とされる杉の巨木がある。八百杉(やおすぎ)と呼ばれているこの杉は、屋久杉のような巨木だ。
奥にある本殿は1,700年代の建立。境内全体に神聖な空気が漂う。
本殿は大社造と似たものだが、いくつか異なる点があり、隠岐造という隠岐独特の造りだそうだ。

かぶりつきでその本殿を見ていると、旅行者のご老人が一人やって来た。
言葉を交わすと旅好きのご老人で、一人でレンタカーを運転して島を回っておられた。すこぶる元気な方である。

神社の隣には、宮司さんのお住まいである億岐家住宅がある。
こちらも古い民家で、柱や板戸に戊辰戦争時の刀傷や弾痕が残っている。隠岐にも戊辰戦争の波があったのかと実は少々驚いた。

県道に出て、ここから時計回りに島を一周する。
都万の手前で一人の若者と出会った。車で自分らを追い越すと、前方で車を止めて声をかけてくれた。
なにわナンバーだったからてっきり旅行者かと思ったのだが、島出身の若者だった。土地の人しか知らないような情報をあれこれ教えてくれた。
島で一番おいしいと教えてくれたのが、犬来の湧き水。明日寄って汲んでいくことにしよう。
「困ったことがあったら島の人に声をかけてください」「皆親切ですから、腹が減ったと言えば飯も食わせてくれますよ」なんてことを言っていた。

若者と別れて先へ。
相変らず曇っているが、海の向こうに薄っすらと島前が見える。
都万の舟小屋群を見てしばらく行ったところから道が狭くなって山間に入る。それまでも少なかった車がほとんどいなくなる。
聞こえてくるのは鳥の声だけ・・・。

12:30頃から雨となった。
壇鏡の滝への分岐のところにバス停があり、そこに避難して小一時間ほど雨宿り。
隠岐はこれまで訪れた島と違い、ゴミに対して寛容。どこにでもゴミ箱があって助かる。

雨が上がってから再び北上。アップダウンの連続でけっこうしごかれる。
油井の池は美しいところだった。
奥の山が雲に煙っていて幻想的。どこかギアナ高地を思わせるような景観だ。
晴れた日もキレイなのだろうが、こんな天気の日に見るのもこれはこれでいいものだ。
どこへ行っても人がいないのがこれまたいい。静かで落ち着く。
いやーいいですよ、隠岐。テン場もそこかしこにあるし(明るいうちならいくらでも見つかる)。

福浦には明治時代に手掘りでくり貫いたトンネルがある。
これを見て県道に戻ると、見覚えのある人に声をかけられた。
朝、神社で会ったご老人だった。今日はすぐそこのホテルに泊まるらしい。
ホテルのロビーに招かれてコーヒーをご馳走になった。
名前はシクラさん。年齢を聞いてビックリ。どう見ても七十過ぎくらいにしか見えなかったのだけれど、昭和一桁生まれの八十二歳だった。
信じられないくらいピンピンしている。
「若い頃は猛烈社員で長期の旅行なんてできなかったから・・・あなたたちが羨ましい」と仰っておられたが、こちらからするとシクラさんのほうが羨ましい。
その歳まで自分が生きていると仮定して(この仮定自体がかなり怪しいが)、ここまで元気にシャキシャキ動けているかどうか・・・。行動力も含め、ホントに驚愕のバイタリティーだった。

アドレスを交換し、シクラさんに見送られて先へ進む。
福浦から五箇はすぐ。ここでようやく予定していた温泉に浸かる(島前を含め、おそらく隠岐で唯一の温泉)。
テントはちょっと先にある水若酢神社の駐車場に張れるだろうと高を括っていて、安心してのんびり湯に浸かった。

温泉をあとにしたのは19:30過ぎ。真っ暗で何もわからん・・・。
神社の近くまで来ているのに、どこが神社だかまったくわからない。
駐車場と思しきところにどうにか行き着いて、ヘッテンの灯りでテントを張った。かなり怪しい行動だ。

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ダムにいきなり妖怪のブロンズ像がある             可愛らしいブロンズ像が隠岐にも増殖中

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玉若酢命神社                             八百杉

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支えまくり・・・                     隠岐造というらしい

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ここにも妖怪(もちろん神社の外ですよ)             島後一周スタート

