カルツーム その1

2010/5/13 木
4:30に起きると、宿の外を「メテマ!メテマ!」と叫びながらミニバスが走っている。どうやらメテマ行きの足には事欠かないようだ。宿を出るとすぐに、メテマ行きらしいミニバスに声をかけられた。幾らか聞くと、一人200Bと言う・・・そんなミニバスに用はない。昨日バス・パークで聞いた相場は大型バスなら48Bくらい、ミニバスなら58Bくらいといったところだ。
「幾らなら払う?」と聞き返されたので、「高くても60Bだろ」と答えると「60Bでいい」と言い出す。でも、もはやお前のことは信用できない。見たところ白タクのようだ。どうせ荷物代とか余計なお金を請求されるのが関の山だ。わざわざそんなのに乗らなくてもバス・パークに行けば腐るほどバスがいるはずなのだ。
後ろから掛けられる声を無視してバス・パークに行く。夜明け前だというのにバス・パークはたくさんの人でごった返している。各方面行きのバスがズラリと並んでいて、バス・パークに入るとすぐに声を掛けられた。「メテマ」と言うと、その中の一人がたくさんのバスの中からもうすぐいっぱいになりそうな一台のミニバスに案内してくれた。運賃を聞くと55B、即決で乗り込む。ザックも屋根の上に積んでくれたが、特に荷物代も請求されず。
乗り込んで10分もしないうちに満席となって6:00前に出発。明るくなると今日は曇っていて、珍しく途中で雨にパラつかれた。ゴンダールから先は比較的道が平坦で、これまでの長時間移動が嘘のように短時間で距離が稼げる。メテマに近づくにつれ検問がたくさん現れ、止まる度にわざわざ車から降りて荷物チェックを受けるのが面倒だった。
それでもわずか3時間ほどで9:00過ぎにメテマに着く。出発前から胃がもたれていて、珍しくちょっと車に酔ってしまった。国境に続く道路沿いのカフェで休憩をかねて軽く食事をする。スーダンから物が入ってくるらしく、コーラがいきなりペットボトル入りになった。これまでジュースはビン入りが主流で、ペットボトルは貴重でさえあったのに・・・所変われば何とやらだ。
少し休んで体調もちょっとよくなったところで国境に向かって歩く。メテマは標高が700mくらいしかなく、外は倒れそうなくらい暑い!相変らず「チャイナ!」と声を掛けられる。国境の近くは大体どこも同じで、ちょっとすさんだような雰囲気がある。
エチオピアのイミグレは何故か道路沿いではなく奥に入ったところにあった。何でもっとわかりやすいところにないんだ?途中から勝手に道案内を始めた兄ちゃんがいなかったらわからなかったところだ・・・。
そのまま国境の小さな橋を渡ってスーダンに入る。さっきの兄ちゃんがスーダンのイミグレに案内してくれた。渡されたフォームに記入してパスポートと一緒に提出するとあっさり入国OK、ビザも持ってるしまぁそりゃそうか・・・。
さて、スーダン独自のシステムとして、外国人は入国後3日以内にレジストレーションを取得せねばならない。ちなみに、これもタダではなくてお金がかかる・・・。ロンプラには、国境の町であるここガラバットにもオフィスがあって取得可能とあったが、イミグレで聞くとここでは取れないと言う・・・そうなの?ちなみに、スーダンに入った途端に英語はほとんど通じなくなる。
そのまま隣の建物に行けと言われたのでその通りにする。税関のようだったが特に荷物検査をするわけでもなく、パスポートを見せて終わりだった。ここでもレジストレーションについて聞いてみる。すると、「あっちの建物だ、こいつについて行け」というようなことを言われた・・・「なんだ、やっぱここで取れるんじゃねーか」と思いつつ、緑のはっぴのようなものを着た兄ちゃんについてちょっと離れた建物へ。
英語表記がないのでよくわからないが、そこは確かにレジストレーション・オフィスのようだった。パスポートを見せ、名前や滞在場所などを聞かれ係官がアラビア語で書類に記入している。が、書類の記入が終わるとハイ、終了!パスポートにシールやスタンプが押されるわけでもなけりゃ、お金を払うわけでもない。聞くと、やはりカルツームのオフィスに出頭せねばならんらしい・・・ここでの手続きは一体何のためだったのか、まったくもって不明である。
いずれにしても入国の手続きはこれにて無事終了。さて、これからどうする?まだ午前中だし、ここに落ち着くには早すぎる。どうやらこれから出るカルツーム行きのバスがあるらしい。イミグレの係官も、当然のように「今日カルツームに行って・・・」みたいな口ぶりだった。じゃあとりあえずカルツームまで行くか・・・。
スーダン側で新たに声を掛けてきた兄ちゃんに聞くと、カルツームまでは8時間くらい、13:00にバスが出るらしい。着くのはすっかり夜になってしまうがまぁ何とかなるか・・・ということでバスに乗ることにした。チケットを買うにもスーダン・ポンドがないので、まずは両替え。エチオピア側よりはマシだったが、エチオピア・ブルのレートはあまりよくない。USドルのレートは1$=2.4SPと悪くなかった。
チケットを買って11:30頃バスに乗り込む。カルツームまで一人45SP、荷物代として1ヶにつき10SPも取られた。「バス代は一人45SPだからそれ以上はびた一文払うな」と先ほどの兄ちゃんが親切に言ってくれていたので、「本当かよ?」と思って兄ちゃんにも確認すると、言ってたそばから「そいつは必要だ」などと言い出すのでコケそうになった。
バスに乗ってビックリ!これまで久しく無縁だったエアコンが効いてるし、シートもゆったりしていて足元も広い。
国境を越え、スーダンに入ってすぐに思った・・・まぎれもなくエチオピアは美男・美女の国だったと。国境を越えただけで明らかに人の顔立ちが変わった。
カーテンが閉められて涼しいバスの中で出発を待つ。が、13:00を過ぎても一向にバスが出発する気配はない・・・。バスには何故かスプレー式の芳香剤が何本か積んであり、乗務員だか野次馬だかわからないヤツが乗り込んできてはその度に芳香剤をスプレーする。まったくもって意味不明・・・。
14:00を過ぎてようやく出発したが、すぐ先で止まってチケットをチェックしたりパスポートをチェックしたり・・・まったく何やってんだか。それでもカルツームに向かって出発したことには違いない。
走り出してすぐに思った・・・「スーダン、すげー!何もない!」と。何もないというのは二つの意味で・・・一つは地形的なこと。山や川など変化が何もなく、地平線まで荒野が続く中を交差する道路のまったくない一本道が延々と続いている。最初こそ背の高い木もまばらに生えていたが、すぐにブッシュの点在するだけの砂漠になった。
もう一つは人の生活の活気というか、さらに言えば生命の息吹のようなもの。走れど走れど町や村といった類のものがない。いや、時々道路沿いに集落は現れるのだが、茅葺の木と土でできた家があるだけで、店があったり物売りがいるわけではない。看板もなけりゃ二階建て以上の建物も存在しない。これまでどこの国でもちょっとした集落には物売りがいたり看板があったりして賑やかだったものだが、今通りかかる集落には人影もまばらだ。砂漠の中に延々と続く道路と、その両側に延々と続く送電線があるだけ。外は灼熱の世界で倒れそうなくらい暑い!
今日は長時間バスに乗ることなどあまり考えずに出てきたので、珍しく食料の持ち合わせがない。途中に食料を買えるようなところもない。「いい加減腹減ってきたなぁ・・・」と思っていたら、驚いたことにしばらくしてバスの乗務員がパウンド・ケーキとジュースを配り出した。右側の一番前の席に座っていたのだが、座席の前にある冷蔵庫にはそのためのジュースが冷やしてあったのか!これには感激した。
途中で日が沈んだ。空は晴れているのに地表近くの砂塵の影響か、太陽は赤くならず黄色のまま地平線に消える前に地表近くで霞んで消えた。
カルツームに着いたのは22:30前。当然ながら外は真っ暗で、カルツームのどこに着いたのかもさっぱりわからない。あまり賑やかなところでないことは間違いない。タクシーで安宿に案内してもらうかとも考えたが、料金を聞くと60SP・・・話にならない。すぐに40SPまでは下がったが、安宿までどのくらいの距離なのか見当もつかないので却下した。
近くにホテルの一、二軒くらいあるだろう・・・。英語も通じない中、それでも人に聞きながら暗闇の中で寝床を探す。二軒目に見たところで妥協することにした。半ば監獄のようなところだが、一晩寝るだけだからまぁいいや。宿代も思ってたより高く、一泊30SP。チェックインして部屋に落ち着けたのはようやく23:00過ぎだった。
ともかく寝ることにするが、久々に暑すぎて寝られそうにない・・・スーダン、すげー!

