三度目のクロアチア入国

2012/1/21 土
始:11:20 ~ 終:15:15 走行:41km
Međugorje ~ Čapljina ~ Tasovčići ~ Klepci ~ Višići ~ 国境 ~ Metković

嵐一過の快晴!さすがに昨晩はどこかで雪に変わったようで、朝起きると薄っすらと雪が積もっていた。
気温が上がるのを待ってのんびり出発。
泊まっていたところはまさにアパートの一室を借りているといった風で完全に不干渉、勝手気ままに使わせてもらえてとても居心地がよかった。宿代も、玄関のベルを鳴らして家の人を呼び出して払う、といった具合い。

家の前が日陰でツルツルに凍っていてスケートリンク状態、自転車を道路まで出すのに苦労した。とにかくツルツルで、前にも後ろにも押せない。二人がかりでようやく脱出した。
道路は凍っておらず、既に雪が融けてびちゃびちゃの状態だった。

メジュゴーリエからČapljinaまでは下りの道。天気がよくて実に気持ちいい。
Čapljinaの町中にあった温度計は、なんと18℃を表示していた。暖かいのか寒いのか・・・ホントによくわからないところだ。

ČapljinaでM17号線に出て、来た時と同じ道を国境まで戻る。
クロアチア側の入国チェックに時間がかかっているようで、イミグレの前には10台ほどの車が列を作っていた。
BIH側も(入国スタンプはパスする勢いだったが)出国スタンプは普通に押していた。いやに丁寧な係官で、別紙に試し押しをしてからパスポートに押してくれた。
そしてクロアチアの係官は、入国のときとは別の女性であったが、これまたとびきりの美人であった。どこかのモデルですか?女優ですか?と聞いてみたくなる感じだ。

三度目のクロアチア入国。
行きと同じく9号線を走って、まずはMetkovićのLiDLで食料の買い出し。
道はOpuzenから8号線に変わり(9号線は異様に短い)、海沿いに出るまで山道となる。海沿いに出るとテン場に苦労しそうだったので、脇道に入って道路下のオリーブ畑の中に早めに幕営した。
後になって車が一台やって来たのであるが、笑顔で手を振ると、クラクションを鳴らして挨拶を返してくれた。特に問題はなさそうである。

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クロアチア国境に向かう                そして三度目のクロアチア

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オリーブ畑の世話になりっぱなし

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再びアドリア海沿いに出る

2012/1/22 日
始:9:25 ~ 終:16:00 走行:59km
~ Komarna ~ Klek ~ 国境 ~ Neum ~ 国境 ~ Pelješac半島の付け根 ⇔ Mali Ston ⇔ Ston ~ Doli ~ Banići ~ Slano

昨晩の気温0.5℃、今朝2.5℃。概ね晴れていたが雲の多い一日だった。
アップ・ダウンの連続と向かい風に阻まれ、ほとんど休まず走ったわりに距離は伸びず・・・。

テン場を出て8号線を20kmも走らないうちに国境がある。
わずか9kmほどであるがBIH領の海岸線があり、名目上一度出国する形になる。
おもしろいことに、ドゥブロヴニクを含むクロアチアのこれより東の海岸沿いの土地は、つまりは飛び地となっていて、本国と陸続きになっていない。
僅か9kmほどBIH領を通過するだけなので、さすがにここの国境ではパスポートのチェックだけ。BIHの係官はおらず、クロアチアの係官だけがドキュメントのチェックをしている。
で、例に漏れず、ここの係官もとびきりの美人である。モデルですか?女優なんですか?と聞いてみたくなる。
なぜだか知らないが、クロアチアの国境にいる警官は若い女性が多く、しかも、採用条件にルックスも含まれているんじゃないかと思うほど美人ぞろいである。
皆明るくて人当たりもよいから、入国するのも出国するのも気分がいい。

BIHの海岸沿いには、ちょっとしたリゾート地になっているNeumという町がある。
道路沿いにスーパーを見つけ、早々に食料の買い出し。今日は日曜でスーパーが閉まるのも早いだろうし、そもそもここより先にはしばらくスーパーなどありそうにないからだ(実際ひとつもなかった)。
ちなみに、スーパーではマルカのほかにユーロもクナも使える。

再びクロアチア領に入り、しばらく行った先にイミグレがある。
やはりBIHの係官はおらず、クロアチアの係官だけがドキュメントのチェックを行っている。係官はやはり若い女性で、例に漏れず美人である。
本来業務とは関係なく女性の個人的な興味で、「わぁ~これはどこの国のスタンプなの?」とか「サヨナラはグッバイの意味?」とかやっているので、自分らの番のときはけっこう時間がかかったりする。それでも相手は人当たりのいい美人であるわけだから、やり取りしているだけで楽しかったりもする。

再び8号線を東に向かう。ちなみに、BIH領内の道路番号はM2であった。
Pelješac半島の付け根に近づくと、海を挟んだ向こう側にMali Stonの城壁が見える。山の反対側のStonから延びる城壁で、ヨーロッパで二番目に長い城壁であるらしい。
半島の付け根からStonまで往復10kmほどなので、寄り道してみることにした。
このあたりではカキの養殖が盛んらしく、半島と本土に挟まれた狭い内海には養殖用のフローターが無数に浮いている。
城壁は保存状態がとてもよいのであるが、小山ひとつをグルリと囲んでいるだけなのでスケールは小さい。

