冬の野宿遍路 25日目 松尾峠を越えて・・・土佐から伊予へ

2016/2/19 金
晴れのち曇り、朝-2℃
始:7:15 ~ 終:17:15 歩行:29km
(平田公園)0715 ~ 0820(39番延光寺) ~ (押ノ川) ~ 1020(宿毛)1155 ~ (貝塚) ~ (小深浦) ~ 1400(松尾峠) ~ 1520(一本松) ~ 1545(一本松温泉) ~ (一本松) ~ 1715(満倉休憩所)

今朝も冷えた。
夜露でテントが濡れ、明け方になるとその露が凍った。
そんな中、5:00前の暗いうちから公園内を歩いている元気な人がここにもいた。

コーヒーとパンを食べて7:15発。
昨日と違って日差しが力強い。今日こそ気温が上がりそうだ。

R56に出て、ローソンで軽く買い出しをしてから39番延光寺(えんこうじ)へ。
朝一の参拝はやはり気持ちがいい。
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10:20に宿毛市街に入った。
ホームセンターで念願のビニールカッパを買い、向かいにある同じグループのスーパーで食料の買い出し。
ここも冴えないスーパーで(大きいスーパーなのだが売っているものが今ひとつ)、買うものに困ってしまって予想外に時間を食ってしまった。

11:55にスーパーをあとにしてしばらく歩くと、そこにコスモスがあった・・・ショック。
コスモスは典型的な郊外店で、市街の中心部から外れたところにあるというのは知っているのだけれど、歩きの場合は事前にわかっていない限り、中心部のスーパーをスルーするのはなかなか難しい。
小さくていいから何か看板の類があるとありがたいのだけれど・・・。

コスモスの近くから、R56を外れて遍路道に入る。
山裾をなめるようにしばらく歩き、深浦の集落を過ぎると本格的な登りになる。

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深浦の集落。集落の先から本格的な登りになる。
たわわになっているのは文旦。高知は文旦の栽培が盛ん。

松尾峠までけっこうな急登だった。
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松尾峠は伊予と土佐の国境にある標高300mの峠。
南予と幡多を結ぶ街道が通り、幕府の巡見使をはじめ、旅人や遍路の通行が盛んで、享和元年(1801年)の記録に、普通の日で二百人、多い日には三百人が通ったと記されている。
昭和四年に宿毛トンネルが貫通してからは、この峠を通る者もなくなった。

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国境の石柱。(左)伊予側、(右)土佐側。
それぞれ、「従是西伊予国宇和島藩支配地」「従是東土佐国」とある。
伊予側の石柱は貞享四年(1687年)、土佐側はその翌年に建立されたもの。

国境の松尾峠を越えて伊予に入った途端、遍路道が一変する。
伊予側はきっちり整備されていて、勾配も緩く道が通されている。
江戸時代にどうであったかは知らないが(当時は土佐のほうが圧倒的に強国である)、少なくとも今はそのようになっている。
峠を境に笑ってしまうくらいの変化っぷり。
大陸にある諸外国で、国境を越えた途端に道路が一変するということがよくあるけれど、それに近い変化っぷりである。

松尾峠を越えて土佐から伊予へ来てみると、道といい人家といい、伊予はどこかきちんとしている印象を受ける。言うなればO型的な土佐に対し、伊予はA型的であるような、そんな感じ。
その印象は自分らの中で徐々に薄れていったけれど、少なくとも松尾峠を越えて一本松に入った時点では強烈に感じた。
ま、伊予の場合は宇和島、大洲、松山、今治など、土佐と違っていくつもの藩に分かれていたから、伊予とひとくくりにしてしまうのはあまりに乱暴ですね・・・。
その国ごとに色が違うのは当然で、今もその色が濃く残っていて然るべき。

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(左)愛媛に入った途端、遍路道がこの状態。
(右)ルートの案内標示も愛媛に入ったらこの状態。これはすごかったなぁ・・・高知では案内標示がことごとく不十分だったから、これを見たときは感動した。分岐で迷うことがない。

さて、今日の予定はというと・・・一本松で温泉に浸かり、その近くに幕営。そんなつもりだった。
数日前から一本松では温泉に入ろうと目論んでいた。
明日は雨の予報だから、テン場は雨を凌げる場所でなければならない。一本松にグラウンドがあるはずで、そこに目をつけていた。
温泉に入ってグラウンドに幕営。雨ならテントを張りっぱなしにできるだろうから、快適な場所に幕営できれば明日は停滞も可能。そんな腹積もりだったのだが・・・。