13may2010 カルツームへの道 途中の休憩ポイント

2010/5/14 金
スーダンに入国した。ここから先はしばらくアラビア語圏、ムスリム圏でもある。自分の経験からすると、ムスリムの国はどこも人が親切で居心地がいい。スーダンもまた例外ではないようだ。
朝起きてひとまず外に出てみる。ここはどこ?宿の近くの路上でおばちゃんがお茶やコーヒーを入れていて、何人かのおっちゃんがお茶を飲んでいる。そこに行って場所を尋ねてみる。おっちゃんは英語が話せなかったが、すぐに近くにいた片言の英語を話せる人を連れてきてくれた。聞くと、どうやらカルツームの市街まではここから車で20分もかかるらしい。昨晩は町のだいぶ南の方に着いたようだ。
話していると、「まぁいいからお茶でもどうだ?」って話になる。コーヒーとおばちゃんの持っていた揚げパンのようなものを分けてもらって朝食にした。コーヒーはスパイスが効いていて旨い。それにしても英語が通じないとこうも不便なものか・・・。
荷物を宿に置いて散策に行こうと思っていたのだが、市街まで車で20分もかかるんじゃ荷物を背負ってひとまず市街まで移動しちゃおう。すぐに宿に戻って荷物をまとめ、そのままチェックアウト。おっちゃんに聞いた市街の方角に向かって大きな道路を歩く。
バスもリクシャーもかなり走っている。リクシャーをつかまえようと思って一人の運ちゃんと話したところ、どうやらリクシャーは市街に入れないらしい。バスかタクシーで行くしかないか・・・。しばらく歩くと大きなバス・ターミナルに出た。町の南のバス・ターミナルのようだ。カルツームにはバス・ターミナルが二つあって南行きのバスは南のターミナルから、北行きのバスは北のターミナルから出ている。
ひとまずバス・ターミナルの方へ行ってみる。一人の警備員に聞くと、ここからバスが出ているからターミナルの中に入れと言う。どうやらここのターミナルは入るのに一人1.5SPかかるらしい。長距離バスのターミナルに見えるが、半信半疑のままコインを買って警備員についてターミナルに入る。そのままとあるオフィスに案内してくれた。スーダンはこういうちょっと小奇麗なところはエアコンが効いている。
どう見ても長距離バスのチケットを扱うところのように見えるが、「カルツームの市街に行きたいんだけど・・・」と半信半疑のまま聞いてみる。外から見ていた一人が「なんだ市街に行きたいのか、だったらこっちだ」と言うのでそのまま後についてオフィスを出ると、そのまま歩いて惜しげもなくバス・ターミナルから出てしまった・・・。やっぱりバス・ターミナルに入ったのは無駄だったか。
案内に立った兄ちゃんが一台のタクシーをつかまえてくれた。市街まで40SPと言う。距離感がまったくわからないが、昨晩40SPまでは簡単に下がったところを見ると高い気がする。交渉の結果30SPで行ってくれることになったのだが、困ったのは行き先だ。情報ノートにあった宿名を告げてみるがわからないらしい。ロンプラに乗っていた宿も言ってみたがやはり知らない。うぅぅむ、困った。行き先は曖昧だが、ひとまず市街の方へ行ってもらうことにした。
市街までは本当に20分くらいかかった。運ちゃんも場所がわからず困っているので、とりあえず大通り沿いで降ろしてもらった。宿は名前がわかるだけで住所などは何もわからないので、まずはレジストレーション・オフィスを目指そう!色々な人に聞いてみるが、言葉が通じないので埒が明かない。時々片言の英語を話せる人もいるのだが、レジストレーションのことは誰も知らない。ただ話していてわかったことは、今日は金曜でスーダンは休日ということだ。どうりでどの店も閉まっているはずだ。明日も土曜で休みらしいので、レジストレーションを取れるのは日曜以降か?
話が通じないながらもどうにかこうにか聞き出し、他の旅行者から聞いた情報も総動員してレジストレーション・オフィスのあるだろう方向へ歩いて行く。交差点で立ち止まってふと見ると、ロンプラに出ていたセントラル・ホテルがあり、その隣にはホライズン・ホテルがあるではないか・・・ということはその向かいに情報ノートにあった安宿が・・・あった!あった!マーシャル・ホテルだ!見つけられたのはまさに奇跡。そのまま迷わずマーシャル・ホテルにチェックインした。一泊25SP。
荷物を置いてすぐ外に出る。誰に聞いても今日、明日は休みというが、レジストレーション・オフィスの場所だけでも確認しておきたい。これを見つけ出すのはかなり大変だった。言葉が通じないことに加え、レジストレーションのことを知っている人が誰もいないのだ。