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島の若者が気さくに声をかけてくれた               都万の舟小屋群

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バス停でありがたく雨宿り                   写真じゃまったく伝わらないですが・・・非常に美しい油井の池

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聞こえてくるのは鳥の声だけ・・・静かで落ち着く        福浦まで下った

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明治時代に手掘りでくり貫いたトンネルがある        海沿いに続いているが途中から立入禁止になる

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隠岐でも素敵な出会いがありました             水若酢神社の駐車場に幕営させてもらった(翌朝撮影)

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島後(隠岐の島町)一周 その2

2013/4/19 金
始:8:45 ~ 終:18:15 走行:48km
~ 白島埼 ~ 中村 ~ 浄土ヶ浦 ~ 龍ヶ港 ~ 大久 ~ 犬来 ~ 西郷 ~ 寺の前公園(銚子ダム手前)

晴れ。隠岐に来てようやくスッキリ晴れた。
まずは朝一で水若酢(みずわかす)神社に参拝。やはり珍しい名前であるが、延喜式神名帳に名神大社と記される隠岐国一宮である。
今の本殿はやはり1,700年代の建立。もちろん隠岐造。
ちなみに、隠岐古典相撲を描いた映画「渾身」(ぜひ見てみたい)の舞台であり、ロケ地でもある。

神社に隣接して郷土館や姿沢牛突き場がある。
牛突きというのは闘牛のこと。承久の乱で隠岐に配流となった後鳥羽上皇をお慰めするために行われたと伝えられ、800年近くの伝統を誇る。
牛突きもそうであるが、こういった伝統行事が数多く残っているところが隠岐のすごいところだ。

神社を発ったのは10:00前。一路島後最北端の白島埼へ。
今日も上りにしごかれる。晴れてはいるが空気が冷たいのがせめてもの救い。
白島展望台からの眺めは絶景だった。このあたりには小さな島が点在している。
ちなみに、松が多いのが隠岐の植生の特徴である。

中村には水木しげるのブロンズ像がある。
水木しげるの本名は武良(むら)茂といい、中村の武良郷が自分のルーツではないかと自身が述べていたようである。
そんな縁もあってか、境港の水木しげるロードは海を渡って隠岐まで延長されている(笑)。妖怪ブロンズ像は隠岐においても着実に増殖中である。

中村からアップダウンをこなすと、これまた景勝地の浄土ヶ浦。
浄土ヶ浦から龍ヶ滝を経て大久あたりまでの海岸沿いのうねうね道は実に美しい。ちょっと走っては止まって写真を撮り、また走っては止まるといった具合でなかなか前に進まない。
いやーホントいいですよ、隠岐。豊かな自然、美しい景観、伝統的な人の営み・・・ここには古きよき日本の原風景があるのではないかと思う。

大久から先はまた山間に入る。そして犬来に至る。
「犬来に向かって、自販機の並んでいるところを左に入って・・・」と教えられた通り走って水場を探す。
水音を頼りに探すと・・・あった!そこには水がこんこんと湧いていた。
これは確かに島の(しかも一部の)人しか知らないであろう。見つけられたのは奇跡だ。
さっそく飲んでみると・・・確かに美味い。汲めるだけ水を汲む。
これで今晩はご飯がおいしいぞと、手持ちのレトルトカレーで済ますつもりでいたのが途中で納豆を買った。

水の力というのはすごいです。
米にしてもコーヒーにしても、下手にブランドにこだわるより水にこだわったほうが断然美味い。
我が家では山に行った際によく水を汲んで帰り、その水でコーヒーを入れたりご飯を炊いたりしていたのですが、これがもう・・・。
騙されたと思って一度試してみてください。たぶんビックリしますから。米なんてツヤツヤに炊きあがりますよ!
手っ取り早いところでは、南アルプスの天然水など市販のもので試してみると効果を確認できるかもしれません(試したことないですが・・・)。

今宵のテン場は結局、初日に泊まった銚子ダムの手前にある寺の前公園。広くて実に快適なテン場である。
これだけ広いところなのに、初日の日は真っ暗でまったくわからなかった・・・。
夜になると久々に寒かった。もちろん米が美味かったのは言うまでもない。

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隠岐国一宮=水若酢神社                   延喜式神名帳にも記されている 本殿はむろん隠岐造

