スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category [スポンサー広告] | --.--.--(--) PageTop
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しています。
記事が面白かったときはポチッとお願いします!
 ↓   ↓   ↓
にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ    
   
   

塩見岳(3,052m)でアプローチについて考える

日付: 2014/8/4 月
ルート: 鳥倉口 ~ 三伏峠 ~ 三伏山 ~ 本谷山 ~ 山頂ピストン

伊那谷は雨の降らない日が続いております。
台風12号が九州の西を北上してからというものスッキリしない天気が続いておりますが、それでも雨は降らない。降ってもパラッと5分くらい、という感じです。
いつものことですが、もう何日まともに雨が降っていないのだろう。そもそも梅雨の時季からしてほとんど雨が降らなかった・・・。
と言っても、晴れているのは伊那谷だけ。山はおそらく連日雨ではないでしょうか。
中央アルプスも南アルプスも、もう何日もまともに姿を見せておりません・・・。

塩見に登った昨日もそんな天気でした。晴れているのは伊那谷だけ。
本当は、自転車でアプローチして翌日に登るつもりだったのですが、都合により車でアプローチして日帰りとなりました。

3:00起床。珍しく霧雨が舞っている。
予報からしても天気はまったく期待できない。
おにぎりなどをこしらえて、4:15に自宅を出発。日の出がだいぶ遅くなった。

鳥倉のゲートまで、自宅から車で一時間ほど。
大鹿村の大河原から、鳥倉林道を上る、上る・・・。広くはないですがキレイな林道です。
1,600mほどのところにゲートがあり、そこまで車で入れます。
現在、塩川口の手前は土砂崩れの復旧工事をしていて(もう何年もやっているようですが)、塩川口からは入山できないようになっているのですが、塩川口から入れた頃から、既にメインの入山口は鳥倉口になっていました(少なくとも2007年頃には塩川口のバスは廃止されていた)。

1,600mまで上がれるのだから、車を使うとだいぶ楽をさせてもらえる。
バスを使えば、ゲートのさらに先にある登山口まで入れるのでさらに楽ができてしまう・・・。
ちなみに、バスは7月、8月の期間運行で、一日に9:00と14:00(だったか)の二本だけです。伊那大島駅との間を往復しているもよう。

毎度思うのですが・・・ここまで車で入れる必要がはたしてあるのだろうか???
もっと下のほうから山に取りついて然るべきなのではなかろうか。
自転車でアプローチする場合を考えると、例に漏れずここも登山口までのアプローチが核心であろう。

ここでちょっとアプローチについて考えてみる。
夏山というか無雪期の山に一般道から登るという場合、たいへんなのは(労力を要するのは)実はアプローチなのではなかろうか。
自転車以外に、たぶん公共機関を使ってアプローチする場合も同様だと思う。バスの時間を調べたり、それ以前にそもそもどうやってアプローチできるのか調べたり、調べた時間に合わせて現地まで移動したり、予想外にお金がかかったり・・・なにかとたいへんなもんです。
これが海外の山になるともう想像を絶する難作業で(もちろんお金に糸目をつけなければなんとでもなるのでしょうが)、入山口までアプローチできれば半分成功したも同然、そんな気分にさせられます。先進国ならまだしも、それ以外の国だとなおさらです。

日本の場合、へたに上部まで(山奥まで)道路が延びているのがアプローチを困難にしている要因の一つではないでしょうかね。
道路があれば、できるだけ上まで(奥まで)車で入りたくなるのが人の心理ってもの。
そんなの気にせず下から歩けばいいのでしょうけど、他の人がバスや車でスイスイ行き過ぎるところを歩くってのはなかなか癪なもんです。
道路ってのは勾配を考えて妙にくねくねと大回りして通されるものですし、舗装路を歩くのも妙に疲れる、というかだるい。
やはり入山口をもっと下にすべきだ。
そうすれば登山自体はもっと時間がかかるようになるけれど、アプローチはグッと楽になる。
登山時間が長くなって文句を言う人はそういないのではないか。なぜなら登山自体が目的なのだから。
登山をする人にとって入山口から先、つまり山に入って以降はお楽しみタイムなわけです。対してアプローチってのはあくまでオマケ、言ってみれば余計な行程です。
どこか集落の生活道路から入山できる、というのが理想。個人的にはそう思う。

さて、鳥倉のゲートに着いて驚いた。
けっこうな数の車がとまっていたからだ。
ゲートの手前に20台ほどの駐車スペースがある。平日の今日はちらほら空きスペースがあるが、それでも八割がたは埋まっている。
この土日はすごいことになっていたのであろう。入りきれなかった車が数台、路上に駐車されている。ちなみに付近は路上駐車禁止で、そうデカデカと標示されている。
駐車された車のナンバーを見るとさらにビックリ。北海道から九州、四国まで、日本全国から来ている。
やはり南アルプスというのは別格であるようだ。ここは完全に全国区ですね・・・。
ここまで来て日帰りで入山する人は稀で、ほとんどの人が一、二泊の予定で入山しているものと思われる。

駐車場にはキレイな水洗トイレがあり、外には流し台まであって水もとれます。
靴を履き替えて5:40に駐車場を出発。ゲートを越えて舗装された林道を30分ほど歩く。
雨は降っていないが、山の中腹から上はスッポリ雲の中。

登山口のあるところは広場のようになっていて、バス停がある。ここにも仮設トイレがあります。
バスが回れるように広いスペースをとってあり、格好のテン場である。
バスは7月、8月の期間運行で、しかも一日二本だけだから、その時間を外せば車が入ってくることはまずない。
ちなみに、自転車はゲートの脇から入れます。

塩見に登るのは12年半ぶりになるだろうか。
雪のない時季に登るのは初めてだし、鳥倉口を使うのも初めて。
6:15入山。先行が5パーティーほど。三伏峠までにすべてパス。
途中からすっかりガスに包まれる。

