ツール・ド・バルト三国 (ラトヴィア往路編)

2011/8/14 日
始:11:25 ~ 終:17:30 走行:60km
Biržai ~ Pačeriaukštė ~ Germaniškis ~ 国境 ~ Bārbele ~ Vecumnieki

昨晩は雷雨だった。雷鳴がバリバリうるさいわ稲光がピカピカ眩しいわでなかなか寝付けなかった。雨も時折り激しく降っていた。
湖畔に幕営しているから、湖の増水が心配。雷雨が収まったとき、波の音が大きくなったような気がして慌てて外をのぞいてみたが、特に増水しているようなことはなかった。
雨は夜明け前には上がったが、朝起きるとどんよりした天気。7:30頃からまた雷が鳴り出した。
雷がバリバリ鳴っている中、モーターグライダーがいくつも上空を飛んでいく。そのうち泳ぎに来る人も現れた。寒くて「キャーキャー」わめきながら水に入っている。よくやるわぁ・・・。

朝食を終え、さてというときになって雨が降り出した。暫しテントの中で待機。
雨が上がった隙にテントを撤収するが、その直後に本降りになった。まったくタイミングがいいと言うか悪いと言うか・・・。
準備万端整っているのに、木陰で暫し雨宿り。
周りは徐々に明るくなってきているのに、雨も雷も一向にやみそうな気配がない。雲が動いていないのだ。何故だか知らないが、湖の付近に積乱雲が停滞している。
湖を離れれば雨は降ってなさそうなので、弱くなった隙にカッパを着て脱出。時間は既に11:30近く。まったく毎日毎日いい加減にしてくれ、という天気。

当初は190号でそのまま国境に向かおうと思っていたのだが、カウナスでもらった地図ではわざわざ190号を外してちょっと西にある道を推奨している。そっちの道を採ることにする。
190号は車がほとんど走ってなくて快適だったのであるが、わざわざ左に折れて枝道に入った。が、これが失敗・・・。
最初の数km、Pačeriaukštėまでは気持ちのいい道だった。前方の空が暗く雨もパラついているが、まぁ軽快に進む。
しばらく先から道がダートになった・・・砂っぽくて水浸しの最悪の道。何故わざわざこんな道をサイクリング・ルートに推奨するんだ?190号の方がずっと快適じゃねぇかよ~。
トラクターか重機のキャタピラ跡でウォッシュボード状の悪路を結局12kmほど走らされた。
国境の町Germaniškisで合流した190号は実に快適だった・・・。これぞまさに余計なお世話というやつだ。

国境はMemelė川に架かる橋だった。国境に差し掛かる頃になってようやく晴れた。晴れたら晴れたで暑い・・・。
ここの国境、車はほとんど通らない。ちょっと西側にリーガへ抜けるA7、A8という二本の幹線が走っているから、ほとんどの車はそっちの道を採るのだろう。
ラトヴィアに入ってからのルートであるが、昨日の段階ではおっちゃんの教えてくれたバルト海沿岸のJūrmalaへリーガ経由で行こうと思っていた。が、この天気・・・寄り道しないで一気に北上した方がいいのではないかと思えてきた。夏は短い。
しかも、地図を見る限りリーガの周りは幹線しか走っていない。地図を見ているだけで近寄りたくなくなってくる。
予定変更。リーガを避けて北上することにする。

国境からP89を北上する。
リトアニアよりなお車は少なく、のんびりしている。土地の起伏が増した。
Vecumniekiの町の中心にミニ・マーケットがあり、そこにATMもあった。お金を下ろし、水と食料を買う。
ラトヴィアの通貨はラッツ(LVL)。レートは1E=0.7LVLほどである。
店の品揃えがリトアニアからガラッと変わった。完全にロシアといった感じだ。
リトアニアのスーパーにはポーランドを含む西欧の物品がふんだんに置いてあったが、ほとんどなくなった。ロシア製の食材が多いのだと思う。
ちなみに、ラトヴィアはバルト三国の中で最もロシア人が多く、総人口の三割近くがロシア人である。
公用語はラトヴィア語であるが、ラトヴィア語を母語とする人は六割弱しかいない。ロシア人のほかベラルーシ人も含め、ロシア語を母語とする人が四割近くに上る。
ラトヴィア人の七割以上がロシア語を話すことができるとされており、ラトヴィアの商店では「スパスィーバ」などとロシア語で言われることも多い。
その一方でラトヴィアには無国籍者問題というのがある。ソ連邦時代からラトヴィア領内に住む非ラトヴィア人に対し、ラトヴィア国籍取得に際してラトヴィア語試験などを課しているためで、現在でも約230万人の総人口に対しラトヴィア国籍保有者は180万人ほどしかいない。外国籍保有者を除く約50万人もの人たちが無国籍者扱いとなっている。
かなり複雑な国内問題を抱えている現状である。