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もちろん土俵もある・・・「渾身」見てみたいなぁ          白島埼(道後最北端)

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絶景が広がる

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竹島は島根県です                          松が多いのが隠岐の植生の特徴

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こちらは立派な「唐傘の松」                     そこにある水木しげるのブロンズ像

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菜の花も咲き乱れる                         いやーいいですよ、隠岐

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豊かな自然、美しい景観、伝統的な人の営み・・・ここには古きよき日本の原風景があるような気がする

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これまた景勝地の浄土ヶ浦

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遊歩道があって歩けます                      おむすびのような小島

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海岸沿いのうねうね道が実に素晴らしい           こんこんと湧く犬来の湧き水 一度騙されたと思って山の水で・・・

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西郷かっぱ公園                           本当に河童のいそうなところだった

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後ろに見えるのが銚子ダム こんな場所が初日は暗くてわからなかったんだから・・・

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隠岐 島前中ノ島(海士町)

2013/4/20 土
始:9:45 ~ 終:15:15 走行:8km
~ 西郷(フェリー)菱浦

曇りのち雨。昨日に引き続き寒い。
隠岐にはキジがたくさんいる。夜が明けると鳴きはじめ、その辺をヒョコヒョコ歩いている。
今日はフェリーで中ノ島へ渡る。昼のフェリーだから、のんびりテン場をあとにする。
静かで広くて平ら・・・実に居心地のいいテン場であった。

スーパーで買い出しをしてから西郷港へ。
船は時間通り昼すぎに西郷港を出た。ちなみに運賃は、1,430円+自転車820円。
本土と島前、島後の間を行き来しているフェリーは三隻あり、今回乗ったのはそのうちの”フェリーおき”。

一時間ちょっとで菱浦港に到着。ちょうど雨が降り出したところであった。
しばらく待合室で様子を見るも、雨はやみそうにない。予報でも日付が変わる頃まで雨である。

フェリーターミナルの真正面にある小山の上に東屋らしきものが見える。
雨の中を歩いて偵察してみると、格好のテン場ではないか。こんなところに東屋があるのは奇蹟だ。
菱浦からちょっと離れた明屋の海岸に無料のキャンプ場があり、テン場に目星をつけていたのだけれど、その必要もなくなった。本日の行動終了!
雨の中、小山の上に移動してテントを張った。一日いい骨休めになってしまった・・・。

大きく四島から成っている隠岐は、各島がそれぞれ町や村となっている。一番大きな島である島後は隠岐の島町、今いる中ノ島は海士(あま)町である。
海士町は「日本で最も美しい村」連合に加盟している。これには我が中川村も加盟しており、久々に見るシンボルマークが妙に懐かしかった。
雨は22:00頃になってやんだ。

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実に居心地のいいテン場だった・・・                2月22日は竹島の日です@西郷港


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西郷港の巨大ペイント・・・フェリーからよく見える     菱浦のターミナル前にこんな快適なテン場が・・・(翌朝撮影)

2013/4/21 日
始:9:55 ~ 終:18:30 走行:33km
~ 中里 ~ 宇受賀 ~ 明屋 ~ 知々井 ~ 御渡 ~ 菱浦(フェリー)別府 ~ 美田ダム

曇りのち晴れ、一時雨。
朝からスッキリ晴れると思っていたのだが、曇っていた。そのうち雨が降り出したのでしばらく様子を見る。
9:00を過ぎると一転してスカッと晴れた。
テントを撤収して出発。なかなか快適なテン場であった。

中ノ島は複雑な形をしており、島後と違って島をぐるりと一周しているような道はない。県道の走っている範囲で一周することにした。
特にこれといった観光スポットはない(と思われる)海士であるが、走っていて気持ちのよい美しい島である。陽光に映えて緑が眩しい。
センターラインのある道路は菱浦付近だけで、あとは狭い道の走るのんびりした島だ。

中里には本殿が隠岐造の隠岐神社がある。御祭神は後鳥羽天皇。
承久の乱により隠岐へ配流となった後鳥羽天皇は、この地で崩御された。神社の隣に行在所跡があり、そこは御火葬塚にもなっている。