15:20に一本松の中心部に入る。
いったんルートをはずれ、一本松温泉に向って歩いていると、昨日と同じように高台にグラウンドが見えた。
しかも、よくよく見れば温泉のすぐ上ではないか。
広大なグラウンド施設の一角に公園の遊具が見えたとき、これはもらったと思い小躍りしそうになった。

まずはグラウンドのほうを見てみよう、ということで坂を上って行ってみると・・・工事中で立入禁止になっている。
???事情がうまく飲み込めない。
駐車場だけが工事中なのか、グラウンドの一部が立入禁止なのか?いずれにしてもこれだけ広いグラウンドのすべてが立入禁止ということはあるまい。
そう思い、温泉に行って事情を訊いてみると、国体に備えて全面的に整備しているということだった。
なんたるタイミングの悪さ!
絶・望・的。
無気力感が一気に全身に充満した。

一本松温泉はあり得ないくらい混んでいて、駐車場は車でいっぱいだった。
それだけで気分が萎えぎみだったのだけれど、一縷の望みを託して、他に近所にテン場、つまりは公園の類がないものか尋ねてみた。
受付には比較的若い男性とおばちゃんの二人がいた。
男性のほうは一応考えてくれたのだが、「ない」という返事。
おばちゃんのほうは・・・まったく聞く耳持たず。人の話は完全に流して、「でしたら今日は部屋に空きがあるから、ここに泊まってのんびりしたらどうですか」の一点張り。

やめやめ。
ここの温泉に入る気も完全に失せた。
温泉は諦めて、先へ進みながらテン場を探すことに。

ルートをはずれて無駄なことに一時間もの時間と体力を費やしてしまった・・・。
遍路道に復帰し、テン場を探しつつ40番札所のほうへ向う。

ちょうど小学生が通学班で下校していた。
子供たちが元気よく挨拶するのが実に気持ちいい。これも土佐から伊予というか宇和島に入って変わった点だ。
その挨拶がおもしろい。
学校でそう習っているのだろうけど、初対面の人に対していきなり、「さよなら」。
最初は違和感があったのだがすぐに慣れ、こちらも「さよなら」と返すようになった。

これも諸外国を旅していると時どきあることなのだけれど、はじめて会っていきなり日本語で「さよなら」と言われることがある。
もちろん嫌がらせで言っているのではなく、こちらが日本人であるとわかると(場合によってはわかる前から)、「こんにちは」のつもりで「さよなら」と言っているのだ。
子供たちにいきなり「さよなら」と言われてそのことを思い出し、思わずクスッとなってしまった。

おそらく多くの言語にとって、「SAYONARA」というのは日本語の挨拶の中で一番発音しやすい(反面、「KONNICHIWA」というのは発音しにくい)。
よって、誰かに教わったりした日本語の中で「さよなら」だけをずっと覚えているのだと思う。多くの場合、いつの間にか「こんにちは」の意味となって。
いきなり「さよなら」と言われるとちょっとビックリするけど、外国で日本語で声をかけられるというのは非常にうれしいものですね。

テン場が見つからぬまま満倉の休憩所に着いた。
そこは、ちょっと信じられないような素晴らしい場所だった。
テーブルを動かすことができ(わざわざそのように設計されている)、東屋の下にテントを張れる。
トイレはすこぶるきれい。コンセントがたくさんあり、電灯のON/OFFも自分でできる。なんと!東屋にまで蛍光灯がついている。

これらのことは、自分らが勝手にそう思い込んでいるのではなく、本当にその通りなのだ。
あまりに感動したので、ノートの表紙裏に書かれていた注意書を転載しておこう。

『歩き遍路をされてて ここでお泊りの方へ

ベンチの前の机は動かせます。
寒い時は障害者・お子様づれ用トイレの中でも泊まれます。
トイレの床に敷くマットは天井に。
センサー付の照明は消して頂いてもかまいません(朝必ず元の位置へ)。
蚊取線香・物干しロープは掃除道具入れの中・上にあります。
ゴミ処理が必要な時は、可燃物に限り掃除道具入れの中の赤い袋にお入れください(歩き遍路をされてる方のみ)。
それ以外のペットボトル・空き缶等は販売機・コンビニ等で処理されてください。
空き缶等へ煙草の吸殻・ゴミ等入れないで。
マットの上げ下ろしの時、ブレーカーのスイッチ落ちに御注意。
みんなの休憩所です。きれいに使って気持ちよくお過ごしください。
四国路でいい思い出を・・・。
又お寄りください。 』
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素晴らしすぎる。
こんな素敵な休憩所が世の中にあるとは・・・。