塩川口への分岐(現在立入禁止になっている)を分け、8:15三伏峠。
三伏峠は標高が2,600mあり、日本一高い峠とされている。
「峠」というのは読んで字のごとく、地形的にはコル(鞍部)のようなところを言うのだと思うが、何らか人の往来があったところだけそう呼ぶのでしょうかね。
地形だけを見るなら、もっと高いところは他にいくらでもあると思うから。

小屋はこんなだったっけ。雪の有無で様子もまったく変わるし、まったく記憶にございません。
小屋からちょっと行くと分岐がある。ここは南アルプスの主稜線上(と言っても南アルプスの場合、まったく稜線上っぽくないけれど)。南へ行けば赤石、聖、北へ行けば塩見から長大な仙塩尾根へと続く。

今回は北へ。
さらにちょっと登ると三伏山。本来は360度、絶景が広がっているはずが、ガスって何も見えない・・・。
三伏山によらず、晴れていれば塩見までの稜線歩きは眺めのよいところだ。南アルプスの峰々に富士山、そして何より壁のような中央アルプスの眺めが素晴らしい(はず)。
中央アルプスというのは眺める分には素晴らしい山で、南アルプスと対照的に一つ一つの山がハッキリしていないから、かたまって一つの壁のように見える。雪が着くと特に迫力があり、その昔見たモルゲンロートに輝く中央アルプスの雄姿をよく覚えている。

朝のうちは回復傾向に見えた天気も気のせいで、だんだん悪化してきた。
最初のうちは霧雨が風に流されて叩きつけてくるだけだったが、気付くと本格的な雨になっている。
風と雨、ガスって何も見えない稜線上。晴れていれば気持ちのいい稜線歩きも、こうなるとただの修行だ。
それでも登っている人がけっこういる。多くは三伏小屋か塩見小屋に泊まって山頂をピストンする人たち。
こんな天気でもせっかく来たのだから登りたい、そう思うのが人の心理。
でも、(天気のせいもあって)中にはもうヘロヘロになってしまっている人もいる。見るからに危ない状態だ。
勇気ある撤退とはよく言ったものだ。こういう場合、撤退という勇気ある選択も考えたほうがいいのだと思う。
(が、それは本当に勇気を要する選択で、その場に立ってみるとなかなかそんな選択はできない、ということも個人的にはよくわかります。)

塩見は、遠望するとピラミダルで見映えのする山である(よく目立つ)。
そのピラミダルな部分は岩場。
山によってはいかにも鎖やハシゴが設けられていそうな感じのところであるが、ここはペイント以外何もなく、好感が持てる。
そしてあまりに微妙すぎて遠望からはよくわからないが、実は双耳峰である。西峰が3,047m、東峰のほうがちょっと高く3,052m。

余談ですが、西峰の標柱にはなぜかハングルの表記がある。
まったく意味がわからない・・・。
九州など、場所によっては道路標識などにもハングルが併記されているのだけれど、まったく意味がわからない。
韓国、北朝鮮の人にしか読めないハングルを併記することにどれほどの意味があるんだ?英語表記だけではなぜダメなんだろう?
わざわざお金をかけてやる意味がまったくわからない。
ちなみに、韓国で日本語表記なんてまったくされてませんけど・・・。

11:20に登頂。せっかくだから東峰にも。
何も見えなきゃ山頂は狭くて風当たり抜群の不快な場所でしかない。
写真だけ撮って即下山。
雨が強くなり、すっかりびしょ濡れになった。こんなに濡れたのっていつ以来だろう・・・。
塩見小屋のあたりまで下るとハイマツにとどめを刺される。それまであまり濡れてなかった下半身もびしょ濡れ。靴の中には水が溜まる。
久しぶりの不快さだ。
ま、装備も悪いんだけど・・・。
古いゴアのカッパは雨に対して防水効果ゼロだし、下は面倒でそんなカッパすらはいてない。スパッツなどもちろん持っていないし、靴もなんちゃってトレッキングシューズ。日帰りだから、ザックの中身もビニール袋に入れていない。
自業自得な部分もある。

14:00に三伏峠に下りてきた。ここから先は樹林帯だ。
午後になっても下から登ってくる人とずいぶんすれ違った。塩見小屋まで登るのだと思う。塩見、恐るべし。百名山、恐るべし。
さらに、三伏峠から登山口へ下る途中にもずいぶんたくさんの人とすれ違った。どうやら14:00のバスで登山口に着いた人たちらしい。今日は三伏小屋に泊まるのだろう。
この人数・・・バスはほとんど満席なのではあるまいか。
本当に恐ろしい。夏の塩見には近づけないな・・・。

ところで、そんな全国区の人気の山ですが、どうにもそんな気がしない。
以前は、「南アルプスに来ている」「遠くまで来たもんだ」と感慨深いものがあったのですが、長野に引っ越してきてから「自宅の裏山に登っている」くらいの感覚しかない。
ワクワクするような、気持ちが昂るような、そんな感覚がまったく湧かず、どうにも複雑な気分。なんだか残念です。

15:25登山口、15:55駐車場。
登山口から登り5時間、下り4時間。往復9時間。ゲートから歩くなら、プラス往復1時間。
自転車でアプローチするなら、やはりアプローチは前日。完全に1dayでこなすのは無理だな。少なくとも自分には無理そうだ。
ちなみにエアリアマップのコースタイムだと、登山口から山頂往復が13時間半~14時間です。

山ではこんなに雨が降ったのに、伊那谷では今日もほとんど雨が降ってない。
毎度雲が谷まで届かないのです。特に天竜川の左岸(南アルプス側)は・・・。

IMGP7904_サイズ変更 IMGP7906_サイズ変更
鳥倉の登山口(バス停がある)                    下部は気持ちのいい苔むした樹林帯

IMGP7910_サイズ変更 IMGP7920_サイズ変更
三伏峠を訪れたのは七年ちょっとぶり                何も見えない稜線歩き

IMGP7915_サイズ変更 IMGP7917_サイズ変更
マユミの撮った花の写真でも載せておこう             相変わらず名前も知らないのですが・・・