ようやく見つけ出したレジストレーション・オフィスは小さな建物で、入口のところに小さくそれらしいことが書いてあるだけ・・・こりゃわからんはずだわ。門の扉が開いていて、中をのぞくと人がいたので話を聞いてみる。やはり今日は休みだが、意外にも明日は開いているらしい・・・よかった!手続きに必要なものなども教えてくれた。
一人105SPかかるので、帰りがけにUSドルを両替え。ちなみにスーダンではATMは使えない。ATM自体はふんだんにあるのだが、使えるのはスーダンの銀行のカードだけでVISAやPLUSマークのカードは使えない。
さて、問題は手続きに必要な宿のレターだ。宿によってはレジストレーションのことをよく知らず、話が通じず苦労したという話を他の旅行者から聞いていたからだ。果たしてマーシャル・ホテルはどうだろうか・・・。
宿に戻って話してみると、意外にも話はあっさり通じた。が、何とレターを発行するのに25SPかかると言う・・・そんな話は聞いたことがない。「どこのホテルでも一緒だから確認してみろ」と言うので、先ほど両替えしたセントラル・ホテルに行って聞いてみる。案の定、タダだという・・・そりゃそうだ、たかが紙一枚発行するのに25SPもかかるわけがない。だいたいレターの発行なんて外国人を泊める宿側の義務だろ。
その話を宿に持ち帰って再び話すが了承しない。「セントラル・ホテルはダメなホテルなんだ」などとぶつぶつ言っている。ちなみに、セントラル・ホテルはここよりずっと高級なホテルでシングルが一泊60SPくらいする。ロンプラにも出ていてロビーはエアコンも効いているようなホテルである。
「レターがタダじゃないなら他の宿に移るから宿代を返せ」と詰め寄って押し問答・・・しばらくすると、「OK、タダでいいからパスポートをよこせ」って話になり、渋々発行してくれた。発行してくれたのはいいけど、何泊かせにゃならんのにいきなり宿と険悪な雰囲気になってしまった・・・。
カルツームでのミッションはもう一つある。ワディ・ハルファから乗るフェリーのチケットを取ることだ。週一便しかないフェリーのチケットがいっぱいで取れなかったら、一週間足止めになってしまう。
ロンプラによるとカルツームでもチケットは取れるらしいのだが、ロンプラの地図というのがまったく当てにならず、あるはずのブッキング・オフィスというのがどこにもない。誰に聞いても知らない・・・地図が間違っているのだ。うぅぅむ、これも困った。途方に暮れそうだ。
一人の学生にフェリーのチケットのことを聞いてみたら、親切にも自分の知っているツアー・エージェントまで案内してくれた。でも、あいにく今日は金曜で休みだった。明日、もう一度来てみるか。学生は「困ったことがあったら電話して」と言って自分のモバイルの番号を教えてくれた。
それにしても暑すぎる!いったい一日何リットルの水を飲んでいることやら。今日はコーラなどのジュースだけで3リットルも飲んでしまった・・・。
スーダンのすごいところは、ケニアなど他の国ではなかなかお目にかかれなかったキンキンに冷えたジュースが町中どこでも飲めることだ。500mlのペットボトル入りで一本1SP。他にやはりキンキンに冷えたレモネードなども道端で売ってたりする。コップ一杯0.5SP。町中の至るところに水タンクも置いてあり、タダで自由に飲める。どんな安宿にも冷水機があって、スーダンでは冷えた水はタダで飲める(しかもこの冷水機の水がかなり旨い)。よって自分らもスーダンに入って以来水は買ってない(一応ミネラルウォーターも売ってるけど・・・)。おそらくこのくらいのことをしないと、暑すぎて野垂れ死にする人が出てきかねないのだと思う。そのくらい暑い!暑すぎる!ちなみに冷水機以外の蛇口は全て、シャワーも含め頼んでもないのにお湯が出てくる・・・スーダン、すげー!
カルツームの夜は驚くほど静か。これまで回った他の国の首都ではまず考えられない状況で、至極まっとうな国のように思える。理由はおそらく二つある。一つは、ムスリムはアルコールを飲まないのでバーのようなものもなければ、酔っ払って大騒ぎしてる人もいない。これから回るムスリムの国はどこもこんな感じなのだろうか。もう一つの理由は外国人観光客がほぼ皆無なことだ。宿でもどこでも大騒ぎする輩がいない。アルコールを飲まない社会というのは、ある意味健全な社会のように思える。
驚いたことに宿で野良ネットが拾え、思わずブログの更新ができてしまった。