島の北端近くにある宇受賀命(うつかみこと)神社は田んぼに囲まれた中にあり、なんとも言えないいい雰囲気を醸し出している。
御祭神である宇受賀命は中ノ島の氏神様で、全国でもこの神社だけに祀られているらしい。延喜式神名帳の名神大社に列された古社である。

牛の放牧された中を走るのどかな道を南へ行くと明屋海岸。赤岩と紺碧の海のコントラストが美しい。
その先はアップダウンが激しくなる。
清水寺の脇に天川の水と呼ばれる水が湧いていて、これを汲んでいく。癖のない美味しい水であるが、やはり先日の犬来の水のほうが断然美味い。

水を汲んだあと、土地のご老人に声をかけられて暫し立ち話。
島は松くい虫の被害が酷いらしく、島の松はほとんど枯れてしまったと言っていた。そう言われてみると、確かに島後と違って松が少ない。
人が減り、山も畑も荒れ放題ということだった(田舎はどこも一緒だ)。
「ダメですわぁ」「酷いですわぁ」を連発していた。
傍から見ると美しい島にしか見えないが、やはりいろいろあるんだなと思い知った。当然ながら、旅でちょっと訪れるのとそこに住むのとはまったく違う。

日曜のためだと思うのだが、今日は島の商店がことごとく閉まっていた。
御波まで来てようやく開いている店があり、ここで行動食などを買い出し。
島の中央部の山を越えて菱浦に帰ってきた。一周28kmといったところだ。

菱浦から最終のフェリーで西ノ島へ渡る。
島前の島間には内航船が運航しており、300円+自転車100円で各島の間を渡ることができる。

菱浦から西ノ島の別所まではフェリーで僅か15分。17:30過ぎに別所に着いた。
菱浦と違ってターミナルの付近にテン場は見当たらず、R485を西へ走る(島前では唯一西ノ島に国道がある)。
しばらく走って国道を外れ、美田ダムに幕営した。先日の銚子ダムとは違ってここにはトイレも水道も駐車場もないが、人通りがないから静かで快適に幕営できる場所ではある。
ちょうどテントを張る頃になって一時的に雨が降った。雨はその後すぐにやみ、夜は晴れていた。

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テン場からターミナルがよく見える  フェリー、デカイな・・・

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ラフカディオハーン(小泉八雲)ゆかりの地です        スッキリ晴れた

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狭い道の走るのんびりした島だ                宇受賀命神社・・・田んぼが青々したらさぞきれいだろう

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天気がよくて気持ちいい                      牛の放牧されたのどかな道

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緑が眩しい                              海もきれい

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明屋海岸                               清水寺の脇に湧く天川の水

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こちら内航船のフェリーどうぜん                  西ノ島初日は美田ダムに幕営

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隠岐 島前西ノ島(西ノ島町)

2013/4/22 月
始:9:10 ~ 終:16:15 走行:22km
~ 浦郷 ~ 由良 ~ 国賀浜 ~ 由良 ~ 鬼舞 ~ 赤尾

快晴!朝から気持ちのいい天気。
久々にテントが夜露でびしょびしょになったが、日にかざすとすぐに乾く。

ダムから下り、国道に出て西へ。
西ノ島大橋を渡ってしばらく走ると浦郷。その先に由良比女(ゆらひめ)神社がある。
やっぱ隠岐の神社はすごい。ここも隠岐一宮。隠岐には一宮が二社存在する。
神社前の浜は”イカよせの浜”と呼ばれている。最近は寄らなくなってしまったらしいが、過去には(昭和四十年頃まで)毎年浜にイカが大量に押し寄せたのだそうだ。
多いときには数万匹のイカを拾い、その売り上げで田んぼを買ったとか畑を買ったとか、はたまた事業資金にして警官が転職したとか、いろいろな話が残っている。土地の人たちはほとんどがイカ拾いの経験があるそうだ。
拝殿の鴨居にもイカの彫刻がある。

この先商店はありそうにない。いったん浦郷に戻って買い出しを済ませる。
浦郷は西ノ島で最も人口の多いところであるが、国道沿いに店は見当たらず、工事現場のおっちゃんに場所を聞いてようやく一軒商店が見つかったという次第。