IMGP7926_サイズ変更 P1190937_サイズ変更
もはやただの修行です                         西峰と・・・

P1190940_サイズ変更 P1190946_サイズ変更
そこより5mだけ高い東峰                       オマケ・・・若かりしころ@一月のたぶん東峰

スポンサーサイト
Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 南アルプス] | 2014.08.05(Tue) PageTop
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しています。
記事が面白かったときはポチッとお願いします!
 ↓   ↓   ↓
にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ    
   
   

地蔵尾根から仙丈岳(3,033m)

暑くも寒くもない、山歩きに打ってつけの季節となりました。
ようやく天気が安定したかなという日に(今年は本当に酷い天気でしたね)、仙丈岳に行ってきました。
本当は前日午後に自転車アプローチするつもりで準備していたんですけど、あまりに不安定な天気で断念しました。
雷ゴロゴロ、雨ザーザー・・・うちのあたりはたいして降らなかったんですけど、中央アルプスも南アルプスも怪しい雲にスッポリ包まれていました。

実は、仙丈に登ったのは今回が初めて。
行きたくても行けなかった、というわけでは決してありません。単に惹かれるものがなかったんですね、仙丈には。
岩とか沢といった観点で特に目ぼしいところがなかったし、かといって山深い印象もない。
仙丈というとどうしても北沢峠が頭に浮かんでしまい、北沢峠から手軽に往復できてしまう山、おそらく一番楽に登れる三千メートル峰、そんなふうにしか捉えていなかった。
赤石沢奥壁や摩利支天、黄蓮谷や尾白川本谷などなど、派手な装いの甲斐駒とは対照的に実に地味な存在だった。甲斐駒には何度も足を運んだのに、すぐ隣の仙丈には一度も行ったことがない。どころか、甲斐駒の山頂から何度も眺めながら、行ってみたいと思ったことすらなかった。
一度、五月連休に南アルプスを縦走したことがあった。畑薙湖から茶臼に上がって主稜線を北上、予定では北沢峠に下りるつもりだった。
が、赤石の手前で吹雪かれて、百間洞の冬期小屋に三日停滞。本当ならそのとき仙丈のピークを踏んでいたはずが、時間切れのため三伏峠から下山したために踏まず仕舞い。
どこか縁のない山でもあった。

今でも仙丈のそんな印象は何ら変わっていないのだけれど、登ってみようかなと思ったのは、ふと地図を見ていて伊那谷からダイレクトに登れることに気付いたことがきっかけ。
入山口は分杭峠と中沢峠のすぐ北で(戸倉山の東)、これなら十分うちから自転車アプローチが可能。
そんなことで満を持して実行に移したのだけれど、またしても天気にしてやられた。塩見に続いて自転車アプローチ断念。本当に今年の天気には散々だ。
自転車アプローチできなかったのは誠に残念でしたが、山自体は天気に恵まれて久々に爽快でした。地蔵尾根は静かでオススメです。

日付: 2014/9/12 金
ルート: 柏木集落 ~ 地蔵尾根 ~ 山頂ピストン

ここのところ天候が不安定で、前日は午後から雷雨となった(北海道や東京では豪雨となった)。
といってもうちの周りの雨はたいしたことなくすぐにやんだのだけれど、山はスッポリ怪しい雲の中。山が雨なのは明らかで、そんな中をわざわざ自転車で移動してテントを張るなどあり得ない。
翌日車でアプローチして日帰りすることに計画を変更、せっかく午前中にパッキングして準備万端だったパニールの荷を解いた。単に一日延期する考えもあったが、翌日は明らかに天気がよさそうだったので、そんな日をアプローチだけに充てるのがもったいなかったのだ。

4:00に車で家を出た。
入山口は市野瀬の柏木集落。そこまで最短距離のルートを走る。
県道18号で駒ヶ根に出て、中沢峠(1,317m)に上る。どこもかしこも自転車専用道かと見紛うほどの狭い道だ。
中沢峠から長谷のほうへ秋葉街道を下ったところが市野瀬で、三峰川を渡って南アルプスの裾野を少し上ると柏木の集落がある(秋葉街道サーキット)。
柏木の集落までは迷うことなく辿りついたのだけれど、実は入山口がどこにあるのか知らない。人に聞こうにも、早朝ということもあって人影は皆無。
道なりに集落を過ぎてそのまま林道を詰めてみる。
だんだん道が怪しくなってきた。崩落が激しく、路上は崩れ落ちた岩だらけ。どう考えても一般人が入っていい道ではない、そう思いながらもうしばらく詰めると通行止になった。
Uターンして集落まで戻る。

結局のところ、入山口は集落に入ってすぐの分岐を詰めた先にあった。
参考までに・・・市野瀬のほうから柏木の集落に入ったところにゴミの集積場がある。その目の前、進行方向の左手に狭い急坂の分岐があり、そこを入って少し行ったところが入山口。貯水施設があり、その手前に駐車場があります。
スムーズに来ていれば、うちから40kmほどの距離だった。

入山口ということでは、ここは理想的な場所にある。集落のすぐ裏手から入山できるのだ。
何らかの手で集落まで来られれば、そのまま入山することが可能・・・理想的だ。

車をとめて5:40に歩き始める。
最初のうちは林道を縫うようにして歩く。時どき林道を横切ったり、林道を歩かされたり。ちょっと興醒めのする部分だ。
どこかへ抜けるための林道ではなく、土捨て場のための道を作っているようだ。そのわりにえらく立派な道を作っている。もしかして舗装までするつもりなのか?というくらいの道なのだけれど、ひょっとしてリニアのトンネル工事で出た土を捨てる場所なのか???