2010/5/15 土
カルツームでのミッションがすべて終了し、スーダン人の親切さが身にしみた素晴らしい一日だった。
8:30過ぎにレジストレーション・オフィスに行く。手続きは比較的迅速で1時間もかからずに取得できた。手順はこんな感じ・・・窓口で申請書をもらう。この時、パスポートとビザのコピーを取るように言われるので、オフィスの近くでコピーを取る。宿のレジスト・レターも人数分必要なのでコピーを取る。ちなみにコピーは一枚0.2SP。
記入した申請書にパスポートと写真一枚、レター、コピーしたものを添えて窓口に出す。申請書に収入印紙のようなものを貼るため5SP必要。隣の窓口で手数料の100SPを払い、待つように言われるのでしばらく待っていると、レジストレーションのシールが貼られたパスポートが出来上がってくる。
ロンプラによるとインフォメーションのようなものがあるらしいので、その足で行ってみる。途中、道端で朝食にした。スーダンの庶民が食べているスイットゥやコンダールといった食べ物が面白い。昨日も道端で食べている人がいて、気になってちょっと食べさせてもらったらとても美味しかったのだ。ジュースなどを売る店とコラボしてやっているらしい・・・。
店の外で豆を煮ているおっちゃんに頼むと、洗面器に煮豆を盛ってくれる。店の窓口に行くと煮豆に混ぜるチーズやゆで卵、それにパンをくれる。それをおっちゃんのところに持って行くと、ミリンダの空き瓶で煮豆をすり潰しながらブレンドしてくれる。この煮豆のペーストをパンにつけて食べるのがスイットゥ、エチオピアのファタのようにパンもちぎって混ぜて食べるのがコンダールというらしい。どちらも美味!一つの巨大な洗面器に入ったコンダールを何人かでつまんでいた隣の人が、これはスーダン人にとってのソウル・フードだと言っていた。肉ばかり食べているのかと思っていたけど、こいつは健康的。しかもお値段たったの2SP以下!スーダンにいる間、これから毎日お世話になることだろう。
食べ終えたところでちょうどレモネード売りのおっちゃんがやって来る。他の人たちに交じって自分らも一杯いただく。頭が痛くなるほど冷たく、甘味も絶妙で実に旨い!
インフォメーションがあるらしいところまで歩いてみたけどやはりない。またしてもロンプラの地図が間違っているらしい。人に聞きつつ道を折れてようやく辿り着いたその場所は、アラビア語でしか表記がなくてインフォメーションだかどうだかわからない。少なくとも外国人向けのインフォメーションではないらしい・・・。遠くで二人のおっちゃんが「そこだ、そこだ」と叫んでいる。「でも今日は休みだから明日来い」と言いたいらしい。そうですか、今日は休みですか・・・。せっかくフェリーのことを聞こうと思っていたのに・・・。
仕方ない、エージェントを当たろう。でも歩きながら見てみると、エージェントも軒並み休みのようだった。ダメ元で昨日学生に案内してもらったエージェントに行ってみる。幸運にも開いている。英語の話せる人がいなくて困っていると、奥からムスリムの白い服を着た紳士が出てきた。フェリーについて聞いてみると、ここでは取れないけどPAHARIというところにオフィスがあってそこで取れると教えてくれた。おぉぉ・・・初の確実な情報!
紳士の名はアルバディーン。PAHARIというところには遠くて車じゃないと行けないらしい。自分がタクシーの運ちゃんに話してやるから着いて来いと言う。自分の車に乗せてタクシー・スタンドまで連れて行ってくれた。たくさんタクシーが止まっているのに何故かスルーしていく。キレイなタクシーを見つけようとしてくれたのだ。一台のキレイなタクシーのところで止まり、運ちゃんと話をしてくれた。「PAHARIまで往復して20SPで話をつけたからそれ以上請求されても払うな」と説明してくれた。なんて親切な人なんだ。
アルバディーンと別れてタクシーでPAHARIに向かう。タクシーの運ちゃんもムスリムの白い服を着た陽気なおっちゃんだった。PAHARIまでは車で15分ほど。鉄道駅に止まり、おっちゃんが歩いていた人に聞いてくれたところ、どうやらここがそうらしい。おっちゃんにちょっと待っててもらい、教えられた建物の中に入った。
フェリーのポスターも貼ってあり、どうやら本当にここでチケットが取れるらしい。英語が堪能でテキパキと仕事をこなす一人のおっちゃんが一人で応対していた。取れれば一等を、と思っていたのだが、残念ながら一等は満席で二等しかない。スーダン人も金持ちが多いから一等から席が埋まっていくのだ。あいにくスーダン・ポンドの手持ちがそれほどなかったのだが、聞いたらUSドルでもいいと言う。しかもレートは1$=2.6SPとブラック・マーケット並み。やるな、おっちゃん!ソッコーでチケットを確保してもらった。
ワディ・ハルファまでの足についても聞かれたので「バス」と答えると、バスのチケットもここで取れるらしい。渡りに船だ。しかも思惑通り自動的に前日のバスを確保してくれ、料金もまっとうだった。さっきまでまったく進まなかったミッションがトントン拍子で片付いて怖いくらいだ。
運賃はフェリーが一人94SP、バスが75SP。パスポートを渡してしばらくするとチケットが出来てきた。驚いたことにフェリーは食事つきで、荷物用のチケットまでついていた。バスは火曜の朝5:30発、フェリーは次の日の夕方発だ。カルツームでのミッションが一瞬で片付いた。
待ってくれていたおっちゃんのタクシーで市街に帰る。おっちゃんも実直な人で、降りるときアルバディーンに言われた通り20SPだけ払うとそれ以上請求したりはしなかった。気持ということで2SPほどチップを渡したらとても喜んでくれた。
アルバディーンのエージェントの前で降ろしてくれたので、礼だけ言っておこうとエージェントをのぞいてみた。ちょっと寄っていけとアルバディーンが自分のオフィスに招いてくれた。もちろんエアコンの効いた立派なオフィスだ。ツアーの売り込みか何かがあるかと思ったのだが、そんなことは微塵もなく逆にランチでもどうだと言って奢ってくれた。なんていい人なんだ!何かあったらここに電話してくれと、やはり自分のモバイルの番号も教えてくれた。
スーダンの、いやムスリムの人の優しさにどっぷり浸かった素晴らしい一日だった。スーダン、すげー!ありがとう、スーダン!