買い出しのあと国賀浜へ。
このあたりの景観は素晴らしい。海食によって削られた断崖が海面からそそり立っているのだけれど、断崖の上は牧歌的な草地となっている(風が強いためか木は一切ない)。
そして草地では、放牧された牛や馬がのどかに草を食んでいる。ここはどこ・・・?ちょっと日本離れした景観である。
摩天崖と呼ばれる257mの断崖の上まで、国賀浜から歩くことができる(ハイキングコースになっている)。
ここ、非常に気持ちのいいところです。ここは本当に日本なの・・・?
摩天崖の一帯にはトンビがたくさんいて、自分の目と同じ高さ、もしくはもっと低いところを見事な飛行技術で舞っている。その姿は見ていて飽きない。
こんなところを自由に飛べたらさぞ気持ちいいだろうね。

国賀浜からいったん由良まで戻り、鬼舞へと向かう。
西ノ島の地形は険しく、海岸沿いに道はない。島を一周するなどという芸当はできず、一度戻って別の場所へ、という行程になる。
島の中央を走る山の稜線上に、鬼舞スカイラインというのがある。ここは・・・これまた素晴らしいところです。
ただし、稜線上に出るまでの上りがめっぽうキツイ・・・。

スカイラインに出てからの眺めは絶景で、頭の中を真っ白にして上った苦労が報われる。
東に島前の内海、西に外海の日本海が望める。内海の眺めが特に美しく、嬉々として走る。
自転車で行けるのは鬼舞の展望所まで。あたり一帯が放牧地となっていて、馬や牛が勝手気ままに草を食んでいる。すごいところだ・・・。
そこからさらに島の先端のほうへのどかな草地を歩いて行くと、目の前に知夫里島がドーーーンと現れる。
おぉぉ・・・これは・・・。
この眺めにはぶっ飛んだ。知夫里島はすぐそこで、一見つながっているように見える。
いやーすごいところです。

同じスカイラインを戻り、途中で分岐に入る。赤尾展望所へ。こちらは赤尾スカイラインというらしい。
赤尾展望所は、先ほど行った国賀海岸を箱庭のように見下ろせる景勝地である。ここからの眺めもまた素晴らしい。
どこか展望所付近に幕営して夕日を眺めようと画策していたのであるが、行ってみたらあまりよさそうなところがない。展望所のところには牛や馬避けの柵があり、草地に自転車を入れられないのだ。
国賀海岸はこの上ないテン場であった。夕日は見たいし、ここは悩みどころ。

結局、今から移動するのも面倒になってしまい、展望台の下に幕営することにした。
これまでどこへ行っても他に人などいない隠岐であったが、ここには珍しく大型バスがやって来た。
ツアー客の人たちと言葉を交わしつつ、日が傾くのを待つ。バスが帰ったあとで展望台の下にテントを張った。
で、期待した夕日であるが・・・残念ながら水平線に沈む前に雲の中に消えてしまい、たいしたものではなかった。

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由良比女神社の本殿                        イカよせの浜

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拝殿の鴨居にもイカの彫刻が・・・                 国賀浜へ

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ハイキングコースになっていて歩けます             牛や馬のいる牧歌的なところ

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でも海岸はスパッと切れ落ちている(摩天崖)

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風が強いためか木は一切ない                トンビがたくさんいる・・・見事な飛行を見ているだけで楽しい

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牧歌的な景観が日本離れしている ここは本当に日本なのか・・・?

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子牛も気分がよさそうだ                      写真だけ見たらどこだかわからないな・・・

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水もきれいです                            鬼舞スカイライン

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これまた絶景!頭の中を真っ白にして上った苦労が報われる

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空に向かって上る感じが最高!

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目の前に知夫里島がドーーーンと現れる@鬼舞展望所の先

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たてがみフサフサの馬がいます                  すごいところだ・・・

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こちらは赤尾スカイラインから・・・国賀海岸を箱庭のように見下ろせる

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展望所のところには柵があって草地に自転車を入れられない    結局こういうことに・・・

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残念ながらこのあと雲の中に消えてしまった・・・

Theme [自転車旅行] Genre [旅行]
Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 118_Oki / 隠岐] | 2014.04.28(Mon) PageTop
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nakappie

Author:nakappie
1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
信州伊那谷より~旅のこと、山のこと、自転車のこと、そして田舎暮らしのことなどなど・・・気ままに綴ってゆきます。
”おもしろきこともなき世をおもしろく”そんなふうに生きていけたらいいですね。

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