水は駐車場の先の貯水施設のところでも取れるし、二時間くらい歩いてようやく林道から離れる手前のところでも湧水が取れます。
そうそう。歩き始めてすぐのところに孝行猿の墓があります。
そういう言い伝えがあって、昔は誰でも知っていたことのようですが、今となっては唐突に「孝行猿」と言われても何のことやら・・・。

下部は例に漏れず樹林帯が続く。
展望はほとんど得られないのだけれど、適度な疎林で自分は嫌いじゃない。苔むしたシラビソの森で、いかにも南アルプスっぽい。
天気の影響も多少あると思う。この日は早朝こそガスっていたが、7:00を過ぎた頃から晴れて青空となった。
何より人がいないことが素晴らしい・・・地蔵尾根で人に会うのはかなり稀なことだと思う。
山にとって人がいないというのは重要な要素だ。たぶん天気の次に大切。
静かな山にどっぷり浸かりたい人に地蔵尾根はオススメです!

そこかしこにキノコが生えている。
マユミが言うにはイクチ(イグチ)があるらしいのだが、どうにも採って帰って食べるほどの説得力はない。キノコを手にとって、「これは節があるから違う」などと言っているところからしてかなり微妙なのだ。とてもいきなり食べる度胸はない。
ちなみに、食べられるキノコで最初に生えてくるのがイクチであるらしい。

松峯の南面をトラバースし、9:10松峯小屋への分岐を通過。まだまだ樹林帯が続く。
地蔵岳を越えるといったん尾根が緩やかになり、しばらく行くと少々急な登りになる。山頂まで残り600m、一気に登る。
樹林帯を出てハイマツ帯になるのは、やはり2,500mほどからだろうか。仙丈の山頂がくっきり見える。
背後に伊那谷は見えるが、中央アルプスの上部は相変らず雲に隠れている。北側に見えるはずの甲斐駒も鋸も雲の中。南の塩見も雲に隠れていて見えない。

仙丈小屋への分岐のところで主稜線と合流。急に人影が見えるようになる。
12:10仙丈山頂。20人ほどの人がいてげっそり。しかも、見ると北沢峠のほうから次々と人がやってくる。
直前までの静かな山行はいったいなんだったのか・・・。
この日地蔵尾根から登ってきたのは自分らだけ。見たところ仙塩尾根から来た人も、そちらへ行く人もいない。すべての人が北沢峠からのピストンだ。
恐るべし、北沢峠。今日が平日ということを考えると、いったい休みの日はどうなってしまうのだろう。
ちなみに、百名山のピークハントだけを考えるなら、ここは北沢峠をベースにして仙丈と甲斐駒という二つの山をピストンできてしまうというお買い得な場所だ(笑)。

人の多さはさておき、晴れた日の山頂というのはやはり気持ちがいい。
南西の方角に北岳と間ノ岳がくっきり見える。芦安側には雲が湧いているが、北岳の背後に一瞬だけ富士山も顔をのぞかせた。
富士山と北岳と間ノ岳・・・本邦一位、二位、四位の高峰が狭い範囲に収まって見えるということ。
南を見ると、アップダウンの激しい仙塩尾根の先に塩見があり、その向こうに悪沢、赤石、聖・・・と続く。
北側は雲が湧いていて、甲斐駒は駒津峰のちょっと先までが時どき姿を見せるのみ。八ヶ岳はまったく見えない。
鳳凰は、観音岳まで見えているが、地蔵岳は雲の中。雲が切れた隙に地蔵のオベリスクをチラッと確認できた。
東に目をやると、伊那谷がよく見えている。残念ながら中央アルプスの上部は雲の中で、南へ辿っていくと恵那山だけが平らな山頂を雲の上にのぞかせていた。
谷を挟んだ南アルプス側には、我が村の陣馬形山が遥か眼下になだらかな山容を連ねている。戸倉山もその並びにあり、その北に美和湖が見える。
何時間眺めていても飽きることはない。

余談ですが・・・山の見え方というのは、どの方角から眺めるかによってまったく違ってくる。当たり前と言えば当たり前なんですけど・・・。
北岳というのは、高さこそ富士山に次ぐ本邦第二位ですが、その山容はいたって地味だ。バットレスの見える芦安のほうから眺めるともう少し違って見えますが、それでもあまり大きくは見えない。仙丈からは目の前に見えるわけですけど、特にこれといった特徴がなく、写真だけ見せられたら北岳と識別できない自信がある(笑)。
ちなみに伊那谷からだと、北岳は仙丈の背後になってしまってほとんど見えません・・・。
その北岳のすぐ隣に連なっている間ノ岳ですが、こちらは大きく堂々とした山容で、伊那谷からもよく見えます。
伊那谷から見るとピラミダルでよく目立つ塩見も、仙丈から見るとこれといった特徴がなく、周囲の山に溶け込んでしまってまったく目立たない。
甲斐駒も、北側から釜無川越しに眺めるとすごく迫力がありますね。ピラミダルでドーンとぶっ立っていて、おまけに花崗岩により雪が着いたよう白い。何より2,400m分くらいが見えているはずだから、ものすごく大きく見える。
一方で南からはとてもそんな風に見えないし、伊那谷から見ても小さい。伊那谷からはドーンと鎮座する仙丈の背後にちょこんと顔をのぞかせているくらいにしか見えない。

40分ほど山頂に留まって眺めを堪能し、同ルートを下る(12:50)。
このルートは、登りも下りも全体を通して歩きやすい。それほど急なところがないし、特に荒れたところもない。それでいて人が少なく静かなのだから、本当にオススメです。
下部で林道を横切ったりすることだけが唯一残念な点だ。下山のときは一部で重機を使って工事をしていた。
ルート上に手動のサイレンが設置してある区間があり、「通行の際はサイレンを鳴らしてください」ということなので、すぐ上で工事をしていた帰りはサイレンを鳴り響かせてからその区間を通行した。