15may2010 スイットゥを作っているところ 15may2010 スイットゥとコンダール

15may2010 灼熱のカルツームの町 15may2010 アルバディーンと

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カルツーム その2

2010/5/16 日
スーダン、すげー!観光して歩くようなところが何もない・・・のんびり寛げる公園やカフェのようなところも。要するに何もすることがない・・・観光とは無縁の国、スーダンであった。
午前中にブルー・ナイル沿いを歩いてみたが、特にこれといったものは何もない。川は水が少なくてほとんど流れていない状態だ。ここからちょっと先でホワイト・ナイルと合流して所謂ナイル川となるのだが、合流するとちょっとは水量が増すのかな?
午後になると日差しが強烈過ぎて、外にいるのは自殺行為だ。で、どうしているのかと言うと、部屋に避難してウダウダしてたりする・・・。うぅぅむ、明日ももう一日きっとこんな状態だ。こうなると移動の疲れもどこへやら、早く先に進みたい気分になってくるから不思議だ。
物凄く暑いのだけれど、極度に乾燥しているため、何もせずともジットリ汗をかく日本の夏の暑さとはちょっと質が違う。みるみる体内から水分が奪われていく感じだ。これだけ水分を摂っているのに小便もほとんど出ない。万一断水などしようものなら死活問題だ。危険すぎるぞ、スーダン!