VecumniekiからはP89を外れ、P84に入った。ダートなので迷ったが、他にリーガをうまく回避できる道がない。
先ほどのダートとは違い、こちらは高速のフラット・ダート。オフロードのモーターバイクなら100km/h以上で飛ばせる快適なダートだ。昔、ロシアン・ラリーで走ったフラット・ダートを思い出す。まさしくそんな感じの高速フラット・ダート。日本ではまずお目にかかれないから、もしオフの単車で走っていれば雄叫びを上げていること間違いなし。

森の中に切り開かれた一本道。森は藪がうるさくて入れないから、なかなか幕営適地がない。時間的にそろそろ幕営したいし、前方には巨大な入道雲がわいていて、このまま進むと入道雲の勢力圏内に入ってしまう。
ダート脇に見つけたスペースに幕営。道のすぐ脇で丸見えだが、車の通行はほとんどないからまぁいいだろう。
雷がゴロゴロ鳴っているが、まだ青空で日も差しているから大丈夫だろう・・・そう思っていたのだが、幕営途中に急に降り出した。日本のゲリラ豪雨のような激しい雨だった。
急いでテントの中に避難。幕営した場所といい、今回はキャンプというよりビバーク=緊急避難に近い。
運良く雲が移動して雨は30分ほどでピタッと上がったが、松の木の下に幕営したためテントのところだけいつまでも大粒の雨が降っている状態。
踏んだり蹴ったりの一日だった。夜以降雨が降らないことを願う。降ったら悲惨なダート走行になるだろうなぁ・・・。

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ラトヴィア突入                       再びコウノトリのいる風景

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高速フラットダート                     ダート脇に幕営

2011/8/15 月
始:10:15 ~ 終:17:10 走行:73km
Vecumnieki ~ Kegums ~ Suntaži ~ Mālpils

昨晩は奇跡的に雨がほとんど降らなかった。朝起きると相変らずどんより曇っていたが、9:00前には晴れた。
びしょ濡れのテントを乾かしてからダートのP84を行く。フラットで急なコーナーもない高速ダート。車もほとんど走っていないし、オフの単車なら雄叫びが上がっているところだ。
ダートは12km。思いのほか短く、1時間ほどで終了。その先も気持ちのよい道が続く。ラトヴィアは美しい国だな・・・。
Daugava川とぶつかったところでP85に合流。ここは舗装がきれいで快適に飛ばす。
Kegumsの手前にダムがあり、ダムの上を走ってKegumsの町に入る。GSでガソリンを買い、アイスを食べる。
ラトヴィアの人たちはアイスが大好きである。GSやミニ・マーケットには驚くほどたくさんの種類のアイスが売っていて、大人も子供もよく食べている。他の食品は決して豊富ではないのだが、アイスだけはやたらとある。

KegumsからP8を北上。晴れたら晴れたで暑い・・・カラッとしているから不快感はないのだけれど、日差しは強烈だ。
ラトヴィアも基本的に舗装の状態は悪い。幹線以外はガッタガタのところが間々ある。
そんなガッタガタの道を走っているとき、ドーズのボトル・ケージが折れた・・・。あまりにきれいな破断面だったから、最初は外れただけかと思った。ここのところの激しい振動に耐え切ずに折れてしまったらしい。どこかで新しいのを買わねば。