ひとまずフライを広げ、本体を張って乾かしている間に、外の水道で口の周りの髭を剃り、頭を洗わせてもらう。
18:00頃、休憩所を管理されている方が車で来られ、一泊させてもらう旨告げると、どうぞ自由に使ってくださいという返事。
のみならず、「今夜は荒れて雨が吹き込むだろうから、なんなら障害者用のトイレで寝てもらってもかまわんです。中から鍵かけてもらってかまわんし」とまで言ってくれた。
なんという・・・本当に、こんな休憩所が世の中に存在するとは。信じられない。

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ありがたく一晩使わせていただきます!

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冬の野宿遍路 26日目 半日雨宿り@Fuji

2016/2/20 土
雨のち曇り
始:7:50 ~ 終:17:30 歩行:17km
(満倉休憩所)0750 ~ 0845(城辺古町・Sフジ)1405 ~ 1430(40番観自在寺)1445 ~ (八百坂峠) ~ (菊川) ~ (柏) ~ 1730(内海運動場)

昨晩は夜中の1:30頃から雨になったもよう。幸い風はなく、雨が吹き込むことはなかった。
朝になっても雨が降り続く。

よくできた快適な休憩所で、雨にもかかわらずテント本体もフライも乾いている。
東屋が地面より一段高くなっているところが素晴らしい。これなら地面を流れる雨水に悩まされることもない。

昼前後に天気が荒れる予報なので、荒れる前に40番観自在寺(かんじざいじ)の近くまで移動することにした。
コーヒーとパンを食べてテント撤収。
昨日と同じ管理者の方が今朝も休憩所に顔を出し、「大丈夫だった?」と声をかけてくれた。
「おかげで助かりました!」
お礼も言えて本当によかった。

快適で、雨の日にはとても助かるテン場だけれど、こういうところは連泊するのは難しい。
今日はまた別の人が来るかもしれないし・・・。
夕方来て一泊だけさせてもらう、というのが暗黙の了解だ。

連泊できる場所なら迷わず停滞するような日なのだけれど、そんなわけで雨の中、40番へと向う。

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昨日買ったビニールカッパがさっそく真価を発揮。
ザックにかぶせるカッパを縛る紐も買ったので、今日はザックのカッパがバタつくこともない。
・・・が、途中雨が強かったこともあり、足回りはびしょ濡れ。カッパのおかげで上半身は無傷だったのだけれど・・・。

僧都川の土手の上を歩いていると対岸にスーパーが見えたので、橋を渡って行ってみる。
幸運にもコインランドリーがあった!
スーパーはまだ開いてなかったけど、コインランドリーはやっている。
雨宿りの間に洗濯&乾燥をすることに。
トイレで着替え、着ていたものを全部洗濯する。

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コインランドリーで雨宿り中の図

乾燥まで終えてからスーパーに行き、食べるものを買って店内のテーブルでいただく。
そしてそのまま暫し雨宿り。
雨は激しく、時折り横殴りに降っていた。
こんな雨の中、快適に雨宿りできる場所にタイミングよくもぐり込むことができて本当によかった・・・。

「その手からこの手にフジ~♪」
長らくスーパーの店内で雨宿りさせてもらったので、スーパーのオリジナルソングがすっかり耳について離れなくなってしまった。
スーパーに行くと、どこもたいていオリジナルの曲をかけまくっているけど、これは確かに刷り込み商法として一定の効果があるのかもしれない。

午後になってようやく回復の兆しが見え始めた。
行動食を買い出しして、14:45にスーパーをあとにする。
歩き始めてしばらくは雨が降っていたが、40番札所に着く頃にはほとんど上がった。

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(左)40番観自在寺の山門と、(右)境内にあったカエルの像