(スーダン、暑い!そして乾燥している!だからとにかく喉が渇く。1日に5リットル以上飲んでいる。トイレには行きたくならないのだから、全て汗になっていると思われる。が、ベタついたりしないので蒸発してしまうのだろうか・・・ そんなわけで洗濯物もすぐに乾く。嬉しくなるくらい素早くカラカラに乾いてしまう。夜になっても気温は下がらない。寝るときはファンは回しっ放し。暑くて寝不足に加え、一晩中ファンの風に当たっていたせいで、おなかの調子が悪くなってしまった。冷たいものを飲みすぎているのも悪いんだと思う。この先のエジプトも暑いだろうし、しばらくは暑さ対策をしっかりしないと。今夜は眠れるかなぁ。 マユミ)

2010/5/17 月
今日もカルツームに停滞。ブルー・ナイル沿いを昨日と逆方向に歩いてようやく見つけたオープン・カフェで読書に耽る。町中では500mlのペットボトル入りが1SPで飲めるところ、ここでは300mlの瓶入りが2SPもするがやむを得まい・・・。
ようやく明日はワディ・ハルファに発てる。ずっとナイル川沿いにエジプトまで北上できるのが嬉しい。エジプトも死ぬほど暑いんだろうなぁ~。

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ワディ・ハルファ

2010/5/18 火
朝起きると下痢だった。一日バス移動のため、ここで用心して空腹時に正露丸を飲んだのが悪かったのか・・・。
早朝にタクシーがすんなり捕まるかどうか不明だったので、早めに4:00過ぎに宿を出る。通りに出るとタクシーはすんなり捕まった。起きてた一人の運ちゃんと交渉して20SPでバス・ステーションまで行ってもらう。
バス・ステーションには既にたくさんの明かりのついたバスが止まっていた。早速自分らの乗るべきバスを教えてもらい、荷物を預けて乗り込む。バスの中はエアコンが適度に効いており、シートも広くて快適だ。のんびり寝ながら出発を待つ。
結局バスが出発したのは6:00過ぎ。しばらくしてから買っておいたパウンド・ケーキを食べたのだが、その直後から吐き気がしてきた。お決まりの下痢と吐き気のダブルパンチで最悪だ。昼前になんとランチ・ボックスが配られたがまったく食べられず。キンキンに冷えたペプシだけ美味しくいただいた。
バスは延々と砂漠の中を行く。砂漠と言っても一般に想像されるような砂丘ばかりが連なっているわけではなく、砂地のところもあれば岩がゴロゴロしたところもある。色も白や黄色っぽかったり、黒っぽかったりと色々。黒いのはおそらく鉄分だと思われる。外は信じられないくらい暑く、生命感のまったくない不毛地帯といったところだ。
下痢してることだし、検問やらでバスがちょっと止まった隙に用を足しに行くのだが、当然ながら身を隠すようなところはどこにもない。どこもバスから丸見えである。で、どうするのかと言うと、バスから距離を置くしかない。最初のときだけちょっと抵抗があったが、しゃがんでしまえばまったく恥ずかしくなくすぐに慣れてしまった。
エジプト人(の男)が皆バスに背を向けしゃがんで小便をするのが不思議で面白い光景だった。何故そうするのかは不明。小便が飛び散ったり、風で流れるのが嫌なのだろうか?
17:00過ぎにワディ・ハルファに到着。何だここは・・・有り得ない。体調不良なこともあり、バスから下りた瞬間に思った・・・自分の生存可能限界を越えている!カルツームなどまったく比較にならない。ここに比べたら避暑地のようなものである。ワディ・ハルファの暑さ(熱さ)ときたら、これまでまったく体験したことのない異次元ゾーン。風も熱くて吹かれるとかえって不快だ。
とにかく宿を探さねば・・・でも、見渡す限り宿っぽいところはどこにも見当たらない。死にそうになりながら、人に聞きつつ歩いてようやく辿り着いた一軒目の宿は何と満室だった。別の宿を求めて意識朦朧としながら彷徨っていると奇跡的に見つかった。あーもう横になれればどこでもいい。3人のドミ部屋で、1ベッドが7SP。二人で一部屋借り切って21SPと言われたが、もう一人誰か来てもいいからということで14SPにしてもらった。監獄のような宿だが、人が親切なのがせめてもの救いだ。冷水機といったものも当然なく、飲み水は瓶に溜めた水だ。あーもうなんでもいい・・・。
砂っぽいベッドに横になって完全にダウン。何でこんなことになってしまったんだか・・・これまでの人生で一番辛いと言っても過言ではない。何も食べてないから胃液しか出ないのに吐き気は止まらないし、水は飲んだそばから直通で体外に排出されていく。トイレに行くのも面倒なので出来れば水も飲みたくないのだが、脱水症状に陥るのでそうも言ってられない。無理にでも水分を摂らないと死んでしまう。
部屋には窓がないので、ドアを開けっ放しにしてもほとんど風が入ってこない。天井のファンも熱い空気を掻き回すだけだ。日が沈んでも気温は下がらずとにかく暑い、暑すぎる。おまけに天井は竹のようなもので出来ていて隙間だらけ、風が吹くたび隙間から砂がパラパラと降ってくる。あー不快、暑い上に不快すぎる。
他の人がどうしているのかと言うと、皆部屋からベッドを運び出してズラッと一列に並べ外で寝ている。確かにその方がちょっとでも涼しいのだが、どうにも落ち着かないので自分らは暑さと砂と格闘しながら部屋の中で寝ることにした。結局同部屋にもう一人来ることはなく貸切であった。
二時間おきくらいにトイレに立ち、結局一睡もできぬまま朝を迎えることになった。