P8を数キロ走ると、舗装が驚くほどきれいになった。嫌になるほどまっすぐな道。
ようやく辿り着いたSuntažiにて、町に一軒だけあるミニ・マーケットで食料の買い出し。
SuntažiからもうしばらくP8を辿る。ただ今ルートをあれこれ検討しながらラトヴィアを北上しているところ。
リトアニアから一転、ラトヴィアではテン場探しに苦労させられている。
Suntažiの先のMālpilsに小さな湖があって期待したのだが、適当なところがない。
MālpilsからP8を外れ、Nitaureに向かう。道はダートになった。またしても快適なフラット・ダート。
ない、ない・・・テン場がどこにも見当たらない。
結局時間切れで、ダート脇の休耕地のような草地に幕営。ここも蚊が多い・・・。
このあたりの蚊はとにかく巨大で、服の上からでも普通に刺してくる。刺されるとチクッと痛いからすぐにわかる。

15IMGP5862_サイズ変更 15P1110277_サイズ変更
オフの単車なら100km/h以上で走行可        雄叫びが上がること間違いなし

15IMGP5879_サイズ変更 158/15の野営地 ダート途中の牧草地の隅_サイズ変更
嫌になるほどまっすぐな道                例によって蚊が多い・・・

2011/8/16 火
始:9:25 ~ 終:15:55 走行:73km
Mālpils ~ Nītaure ~ Cesis

朝から快晴。強烈な日差しで、6:30には暑くてテントの中にいられなくなった。
昨晩何かに刺されたかかぶれたか唇が腫れてしまい、朝起きると立派なタラコ唇になっていた。朝一で瞼も重く、鏡を見て誰かに似ているなぁと思ったら、フィギュア・スケートの織田信成にそっくりだった。15年後の織田信成・・・。
それにしてもこのあたりの蚊は恐ろしい・・・。キジ撃ちにちょっと藪の中に入ろうものなら、途端に襲われる・・・まさに襲われるといった感じ。
昨晩もテントの中で何匹蚊を殺したかわからない。
いつもテントの中の蚊を殲滅してから寝ることにしている。昨晩もそうしてから寝入ったのであるが、何故か蚊の羽音がする。羽音はするが寄ってくるでなし、飛んでいる様子はない。
なんとテントの外の蚊の羽音なのだ。小バエ並みの羽音を立てて襲ってくる巨大な蚊・・・本当に恐ろしい。

今朝も出だしはダート。フラット・ダートには違いないが、昨日と違い砂っぽくてひたすら走りにくい。オフの単車なら雄叫びの上がるダートも、ロード・バイクにとっては苦痛なだけだ。バイクにダメージを与えないよう慎重に走る。
今日もダートは12km、1時間ほどでとりあえず終わった。

雲ひとつなかった空にも、Nītaureに着いた頃にはどこからともなく入道雲がモクモクと湧いていた。
町の先もしばらく舗装されていそうだったのでそのまま辿ってみたが、町を出るとすぐダートになってしまった。今朝と同じような砂っぽいダート・・・これではまったく進まないので、戻ってP32に入る。
P32はガッタガタで酷かった。一応主要道であるものの、幹線以外はこんな感じのところが多い。舗装路なのにペダルを思いっきり踏めずストレスが溜まる。
おまけにこの日差し・・・路上はタールのパッチだらけなのだけれど、強烈な日差しでタールが融けだしている・・・。路上を歩こうものなら、融けたタールが靴底にくっついてベットベト・・・擦りつけてもなかなか落ちず、ペダルまでベットベトに・・・。

AugšligatneでA2にぶつかり、そこからA2を東に走る。さすがに車は多いし面白味にも欠けるけれど、道がきれいだから走る分には快適で、距離も稼げる。ラトヴィアでは幹線を走った方が賢明なのかも・・・。
15kmほど走ってA2を降り、P20を北上してCesisへ向かう。Cesisはラトビアに入ってから初めての大きな町。
町にはスーパーがあり、まずは食料の買い出し。例によって一緒に1Lのアイスを買ったはいいが、買い物中にすっかり曇ってしまい雨もパラパラ・・・外に出たら寒かった。さっきまでの暑さはどこへやら・・・驚くほど急激な気温の変化だ。