孝行猿の墓の手前まで下ってきたところ。登山道の脇に何かいるのが目についた。
毎度おなじみのヒキガエルだ。が、よくよく見るとヘビがかぶりついている。ヤマカガシだ。
ヤマカガシは体を伸ばした状態で口を大きく開け、ヒキガエルの後ろ足の片方だけを後ろから飲み込んでいる。その状態で二匹が合体したまま固まっている。
しばらく見ていたが、どちらもピクリともしない。ヘビのほうは既に顎を外した状態であったが、どう考えたってヒキガエルは飲み込めそうな大きさじゃない。
食いついたはいいがどうしようもなくなって固まった・・・そんな風に見えてきた。
どうしようか迷ったのだが、仕方なく木の枝を使って二匹を分離。ヒキガエルを救出した。
よく見かけるヤマカガシは人間を目の当たりにするとスタコラサッサと逃げていくが、ここのやつは妙に落ち着き払って堂々としていた。再度ヒキガエルに攻撃の姿勢を見せるでもなく、悠々と這ってカエルから離れていった。実はヘビのやつのほうもカエルから離れることができてホッとしていたのかもしれない。

15:00松峯小屋分岐、17:30駐車場着。
本日の山行=登り6時間40分、下り4時間20分。締めて11時間の行動+山頂滞在40分。
くたびれました。
ちなみに、エアリアマップのコースタイムは登り9時間、下り6時間なんですけど、破線のコースのためか他のところよりタイムがシビアな気がします。泊まりの荷物を背負ったらそのくらいかかりそうな気がしますから・・・。
ネットで調べてみたら、登り5時間ちょっと、下り3時間半などという猛者もいました(女性なんですけど・・・)。往復8時間半強って・・・恐ろしく速いですね。

P1200049_サイズ変更 IMGP8112_サイズ変更
入山口の駐車場                             トリカブトがいかにも南アルプスっぽい

IMGP8117_サイズ変更 IMGP8125_サイズ変更
帰りはサイレンを鳴り響かせて通行した               イクチ(イグチ)と思われるキノコがたくさん生えている

IMGP8127_サイズ変更 IMGP8134_サイズ変更
苔むしたシラビソの森もいかにも南アルプスっぽい        地蔵岳の先でようやく樹林帯を脱する

IMGP8138_サイズ変更 P1200061_サイズ変更
登ってきた尾根を振り返る                       行く手には仙丈がくっきり見える

P1200069_サイズ変更 P1200072_サイズ変更
このあたりはまだ人影も見えず静かなのだけれど・・・       山頂は多くの人で賑わっていた

P1200077_サイズ変更 IMGP8151_サイズ変更
北岳(左)と間ノ岳(右)                         仙塩尾根とその先に鎮座する塩見、悪沢・・・

P1200079_サイズ変更 P1200080_サイズ変更
上から見下ろす地蔵尾根                       振り返れば仙丈・・・珍しく午後から天気がよくなった

P1200085_サイズ変更
三伏山から塩見までくっきり見える・・・ここから見ると、とても下から一日でピストンできるようには見えない

P1200091_サイズ変更 P1200093_サイズ変更
ヤマカガシとヒキガエル                         どう見ても飲み込めそうにない・・・迷った挙句救出した

Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 南アルプス] | 2014.09.14(Sun) PageTop
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しています。
記事が面白かったときはポチッとお願いします!
 ↓   ↓   ↓
にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ    
   
   

久しぶりの冬山・・・仙丈岳 地蔵尾根(敗退) その1 春山のような冬山

久しぶりの冬山です。
数えてみると、最後に泊まりで本格的に冬山に入ったのは旅に出る前の話になるから、6シーズンぶり。ずいぶん久しぶりのこととなりました。

今シーズンを迎える前、昨年の10月末に、これまた久しぶりに冬山装備をまとめてメンテしました。
旅に出るときにですね、アイゼンは家の中に保管しておいたのですが、なぜだかピッケルやバイルの類はガレージに置きっ放しにしてしまったんですね・・・何考えてたんだか。
直接水をかぶることはなかったものの、ピックや石突きが錆びてしまっていて、けっこう大変なメンテ作業となりました(ヤスリとピカールが大活躍!)

身につける装備は、山行直前になって確認。
もしかしてコフラックのプラブーツがまだいけるんじゃないか(6シーズンぶりだけど・・・)、と淡い期待を寄せたのですが、さすがにダメでしたね。
下駄箱から出して確認してみると、心配していたアウターはまだまだいけそうな感じでしたが、インナーが・・・靴底が溶けてベトベト、かつボロボロと剥がれてしまう状態。完全にゴミですね、これは。
仕方なく、今回は革のシングルブーツで、ということに。

プラブーツというのはすっかり流行らなくなってしまいましたが、圧倒的に暖かいので自分は好きなんです。
湿雪で、気温も比較的高い日本の山には一番向いている、と今でも思いますね。

さて、6シーズンぶりのターゲットにしたのは、仙丈の地蔵尾根。特にこれといった理由はなく、単に家から近いからなんですけど・・・。
翌日に南岸低気圧が通過するとわかっていたので、登頂は無理だろうという腹積もりで入山しました。残念ながら、二日前くらいになって予報が悪くなってしまったんですね・・・。
とは言え、予想よりもぜんぜん上まで行けませんでした・・・orz。
もちろん南岸低気圧の通過による荒天というのがありますが、それ以上に、とても一月とは思えない暖かさと、雪の状態の悪さに撃退された感じです。自分の体力が落ちていることは、この際、棚に上げておきましょう(笑)。

2015/1/14(水) 晴れのち曇り
柏木 6:50 ~ 地蔵尾根2,000m弱 12:50

5:10に自宅を出た。中沢峠、分杭峠とも冬期閉鎖なので、伊那から高遠経由で長谷へ。
秋葉街道の市野瀬から、三峰川を渡って柏木へ上がる。ここは狭く急な上りで、特に駐車スペース手前の最後の上りが激坂なので、車が上がるかどうか心配だったのだけれど、幸いにも道路が乾いていて事なきを得た。

6:25到着、準備を整えている間に明るくなり、6:50に歩き始めた。

地蔵尾根は、取り付くのがなかなか難しい。
なるべく末端から取り付きたいのだけれど、まず、尾根自体がそれほど顕著じゃない。山がデカイから尾根は長大で、特に下部は複雑な形をしている。
ま、それでも適当に詰めれば尾根上に出られそうなのだけれど、雪が少ない(場所によってゼロ)からブッシュがうるさくて、簡単には取り付けない、というか取り付きたくない。
たぶん、途中まで夏道を詰めるのが正解だと思う。今回もそうした。