18may2010 ワディ・ハルファ行きのバス

2010/5/19 水
朝になっても体調は変わらず。吐き気がして立ち上がることもままならない。とても20時間近いフェリーの移動に耐えられそうもないが、今日を逃すと次のフェリーは一週間後・・・ここに一週間も足止め・・・さらに考えられない。そんなことになったら冗談抜きで死にかねない。ここは這ってでもフェリーに乗るしかない。
マユミが外に冷たいものを買いに行った折り宿の人に聞いた話では、まず近くのイミグレに行かねばならないらしい。へ?そうなの?てっきりイミグレはフェリー乗り場にあるものと思っていたがそうではないらしい。
午後まで横になっていたかったのに、仕方なく死にそうな体に鞭打って11:00前にイミグレに出向く。外は有り得ない暑さ(熱さ)だ。こんなとこにいたら冗談抜きで死ぬんじゃなかろうか?こんなとこで生活している人たちはホントにすごいな。
このイミグレからずっと、スーダンのダメダメなシステムに打ちのめされることになる・・・。
オフィスは大勢の人でごった返していた。制服を着た係官に聞くと、まずは別の建物に行けと言う。別の人に案内されて行ってみると、どうやらフェリー会社のようだ。何故フェリー会社に???建物の中に入ってチケットを見せるとオフィスに手招きされてドアの外で待つように言われる。中で何やら手続きをして、返ってきたチケットを見るとスタンプが押されていた。何のための手続きなのかまったくもって不明。
そのチケットを持ってイミグレに戻ると、次に出国カードを渡されたので記入してパスポートと一緒に提出。座って待てと言われたが、待てど暮せど返って来ない・・・スタンプ押すだけにいったいどんだけ時間かかるんだよ~。どこの国でも入国はともかく出国手続きはいたってスムーズなものなのに、何にそんなに時間がかかるんだ?
1時間半ほどしてようやく返却された。見るとパスポートにスタンプが押されているわけではなく、出国カードに押されているだけ・・・やはりフェリーに乗る前にもう一度イミグレがあるということだ。うぅぅむ、何のための手続きなんだ?まったくもって意味不明。
別の窓口で一人21SPずつ払えと言う人もいたが、何のためだかわからないし、本当に払う必要があるかどうかも不明だったのでひとまず無視。一刻も早く横になるため宿に戻る。昨日聞いたところチェックアウト時間は12:00ということだったが、あまりうるさいことを言いそうな宿じゃないので多分休ませてくれるだろう。
ベッドに横になって30分もしないうちに宿の人が声をかけに来た。フェリーに乗るならちょうど乗り合いタクシーが出るからすぐに行け、と言う。追い出すためではなく親切心で言ってくれているのだ。人が集まった今なら一人3SPで行けるが、後で行くとなると高くなってしまうらしい。うぅぅむ、仕方ない。再び、吐き気がして死にそうな体に鞭打ってザックを背負う。何もかも砂まみれだ。
礼を言って宿の外に出ると、ピックアップ・トラックの乗り合いタクシーが待ってくれていた。「ホントに乗れるんかよ?」というくらい既にギッシリ人が乗っている。皆親切に席を詰めてくれ、どうにか乗り込んでフェリー乗り場へ。ピックアップの荷台でよかった!一応ビニール袋も用意しておいたが、風に当たって思いの外気持ち悪くならなかった。
フェリー乗り場の待合室らしきところに入ろうとすると、入口で何やらチェックしてる人がいる。パスポートとチケットを見せるが、どうやら先ほどの一人21SP払った領収書が必要らしい。出国税か何かだろうか?本当に必要だったようだ。持ってないと答えると、ここで21SP払えと言うのだが、あいにくスーダン・ポンドの手持ちがそんなにない。どこかで両替えできないか聞くと、別の一人が近くの建物に案内してくれた。確かに両替えはできるようだがレートを聞いてビックリ!$1=2.0SPってそりゃあんまりじゃありませんか・・・アホか?誰がそんなレートで両替えするか。
結局そこでは両替えはせずに外に出る。誰か一人くらい両替えしてくれる人がいるだろう、と思って待合室の方に戻ると、ワディ・ハルファまでのバスが一緒だったエジプト人のおっちゃんがいた。この人はホントに片言だが英語が話せる。両替えしたい旨話すと手当たり次第人に当たってくれ、しばらくするとどこかで両替えして戻ってきてくれた。しかも2.6という高レートだ。恩に着ます。
ようやく待合室に入れたが、スーダンのすごいところは次に何をすればよいのかまったく読めないところだ。どうやらまずはチケットを見せてまたパスポートを預けるらしい。パスポートは後で別の窓口で受け取れるらしいが、何をやっているのか返却までにやたらと時間がかかる。スタンプが押されて返ってくる訳でもなし、これも何のために預けるのかまったくもって意味不明だ。
先ほど書いた出国カードと似たような紙2枚にさらに記入し、待ちに待ってパスポートが戻ってきたところでようやくイミグレらしきところで出国のスタンプがもらえる。何で他の国のようにこれ一回で済まないのだろうか?
荷物検査を受けてようやく待合室の外に出ると、バスが止まっている。フェリーまではバスに乗って移動するようだ。このバスに乗るのがまた一苦労。皆しこたま荷物を持っていてバスに乗り込むのが一苦労。おばちゃんは図々しく割り込んでくるし、乗ってみたら荷物がいっぱいで立ってる場所もないし・・・。降りるときも立ってる人から降ろしてくれればいいものを、ここでもおばちゃんが我先に降りようとするから変に渋滞しちゃって埒が明かない。まったくもって効率悪いったらありゃしない。
はてさて、何はともあれようやくフェリーに乗り込むことが出来た。チケットに付属の荷物券は乗り込むときに回収され、代わりに引換券のようなものを渡されるのだが、荷物は全て客室持ち込みなのでこれも何のためなんだかまったくもって意味不明。
ちなみにパスポートも乗船時に預けたまま次の日の朝にならないと返ってこないのだが、これも意味不明だ。集めたパスポートは段ボール箱に無造作に入れておくだけなのでちょっと不安。
結構早めに乗り込んだ方だが、既に二等船室はあらかた人で埋まっている。まだまだたくさん人がいるのに、ホントに全員乗れるんかよ?と突っ込みたくなる。二等船室は女、子供用の部屋と男用の部屋に分かれている。女用の部屋は既に一分の隙もない状態だし、何よりおばちゃん連中と一緒の船室は嫌だ。男用の船室に行くと、親切な人たちがここに座れ、こっちに座れと親切に席を空けてくれて何とか席を確保。
それから2時間ほどして17:30過ぎにようやく出航と相成った。乗客はアラビア人とヌビア人が半々といったところか。外国人と言えば、一見したところ自分らの他にはオーバーランド・トラックの欧米人団体だけ。またまたいましたオーバーランド・トラック!スーダンからエジプトに向かっているということは南アフリカからアフリカを縦断してきたトラックのはずだが、参加者はアフリカを旅してきたとは思えないほど皆真っ白(笑)。ビクトリア・フォールズまで一緒だったフランソワさんが、オーバーランド・トラックの話をするたび「どこに行って来たの?」とお決まりの台詞で嘆いていたのも頷ける。さすがにフェリーも一等船室を確保してました。
二等船室はベンチ・シート、20時間近い移動に今の体が耐えられるのだろうか?通常なら屋上のデッキに出てかぶりつきで景色を眺めているところだが、今の自分にとてもそんな余裕はなくひたすら船室で寝続けた。
食事付きだったが、やはり何も食べられず・・・。あー何かあっさりしたものが食べたい。あっさりしたものなら食べられるかも。腹は減ってるのに食べられないこの辛さ。今一番食べたいものは熱々のご飯と納豆だなぁ・・・やっぱ日本食は偉大だ。
夜の早い時間は二等船室で映画をやっておりけっこうすし詰め状態で人が座っていてどうなることかと思ったが、映画も終わって寝る段になると、屋上のデッキで寝る人や船室の床に寝る人など適度にばらけて覚悟していたよりは快適だった。こういうところは特に争いもなくスムーズに収まるから不思議だ。