皆さん雨が上がるのを待っていたのか、40番観自在寺には白衣を着たお遍路が幾人かいた。

観自在寺をあとにして41番札所へと向う。
40番と41番の間は少々距離があって、50km以上ある。

40番から先、今日はずっとR56だった。歩いていておもしろくはない。
しばらくすると晴れ間も見え始めたが、風が強い。時どき吹き飛ばされそうな風が吹いている。
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御荘の町中を歩いているときには公園などがあり、テン場には困らなさそうだったのだけれど、町中を出ていざテン場を探し始めると、ない・・・いつものことだ。

地図には、菊川の先に室手海水浴場というのがあった。テン場に目星をつけていたのだけれど、室手まで来てみたら海水浴場などなかった。
あるいはあるのかもしれないけど、案内は一切なかったから、道路の遥か下にある海まで下りてみるのは危険な賭けだし、少なくとも上から見晴らした限りでは、入り江に小さな浜が見えただけだった。
トイレや水道といったものは何もなさそうだったけど、たぶんあれが海水浴場だったのだろう。
ま、これもいつものことで想定内。

さらに先の柏を目指す。
道路脇に立っていた地図によると、柏には運動場がある。
自分らにとって運動場=テン場ということなので、迷わずそこを目指す。
柏に近づくと、それっぽいものが確認できた。ホッと胸をなでおろす。

運動場に着いて周辺を散策してみる。
グラウンドに隣接した場所がちょっとした遊歩道のようになっていて、狭くて落ち着かない場所ではあるけれど、木を風避けにできてテン場にはベストだった。が、雨で地面がびしょびしょだったので諦める。
雨が降ってなくても、雨後というのはテン場が限られる。

乾いていて快適に幕営できそうなのは唯一、グラウンドのバックネット裏だけだった。トイレからもそう離れていない。
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すっかり日も暮れて強風の中、テントを張って中にもぐりこんだ。
テントの中にさえ入ってしまえば、と言いたいところなのだが・・・(次回に続く)。

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冬の野宿遍路 27日目 宇和島へ・・・もうひとつの松尾峠を越えて

2016/2/21 日
曇りのち晴れ、朝7℃
始:7:15 ~ 終:16:00 歩行:24km
(内海運動場)0715 ~ 0815(柏坂休憩所) ~ (清水大師) ~ (鴨田) ~ (津島) ~ 1400(松尾トンネル口休憩所) ~ 1435(松尾峠) ~ 1600(石丸公園)

昨晩は暴風だった。
テントが終始風に煽られて軋みっぱなし。
(この場所も風避けはゼロではなかったけれど)もっとしっかり風を避けられる場所に幕営しなければいけなかったと、地面が濡れて不快なことより風避けのほうを優先すべきだったと、激しく後悔したけど時すでに遅し。

23:30頃、フライの固定に使っていたベンチが風に煽られて倒れた。起き出して直す破目に・・・。
テントがどうにかなりはしまいか心配で、この晩はよく眠れなかった。

明け方にはテントに雨が吹きつけた。
おまけに、外の様子を見に行きがてらトイレに出たとき、フライのジッパーが壊れた・・・経験上、これは死んだかと思ったが、朝になってどうにか修復することができた。

何はともあれ、どうにか無事に朝を迎えた。
今日も天気が悪い。
南岸低気圧が通過したあと冬型になるということだったので、ここらは晴れると思っていたのだが、朝はどんより曇っていた。

「無事に」と書いたけれど、後で気付いたのだが、テントのポールの接続部に一箇所クラックが入っていた。
この日から騙し騙し、いつも以上に風に気をつけてテントを張るようになったのは言うまでもない。
どうか結願するまでテントが持ちますように・・・。

ちなみに、自転車乗りにしかわからない話だと思うけど、エスパースのポールはイーストンのアルミ製である。
例のイーストンのマークが、ポールのパイプ一つ一つに入っている。

雨が降っているのでカッパを着て出発。
一日強い冬型で、北風が強かった。
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まずは山越え。柏坂を登って津島へ抜ける。
山の中は風がなくていい。とても安心する。

山中に東屋がいくつかあるが、どれもいいテン場である。
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昨日こんなところに幕営できていれば、安眠できただろうし、テントのポールにクラックが入ることもなかっただろうに。
昨日、せめてあと二時間早く雨が上がっていたら・・・などと悔やんでみてもしようがないけど、悔やまれる。