夏道には薄っすらと雪がある程度。山仕事の作業道が錯綜しているから、迷走しつつ、孝行猿の墓を通過。その上で林道に出る。
夏の記録のところで述べたとおり(地蔵尾根から仙丈岳)、このあたりは現在、尾勝谷林道を通すための工事中。夏道はとことどころで林道を横切り、また一部では林道を歩かされる。
ブッシュがうるさいので、まだ尾根には取り付かず、もうしばらく林道を辿る。

朝のうちこそ寒かったが、西から南岸低気圧が近づいており、予報通り今日は気温が高いらしい。みるみる気温が上がってきた。
何時頃だったか(山の西側にいるので遅い)、日が当たり始めると、とても一月の山とは思えない状況に・・・まるで春山みたいだ。
ヤッケを脱いでラッセル、なんてのは冬山でもある話だけれど、休憩中もヤッケがいらない。体がお湯ではなく水を欲する。
何だこれ?本当に一月なのか???

足下が最中雪となった。つまり、表面のほうが一度、融けたということだ。
膝下の深さになったところでワカン着用。

冬山とは思えない暑さ(決して誇張じゃないですよ)に喘ぎながら歩を進めると、直射の当たるところは雪が腐ってきた。
雪が腐るって・・・ホント、春山かよ!
雪は、基本的には踏んでも締まらないサラサラの雪なのだけれど重い!という、ちょっと摩訶不思議な雪質だった。

適当なところで尾根に取り付き、締まらない雪に苦戦しながら高度を稼ぐ。
なんというか、スキーには最高の雪質だ。ものすごく浮遊感が得られそうな、そんな感じの極上のパウダー(注:いつもの通り気温が低ければの話)。
もっとも、快適に滑れるような広い斜面はなさそうだけれど・・・。

ラッセルを続けていくと、突然、頭上にゲートのような人工物が見えた。
そこへ着いてみたら、また林道だった。まだあったのか・・・。
これは萎えますよ。すっかりやる気をそがれる。
しかも、最悪なのは、尾根が林道でスパッと分断されていること。突如として行く手を阻まれる。
削られている部分は、3~5mほどの崖となっている。いわゆる崖です。一見、何事もなく登れそうに見えるのだけれど、ちょっと蹴り込んだだけで雪が全部落ちてしまい、土壁が露出してしまう。
林道の先のほうへ回り込んで弱点を探るが、どこも登れない。僅か3mほどのところが、脆い土壁のため登れない。いや、無理すりゃ登れるんだろうけど、そんなことしたくない。
あまりにくだらなくて、だんだん嫌になってくる。あぁぁいったい何てことをしてくれるんだ・・・。

11:00頃になると早くも曇ってきて、中央アルプスはすっかり見えなくなってしまった。
ようやく崖を突破。サラサラ雪のラッセルをしていくと、広い尾根上に出た。
直射の当たるところの雪は少々腐っていて、ワカンに激しく団子になる。重くて股が攣りそうだ・・・(涙)。

現在地は、松峯の手前、標高にして2,000m弱のところにある平坦部だと思う。
(キルギスでプロトレックを失って以来、高度計がないんですよね・・・新しいソーラーのプロトレックが欲しい。)
時間はまだ12:50、だが、ここで考え込んでしまった。
悪い雪質にすっかり辟易していた。特に、ワカンに団子になる雪が重くてしようがない。
休憩中もヤッケが要らない暑さにもうんざり。すっかり気力が萎えてしまった。
何より、明日は荒天であることがわかりきっている。さらに上へと登ることが、急に無意味なことに思えてきた。

幕営してのんびりするか・・・ということになった。
ふぅ~結局、アイゼンは重しとして背負ってきただけということか・・・。

広く平坦な樹林は格好のテン場だった。
風も当たらないし、一見どこにでもテントが張れそうなのだけれど、雪が締まらず、なかなか場所が定まらない。
締まらないなりにワカンをはいたまま整地をするが、ワカンを脱いだ途端に膝上までズボズボ埋まる。どうやら雪の下はブッシュ帯のようだ。
そんなわけで、広いところがいくらでもあるのに、ようやく確保できたのは少々窮屈なスペース。山仕事の物置か何かと思われる小屋が建っていて、その隣。
ま、そんなところでもテントさえ張れてしまえば極楽である。

この手の締まらない雪は、水を作るのにも効率が悪い。
しかも、雪の少ないところだから、あまりきれいな雪が得られない。掘っても木の皮や葉っぱだらけ。ホント、春山かよ!
いつもの、フィルター付きのジョウゴを使っても、細かいゴミまでは取り除けない。冬山とは思えない水の汚さだ。

大相撲の初場所をラジオで聞きながら、水作りと飯炊き。
ちなみに、今、徐々に相撲ブームが来ています!相撲女子と呼ばれる若い女性もいるらしく、初場所は初日からずっと満員御礼!
さすが(九州や名古屋と違って)、東京は客が入るなという感じなんですが、実際、今年の初場所は大相撲ファンとして目が話せません(喜)。
夕飯は、三合の炊き込みご飯を二人でペロリ。

それにしても・・・19:00の気温が-2.5℃もあるって、どういうこと???
まったく寒くない。寝るときに、ダウンジャケットを着ようか着まいか迷ったほどだ。あり得ない。
シュラフはいつもの通り、羽毛400gの3シーズン用。久しぶりで多少不安があったから、フリース地のインナーシーツも持ってきたのだけれど、結局これは使わなかった。
冬山にゾウ足を持ってきて、使わなかったなんてのも今回が初めて。あり得ないわ。
いやはや、ビックリ・・・。

つづく

P1210052_サイズ変更 IMGP8943_サイズ変更
おなじみの柏木の駐車スペース                     夏道には薄っすらと雪がある程度

IMGP8945_サイズ変更 P1210056_サイズ変更
うんざりする林道歩き                           間違いなく一月です!(笑)