余談24 アラブのおばちゃん強し!
ムスリムと言うととかく男尊女卑の社会を想像しがちだが、アラブの地では、少なくともエジプトやスーダンではまったく逆だ。おばちゃん強し!その強さは日本のオバタリアン(死語か?)の比ではない。時々おっちゃんたちが哀れに見える。
およそ全てのことにわたってレディ・ファーストが徹底されている社会だ。そもそも身につけているものからしてみすぼらしい男どもに比べ、女たちの衣装は煌びやかだ。
性質が悪いのはそんな社会情勢を傘に着たおばちゃんたちの横暴ぶり。列に並ぶなどということはあり得ず割り込みし放題、むしろそれが当たり前といった顔で人の前に次々割り込んでくる。狭い船室の廊下で出会ってもおばちゃんの方が避けるということはまずあり得ない。避けようとする素振りすら見せずそこのけ、そこのけと廊下の真ん中を突き進んでくる。怖いですよ~。

余談25 エジプト人がウザイと言われる所以?
インドと肩を並べる世界三大ウザイ国と言われるエジプト。インド同様圧倒的に親切な人が多いのにそう思われてしまうのは何故なのだろう?
まずは顔立ち。アラブ人はとにかく造りのハッキリした濃い顔をしている。暑い気候とも相まってこれがウザイ、というか暑苦しい印象を与えるのだろうか。
それから、アラブ人はとにかく熱い。何と言うか、エネルギーが全身から滲み出てしまっているような感じで、すぐにそこかしこで口論を始める。だがムスリムのいいところは、どんなにエキサイトしても絶対に殴り合いには発展しないことだ。よく誤解されていることだが、ムスリムは決して攻撃的な人たちではない。ムスリムの人が暴力に訴えるのはよほどの事情があるときだ。身内を侮辱されたり、家族が危険に晒されたりといったやむにやまれぬ事情があった場合のみ彼らは立ち上がる。
うぅぅむ、こう特徴を並べてみるとインド人と共通するのね。つまりインド人とアラブ人はかなり特質が似ているってことか?

19may2010 監獄のような宿で死亡中 19may2010 アスワン行きフェリーのデッキ

19may2010 2等船室で死亡中

Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 023_Sudan / スーダン] | 2010.05.25(Tue) PageTop
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1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
信州伊那谷より~旅のこと、山のこと、自転車のこと、そして田舎暮らしのことなどなど・・・気ままに綴ってゆきます。
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