山中にトイレもやたらとあるが、これだけ木の茂る山の中にトイレは不要であると思う。
むしろ国道沿いや集落の中に欲しい・・・。

柏からは遠く山の稜線上に見えた風力発電の風車、そのすぐ下を通る。
ものすごい風切り音をあげている。
これはやはり人里離れた山の稜線上とか、砂漠の中にしか設置できないわ・・・。

話が逸れるけど、再生可能エネルギーといえばもうひとつ、太陽光発電。
今や多くの家の屋根に薄いソーラーパネルが設置されている。
人家や工場の屋根に設置するのはスペース効率を考えても理にかなっていると思うのだけれど(経済的に見合うかどうかはまた別の話である)、山の斜面や耕作放棄地に設置するメガソーラーはどうなのだろう・・・。
自宅の近くにもけっこうあるけど(飯田などは積極的に誘致している)、個人的にはすごい環境破壊だと思っている。
単管で骨組みを組んでそこにパネルを並べる場合がほとんどだけど、日陰になるからそこには草一本生えなくなる。現場を見たことない人は一度見てみたほうがよい。

パネルの寿命がどのくらいなのか、細かいことは知らないが、寿命を迎えたときが怖いんだけど・・・。
パネルを交換して永続的に使用するというならいいのだけれど、10年もすると見向きもされなくなってゴミになりそうで怖い。単管で組んでいるとはいえ足下はモルタルで固めてあるし、そのときに莫大な金をかけて撤去するとはとても思えないのだが・・・。

”再生可能”とか”クリーン”とか、ある意味正論である旗を正面きって掲げられると、なかなか反対するのも難しい・・・というところもあって、闇雲に設置が増長されているのが今の状態であると思う。

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写真(右)の家はすごかったな・・・屋根全面にソーラーパネル。家の前に並ぶパネルもこの家のものだろうか?

津島に下りてから、しばらく国道沿いに進む。
芳原川には錦鯉が泳いでいて、川を見ながら歩いていると飽きない。
四国の多くの川には、鯉が放流されている。ふと川を見ると、鯉(普通の鯉が多いけど錦鯉もたまにいる)が悠々と泳いでいることが多い。

津島大橋の上?からは、たくさんの人が何かを採っている姿が見えた。
採っているのは海苔だろうか???
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津島の町中でディスカウントストアのダイレックスを見つけて買い出し。
たぶんこの店も九州系であると思う。九州で時どきお世話になった。
うれしいことにコスモス同様、リョーユーパンが売っていることが多い。

津島の町中からしばらく歩いたところで、いったんR56を離れて山に入る。
車道は松尾トンネルとなるが、遍路道はもうひとつの松尾峠を越える。
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松尾峠にあるヘンロ小屋の「わん屋」もなかなかよいテン場である。

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確か、産業廃棄物の中間処理施設を建設中であったと思う。
いかにも左翼が好みそうなフレーズだが、やはりこういうのって冗談交じりではなく完全に本気で書いてるんだよね???
今のような大量消費社会を続ける限り、どこかには必要な施設であると思うけど。

もうひとつの松尾峠を越えて再びR56に合流すると、宇和島が見えてくる。
宇和島は珍しく遍路道が市街の中心部を通る。
市街地に入るとテン場に苦労しそうなので、できれば手前で切りたい。

テン場を探しながら歩く。
すると、石丸公園という標示が現れた。
これはと様子を見に行ってみることにしたのだけれど、公園までの距離がわからないので一抹の不安がある。
タイミングよく前方から犬の散歩をしているおっちゃんが来たので、公園のことを訊こうとすると・・・こちらが何も訊く前におっちゃんのほうから、
「寝るとこならちょっと上の公園が最適やで」
と教えてくれた。

ありがたい。あっけなくテン場が定まった。
公園はルートを外れて5分ほど上ったところにあった。まさに絶妙な場所だ。
野球場やテニスコート、温水プールなど、様々なエリアのある大きな公園で、公園の中を一通り見てから大きな東屋の下にテントを張った。
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が、、、テントを張ったあとで、マユミが柱に貼られた注意書を見つけた。
そこにはほとんど消えかかった文字で、こう書かれていた。
「ここは寝る場所ではありません。発見したら警察に通報します」