IMGP8952_サイズ変更 P1210063_サイズ変更
頭上にゲートのような人工物が・・・萎えます             林道で分断された尾根・・・すっかりやる気をそがれる

IMGP8960_サイズ変更 P1210064_サイズ変更
重くて股が攣りそう・・・だめだこりゃ                   標高2,000m弱のところにある平坦部だと思う

Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 南アルプス] | 2015.01.18(Sun) PageTop
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しています。
記事が面白かったときはポチッとお願いします!
 ↓   ↓   ↓
にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ    
   
   

久しぶりの冬山・・・仙丈岳 地蔵尾根(敗退) その2 南岸低気圧

2015/1/15(木) 雪
地蔵尾根2,000m弱 8:00 ~ 尾根通しに10:00まで下って登り返し ~ 林道出合 11:20 ~ 柏木 13:10

夜中、上空で風がゴーゴー唸っていたが、樹林の中のテントにはほとんど当たらず。
乾燥していて、テントに霜もついていない。本当にゼロ。フライさえ凍っていない。
冬山で、こんな快適なことってあるのか???
ゾウ足もはかずに、暖かく眠らせてもらいました。

5:00過ぎに起床、まだ雪は降っていない。風も収まり、嵐の前の静けさといったところ。
冷え込みもなく、6:30の気温が-4℃もあった。
昨日といい今日といい、本当にすごい日だ。いつもの自宅の朝のほうが寒いではないか・・・。

7:30頃から雪が降り始めた。
ラーメンを食べ、コーヒーを飲んで、のんびり8:00に出発。
この日は日差しがなく、すっかりいつもの冬山に戻った。ワカンに雪が団子になることもない。
サラサラした軽い雪のラッセル。下りは楽だ。

下りは林道を使わず、尾根を忠実に辿ることにした。
広い尾根を、コンパスで方向を修正しながらズンズン下る。
どこかで適当に、登りに使った林道と出合うだろうと思っていたのだけれど・・・一向に出合わない。いや、二度ほど林道に出たのだけれど、自分たちのトレースがない。
登りで歩いていない区間なのか、それとも別の林道なのか・・・二万五千図にも五万図(エアリアマップ)にも林道が出ていないから、ハッキリしない。そもそも二万五千図のほうは、松峯のちょっと下で切れて別図になっているから、肝心なところがないし・・・。
木を伐った跡があったり、防獣ネットがあったり、雰囲気的に里までもうそれほど距離がない感じなのだが、果たしてどのあたりに出るのか・・・里に下りてから車まで戻るのが大変なような気がする。

視界も悪くなってきたところでさんざん迷った挙句、林道の出合いのところまで登り返すことに決定(10:00)。
ふぅ~・・・一時間の登り返し。

林道に出てから自分らのトレースを辿り、柏木まで下りてきた。
登るときにはほとんど雪のなかったところも、すっかり真っ白。雪に覆われて氷がみえなくなってしまったのが厄介だ。ずぼらに足を置くと、ツルツルと滑ること・・・。
車にもすっかり雪が積もっていた。あと一、二時間遅かったら、かなり埋まっていたな・・・。

下界もかなり降っている。
車に戻ってもまだまだ、少なくとも国道の走る市野瀬に下りるまで安心できない。
除雪のされていない新雪の道を、ずっと一速で走る。これだけ長い距離を一速で走ったのは初めてかもしれない(笑)。

市野瀬まで下ってホッと一息。柏木集落のように、山に住んでいる人ってすごいなと、改めて思った。
秋葉街道を北上。長谷もすっかり雪国の様相だ。
白山トンネルを抜けると、高遠。雪がだいぶ弱くなった。さらに伊那谷へと、県道を下る。
伊那まで来ると、雪はやんでいた。気温が高く、道路にはシャーベット状の雪。
このシャーベット状の雪ってのがすごく滑る。車が乗ると雪が固まり、とにかく滑る。パジェロも、四駆であるのが信じられないカニ走りっぷりだった。

伊那谷はあまり雪が降らない、と以前書きましたが、その伊那谷の中でも場所によってずいぶん差があります。
伊那谷というのは、木曽山脈(中央アルプス)と赤石山脈(南アルプス)に挟まれた広い平坦部、厳密に言うと木曽山脈と、赤石山脈の手前に連なる伊那山地に挟まれた平坦部のことです。「谷」とは言ってもいわゆる谷地形ではなく、地学的に言うと「地溝」です。
その地溝であるところの谷は南北方向に広がっており、中央を天竜川(水源は諏訪湖)が南下しています。一般的に、北は辰野町から、南は飯田市の天竜峡までの間を伊那谷と呼ぶらしく、長さが南北に約70キロ、幅が東西に約5キロほどということになるようです。
普段、谷から出ることはあまりなく、生活圏はほぼこの範囲内、ということになります(笑)。

南北に広がる谷の中を移動してみると、雪の量が如実に変わるからおもしろい。
今回、伊那のあたりは道路にシャーベット状の雪が大量にあった。そこから南下していくと・・・駒ヶ根まで来ると如実に雪が減り、路上にはほとんど雪がなくなる。南下するにつれさらに雪は減り、中川まで来ると積雪ゼロでした。雪の降った形跡がほとんどない。
北から南へ、絵に描いたように雪の量が変わっていくのが見ていてすごく興味深かったですね。

それにしても・・・伊那谷では、どちらかと言うと南岸低気圧で雪が降るわけですけど、真冬のこの時季にこんなに南岸低気圧が来るというのもちょっと異常ですね。
雪は多いが暖かいという今シーズン、アイスにとっては最悪なのではなかろうか・・・。

以上、久しぶりの冬山は予定通りの敗退、ということになりましたが、登れないとなると悔しいものですね。
一方で、山にどっぷり浸かるのってやっぱいいな・・・と再認識できました。
これは再挑戦しないといかんな。次回は二月ということになりそうです。

IMGP8971_サイズ変更 P1210069_サイズ変更
尾根通しにズンズン下る                         灌木に捕獲されて一人で起き上がれないの図

IMGP8975_サイズ変更 P1210074_サイズ変更
一時間の登り返し(涙)                           登り返しを終えたところ

IMGP8979_サイズ変更
無事下山・・・すっかり真っ白

Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 南アルプス] | 2015.01.19(Mon) PageTop
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しています。
記事が面白かったときはポチッとお願いします!
 ↓   ↓   ↓
にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ    
   
   

二月の地蔵尾根(仙丈岳)はすごいぞ!