町中にキャンプ場の標示板があった。まだ14:30と早かったけれど、雨が降りそうだし、いい加減にシャワーも浴びたいし、今日はそのキャンプ場に泊まろうと思っていた。てっきり町中にあるのだろうと思っていたから・・・。
標示板に導かれて3、4km走った挙句、出てきた標示はあと7km・・・アホか。最初から距離を標示しておいてくれよ・・・向かう方角と逆方向の10kmも離れたキャンプ場に誰が行くか。
即却下。引き返してP20を北上。
Cesisまでの間にはいくつかキャンプ場の標示があったから、しばらく走っていればまたキャンプ場があると思っていたのだが、まるでなし。一向にありそうな気配がない。
諦めて道路脇にあったPの奥の松林の中に幕営。シャワーはおそらくエストニアまでお預けだろう。

16朝起きると織田信成になっていた_サイズ変更 16IMGP5891_サイズ変更
15年後の織田信成・・・                  相変らずの高速フラットダート

16IMGP5896_サイズ変更 168/16の野営地 踏み切り手前の広いP_サイズ変更
雲がすごい・・・                       快適なテン場

2011/8/17 水
始:9:35 ~ 終:16:30 走行:81km
Cesis ~ Valmiera ~ Rūjiena ~ 国境 ~ Lilli

昨日のテン場はよかった。蚊もそれほどいなかったし、地面が平らだったので久々によく眠れた。
早朝は曇っていたが、9:00頃になると晴れた。テントも乾いているから撤収も楽チン。

Valmieraまでの20数キロは道がきれいだった。よく眠れたせいか脚も軽く、あっという間にValmieraに到着。落ち着きのあるなかなか美しい町だった。
ValmieraからP17を走る。P17はそのままエストニアのP54に接続している。
P17も最初は走りやすかったのだけれど、Rūjienaの近くまで来て様子が一変・・・工事中のところが増えた。信号機の設置された片側通行になっているのだけれど、走らされるところは未舗装路。横をトラックが走り抜けるたびに埃だらけになる。まぁいい・・・情報版によると国境の手前にキャンプ場があるのだから・・・。
そんな工事中の道を走ってRūjienaに入る。ここで水と食料を買い出し。
Rūjienaの先しばらくは気持ちのよい舗装路であったが、国境の手前15kmほどのところからダートになった。またかよ・・・国境を結ぶ主要道がなんで建設中なんだ???
この道路はまさに建設中だった。エストニアとラトヴィアの共同プロジェクトみたいな看板がいくつも立っていた。
フラット・ダートで走りにくくはないのだけれど、車に抜かれたりすれ違ったりするたびに埃まみれ。まぁいい・・・この先にキャンプ場があるはずなのだから・・・。

そのうちに道はダートからタールの上に小石を敷き詰めただけのものとなった。自転車がタールまみれになりそうで、ラインを選んで慎重に走る。
こんな建設中の道路沿いにとてもキャンプ場などなかろう、と走りながら半分諦めてはいたけれど、果たして本当になかった。
国境に着いてしまった・・・。そこは何もない、妙に寂しい国境だった。
国境のエストニア側がなかなかいいテン場になっていた。迷ったけれど、ダンプがやって来て近くで小石を降ろしたりいているので落ち着かず、もう少し先まで行ってみることに。
数キロ走るとLilliに入った。道はLilliの手前からきちんとした舗装路になった。
Lilliに入ってすぐ道路脇に広い休憩所を見つけ、迷わず幕営。粗末なものだけれど一応トイレもあり、キャンプ場と言っていいくらいの5☆の場所。

Lilliは観光地でもない小さな集落。休憩所の周りにはポツポツと家も建っているのだけれど、人気がなくて妙に静か。前の道路もほとんど車が通らない。
日暮れ時になってテントの近くをハリネズミがひょこひょこ歩いていた。あまり人を恐れず、動きも遅くてとても可愛い。
日本にはいないハリネズミだけど、ヨーロッパでは北部を中心に広く生息していて、コウノトリ同様身近な存在である。
ちなみに、道路で一番よく車に轢かれているのがこのハリネズミ。

17IMGP5912_サイズ変更 17IMGP5925_サイズ変更
今日の雲もなかなか・・・                 雲好きを唸らせる

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エストニア突入                       とても快適なテン場

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Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 072_Latvia 1 / ラトヴィア 1] | 2012.02.13(Mon) PageTop
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Author:nakappie
1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
信州伊那谷より~旅のこと、山のこと、自転車のこと、そして田舎暮らしのことなどなど・・・気ままに綴ってゆきます。
”おもしろきこともなき世をおもしろく”そんなふうに生きていけたらいいですね。

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