公園すべてが幕営禁止であるわけではなく、たまたまテントを張った東屋が宿泊禁止であった。
うぉぉぉ・・・なんてついてない。

東屋には大きなテーブルとベンチがあり、そこで寝るなと言っているのは貼り紙のしてある場所と文言から明らかであるように思えたけど、寝る場所ではありません、警察に通報しますと書かれた場所にテントを張るわけにいかない。
甚だ面倒であったのだけれど、いったんテントをたたんで近くの次点の候補地へと引っ越した。
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まだ早い時刻に気付いてよかった・・・

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冬の野宿遍路 28日目 宇和島市街を抜けて宇和へ

2016/2/22 月
曇り時どき晴れ、夜雨、朝1℃
始:7:05 ~ 終:17:20 歩行:30km
(石丸公園)0705 ~ 0830(宇和島城)0900 ~ 1100(光満) ~ 1200(務田) ~ 1230(41番龍光寺) ~ 1330(42番仏木寺) ~ (歯長トンネル) ~ (歯長地蔵) ~ 1720(宇和高校前公園)

なかなか快適なテン場だった。
コーヒーとパンを食べて7:05発。
一路、宇和島市街へ。

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コスモスの前を通過

8:30に宇和島城に着いた。
天守の前まで登り、休憩がてら城を眺める。

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宇和島城は、宇和島藩藩主の居城。
もともとは藤堂高虎が創建した望楼型の天守を、宇和島伊達家二代藩主・宗利が、寛文年間の大改修の際に層塔型に新造したものが現在の天守。現存十二天守のうちのひとつ。

宇和島藩は伊達秀宗を藩祖とする、仙台伊達家の支家である。
大坂冬の陣の功績として、将軍家(徳川秀忠)から直々に幕府直轄領であった宇和郡10万石を与えられたため、宇和島伊達家は仙台伊達家の分家ではなく、総家と支家という関係。

ちなみに、伊達秀宗は政宗の長子で、「秀」の字はもちろん秀吉の一字を拝領したもの(秀宗は豊臣家の人質として過ごしたのち、関ヶ原後に今度は徳川家の人質となっている)。
一方、仙台伊達家の家督を継いだのは政宗と正室愛姫の子である忠宗であるが、「忠」の字はもちろん秀忠の一字を拝領したものである。
このあたり、豊臣の世と徳川の世を巧みに乗り切った伊達家の容易ならぬ立場がうかがえる。

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本丸にある見事な切り株(左)と、本丸からの眺め(右)

宇和島は古い町で、市街地は道が狭いのだが車が多く、なかなか気持ちよく歩けない。
ようやく市街を脱して(市街地はそれほど大きくない)、光満川沿いに41番龍光寺(りゅうこうじ)へ向う。
三間のサークルKでカップ麺を食べ、待望のコーヒーを飲む。

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41番龍光寺・・・山門がなく拍子抜け。境内はガランとしていた。

42番仏木寺(ぶつもくじ)は龍光寺からすぐ、2.6kmの距離にある。
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42番仏木寺の山門

こちらには団体客のほか何組かの参拝者がいた。
納経所へ行き、いよいよ枚数が心もとなくなっていた納札を買い足した(200枚)。

仏木寺をあとにして43番札所へ向う。
明日は雨予報のため、今日のうちにできるだけ進んでおきたい。
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歯長峠の遍路道は通行止となっていて、仕方なく車道に出てトンネルを抜けた。
たぶん崖崩れか何かだろうから通行可能のように思えたが、行ってダメだったら面倒なので諦めた。

ちなみに・・・トンネルを抜けてしばらく歩いた先の歯長地蔵の休憩所で逆打ちのお遍路に会い、少々話をしたところ(珍しく野宿をしながら歩いている人だった)、歯長峠はもう去年からあの状態で、崖崩れのため通行止となっているが問題なく通れる、ということであった。

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歯長隧道

宇和の市街に入り、ドラッグストア(レディという四国のチェーン店)で行動食を買い足す。
買い出しのために途中から遍路道を外れて車道を歩いた。

買い出しのあとR56を少し歩くと高台にナイター用の照明が見えたので、これはしめたと行ってみる(毎度ながら、自分らにとって球場=テン場である)。
間近まで行ってみたら、できていれば間違いなく狙い通りの球場だったのだが、そこは目下建設中だった。惜しい!