すごい雪だ。
積雪量MAXの二月の地蔵尾根はなかなか手強い。
2月12日より二泊の計画で地蔵尾根に取り付いたものの、またも敗退となった。完全に雪に撃退された感じです。
敗退はしたけれど、不完全燃焼だった前回と違い、今回は完全燃焼した末の敗退ではあった。単に物理的に時間切れとなっただけの話であって、敗退にもかかわらず妙に充実感があったりする。
二泊では到底届かず、登頂するにはあと一日必要、もしくはラッセル要員があと二、三人いれば・・・といったところ。

雪がすごいといっても、もちろん南アルプスであるからして絶対量で言えばそれほど多いわけはない。剱や後立のようなことはないわけです。
違うのは雪質。まったく締まらない乾いたサラサラの雪、いわゆる極上のパウダースノー。スキーには最高だが、ラッセルするには非常に手強い。
そして何より、長いんですよね、地蔵尾根。めちゃくちゃ長大。仙丈の巨大さを身をもって実感できる。
下部は傾斜が緩いのだが、ここなんて拷問といっていい。緩~い林道のラッセルなんてホント、拷問以外の何者でもない(笑)。

林道というのは目下建設中の尾勝谷林道のこと。
この林道をどう攻略するかが下部のポイント。それによってかかる時間が大幅に違ってくる。
この林道、新しいから、地図にはまったく出ていない。どこをどう通っているのかわからないから、攻略するのが難しい。ショートカットできるのか、それとも林道を辿ったほうが早いのか、さらにはそもそも林道を辿っていいものなのかどうかさえ・・・初見では判断できない。
この二回の敗退ですっかり詳しくなりました(笑)。たぶん次はサクッと抜けられるはず。

地蔵尾根は、技術的に困難なところはまったくなく、ルーファイ(ルートファインディング)の能力は必要ですが、100%体力勝負の単純明快なルート。
非常にやりがいがある、と思う。
オススメは積雪量がMAXとなる一月中旬~二月中旬の期間。
ルートの性格からして(ここに限った話ではないけれど・・・)、人のトレースを追って完登してもほとんど価値はないが、心配せずともこの時期に入山する人はほとんどいません(笑)。
年末年始に何パーティーか入るようですが(その時期はまだ雪が少ない)、それ以降はほとんど人が入らないもよう。

長大な尾根で、伊那谷からもよく見えますが、顕著なのは森林限界より上の部分だけで、下部は広い上に明瞭な尾根を成しておらず、深い山林となっている。
ルーファイをしっかりしないと遭難します。
ちなみにもし、登りではなくここを初見で下れと言われたら・・・下部は狙ったところにしっかり下りられる自信はないかな。

ルートは、ワカンで膝~股下のラッセルに終始します。
さすがに森林限界の上に行けば途中からアイゼンの世界になろうが、アイゼンは背負っている時間のほうが圧倒的に長い(笑)。
今回も重しに持っていっただけだった。次回はもっとちゃちい、スキーのときに使っていた10本爪のアイゼンを持って行こうかと思っている。
革靴やプラブーツで滑れる人なら、スキーを持ち込んでテン場にデポするのもありですね。たぶん、そのほうが地蔵あたりまでのラッセルは圧倒的に速いし、下りも速い上に極上パウダーの滑りも満喫できる。重荷を背負ったパウダーのスキーなんて辛いだけだったりするけど、上手い人なら楽しめるでしょう。

下山した14日は晴れて(冬型の天気)、伊那谷から仙丈を、地蔵尾根を見晴らせた。
森林限界の上は、顕著な尾根が山頂まで伸びている。
山頂は地蔵岳の遥か彼方・・・今回、二日間奮闘して地蔵までしか行けなかったのかと思うと気が遠くなる。
伊那谷から見ると、雪なんてほとんどないように見えるのだが(比較対象が剱や後立であるけど)、仙丈は遠いなぁ・・・。もっとも、森林限界の上はサクサク進めると思うけど。

これからはもう春に向って一直線。今シーズンはもう終わりです。
また来シーズン、今度こそ登れるのではないかと思うのだが。
ま、そのうちいつか登れればいいや、と力を抜いて考えてます。近くに住んでいる特権ですね。

山行記録は別途、記事にします。

P1210166_サイズ変更

IMGP9044_サイズ変更

Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 南アルプス] | 2015.02.15(Sun) PageTop
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しています。
記事が面白かったときはポチッとお願いします!
 ↓   ↓   ↓
にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ    
   
   


 Web Page Translation
 You are here / ブログ内の現在地
なかっぴー通信NEO
 トップページ
  └ カテゴリー
        └ ■ 南アルプス
 About Me / プロフィール

nakappie

Author:nakappie
1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
信州伊那谷より~旅のこと、山のこと、自転車のこと、そして田舎暮らしのことなどなど・・・気ままに綴ってゆきます。
”おもしろきこともなき世をおもしろく”そんなふうに生きていけたらいいですね。

 名言集
すばらしい一日でありますように・・・
 ランキングに参加しています
押してもらえると嬉しき哉

にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自給自足生活へ
 Latest Diary / 最新記事
 Category / カテゴリー
 Search Form / 検索フォーム
 にほんブログ村
 アクセスランキング
   
   
i2iポイントサイトへのご招待です♪
 Links / リンク
 Mail Form / メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

 Latest Comments / 最新コメント
 アクセスカウンター
 Monthly Archives / 月別アーカイブ
 RSSリンクの表示
 ブロとも申請フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。