諦めて他を当たろうと歩き始めたら、その建設中の球場のすぐ隣に小さな公園があった。
災い転じて福となす
球場まで来てみなければ、この公園は絶対にわからなかっただろう。

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トイレ近くの一番落ち着く場所に幕営。
公園の場所は、宇和高校の目の前の高台である。後ろに見えているのが宇和高校。

19:00頃から早くも雨が降り出した。

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冬の野宿遍路 29日目 雨後の卯之町と関地池

2016/2/23 火
雨のち曇りのち晴れ
始:13:00 ~ 終:17:15 歩行:11km
(宇和高校前公園)1300 ~ 1315(43番明石寺) ~ (卯之町) ~ (木村スーパー) ~ (加茂) ~ (信里) ~ 1715(関地池)

昨夜はずっと雨が降っていた。
が、強い雨ではなく風もなかったから、雨の中でも快適に眠れた。
完全な雨の日に屋根のない場所に幕営したのは今旅はじめてだったが、そんなわけでテントの中が水浸しになることもなく、快適に過ごせた。

・・・要するに、テントがぼろいんです。
フライがとうに耐用年数を過ぎている。いったいこのテントでいく晩過ごしたことだろうか・・・。
いい加減フライを新調しないとマズイわな。

朝になっても雨が降っていたので、ラジオを聴きながら明るくなる7:00まで寝ていた。
とりあえずコーヒーとパンを食べて様子見。依然として雨が降り続いていて、半ば停滞モード。
様子見の間に、昨日買った納札に住所と姓名を書きまくる。
ついでにローソクを数えてみると、55本ほど足りず。どこかで買い足さねばならない。
線香も同様。これまで使っていたのが百均で買った線香だったもので、ボロボロ折れてしまってまともなものがもうない状態。

昼頃になって雨がほぼ上がった。
どうやら大丈夫そうなので駒を進めることに。
幸運にもテントもほとんど乾いていた。

13:00発、テン場から15分で43番明石寺(めいせきじ)に到着。
雨上がりの寺とか神社というのはいいものだ。雨上がりがこれほど似合う場所も他にないと思う。
他に人はおらず貸切状態で、明石寺の境内はとても静かだった。

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(左)43番明石寺の山門  (右)鐘をつける寺ではまず鐘をつく

寺をあとにして山を下りる。
山から下りると、そこは宇和の卯之町。
ここは伝統的建造物群保存地区となっていて、江戸時代の面影を伝える町家が多く残っている。
その保存事業は力が入っていて、通り沿いの多くの家々が見事に保存・復元されている。
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江戸期を通じて五軒の造り酒屋が店を構え、商家が立ち並んだ、と説明書きにある。
一部は新たにカフェとなっていたり、とても感じがよくうまい保存の仕方であると思う。

14:00頃から雨が強くなり、並行するR56沿いにスーパーを見つけて逃げ込んだ。
夕飯のラーメンを買い、特盛りのチキン南蛮弁当が破格の500円だったので買って食べる。
こんなまともなものを食べるのは今旅に出て以来。
冗談抜きに泣けるほど旨かった。量も多くて大満足の一品。

雨をやり過ごして15:00頃スーパーをあとにした。
まだ雨のパラつく中、テン場を求めてひたすらR56を北上するが、しばらくテン場のデッドゾーンが続く。
サークルKでコーヒーを飲んで一息。寒気が入っているようで、朝より気温が低い。

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こういうところをテン場のデッドゾーンという

しばらく歩いて道路脇に関地池という案内板を見つけ、行ってみたら大正解。
こんな雨上がりには最適な、玉砂利の素敵なテン場が得られた。もちろん水もトイレもある。

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池から少し上がった、胸像のある場所に幕営

トイレからすぐのところにゴルフの打ちっぱなし(池に向って打つ)があり、けっこう人が来ている。
暗くなってからわかったことだが、夜になると池が照明で煌々と照らされるので、下のトイレのある付近はかなり明るい。
が、テントを張った場所は静かで快適である。

Theme [四国遍路] Genre [旅行]
Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 003_Iyo / 伊予 26札所 360km] | 2016.05.10(Tue) PageTop
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Author:nakappie
1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
信州伊那谷より~旅のこと、山のこと、自転車のこと、そして田舎暮らしのことなどなど・・・気ままに綴ってゆきます。
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