8号線は半島の付け根付近で一度坂の斜度が増す。坂を上り詰めた先の下りは、眺めがよくて最高だった。
Slanoを過ぎたあたりからボチボチとテン場を探し始める。海沿いに出て暖かくなったから、もはや平らなとこならどこでもよい。
道路脇の岩山につけられた車の通れない山道を、自転車を押してしばらく上がり、路上の適当なところに幕営した。ドゥブロヴニクの手前30km弱のところである。

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僅か9kmほどだがBIH領の海岸線がある         Mali Stonの城壁

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相変らず美しいアドリア海沿いの道          自転車を押し上げて・・・

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平坦地に幕営

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「魔女の宅急便」のモデルと勝手に噂されるドゥブロヴニク

2012/1/23 月
始:9:35 ~ 終:16:30 走行:36km
~ Trsteno ~ Orašac ~ Zaton ~ Gruž ~ Dubrovnik

昨晩の気温2℃、今朝はなんと10℃もあった。朝のうち雲が多かったが、その後晴れた。
山側は抜けるような青空であるが、海上はちょっと白っ茶けている。アドリア海もくすんで見えるが、まぁまずまずの天気であろう。
南に下るにしたがいスカッと晴れることがなくなってきたように思われる。

ドゥブロヴニクまで、道は相変らずアップ・ダウンが続く。朝から10℃もあっただけに暖かく、日中は半袖で十分なくらいの陽気である。
道端にはタンポポやその他の花が咲いていて、クマンバチがしきりに蜜を集め回っている。ここらのやつはお尻の先が白くて可愛い。

ドゥブロヴニクに入り、旧市街の手前のパーキングで休んでいると、反対方向から荷物を積んだ自転車が走ってきた。
この時季珍しいサイクリストにお互いテンションが上がり、手を振ると一目散にパーキングに入ってきたので、しばらくおしゃべり。
彼の名はトーマス。ブラジルのサンパウロに住む学生であるが、一学期だけパリに留学していたということであった。
旅は六ヶ月ほど旅していて、走行距離も9,000kmというから自分らとほとんど一緒だ。パリで買った自転車でイランまで行ってきて、これからパリまで帰るらしい。で、パリから空路サンパウロに帰るということだった。
イランで替えたリアのホイールが不調らしく、スポークが折れまくって交換しながら走っていたのだけれど、自転車はパリに置いていくのか聞いてみたら、一緒に持って帰ると言っていた・・・「苦楽を共にした相棒を残してはいけないよ」というニュアンスだった。国は違えど自転車を愛する気持ちは一緒だ。
キャンプ主体ではなくカウチサーフィンを駆使して旅している彼であったが、いずれにせよこの時季ヨーロッパを走っているサイクリストは珍しい。
きれいな英語を話すとても感じのいい青年で、彼と話していて久しぶりにブラジルのことを思い出した。ブラジルはホント居心地のいい国だったなぁ・・・。

もし来日することがあったら、ぜひうちに来てくれ。
アドレス交換をしてトーマスと別れ、いざ、ドゥブロヴニクの旧市街へ。
どんだけツーリスティックなのかと思っていたら意外や意外、ひっそりしていて落ち着きがある。なかなかに好印象。既に13:00を回っていたから時間帯のせいかもしれないけれど、観光客もほとんどいない。

ピレ門の近くに自転車をとめ、城壁の中に入る。
まずは城壁の上を歩いて一周してみる。これは有料で、学割で一人30KN。
誰もいねぇ・・・思わず旧市街の眺めを独り占めだ。
一般だと一人70KNもするわけなんだけれど、これはちょっと高すぎなんじゃ・・・だから人がいないんじゃないの?
ミンチェタ要塞から眺める旧市街は確かに美しい。想像してたのと違って生活感があるのも好印象だ。

誰が言ったか知らないが、ドゥブロヴニクは宮崎アニメの「魔女の宅急便」のモデルではないかという噂がある。
が、違うだろうな・・・キキが住んでいた町とはだいぶ印象が違う。
ちなみに、宮崎駿自身はドゥブロヴニクがモデルだなどとは一言も言っていない。

城壁の長さは2kmほどあり、グルリと歩いて一周することができる。それにしても・・・ホントに誰もいねぇ・・・。
ピレ門まで戻ってきて、その後旧市街をブラブラ。KONZUMがあったので買い出しを済ませ、オノフリオの噴水で水を汲む。
城壁の外に出て、ベンチに座って行動食を食べていたら、突然雨が降ってきた。聞いてないよ~
いったん軒下に避難し、弱くなったのを見計らって旧市街を脱出。しばらくは雨に降られた。

さて、今日のテン場であるが・・・Srđ山に狙いを定めた。Srđ山はドゥブロヴニクの北に位置する標高412mの岩山である。テントを張るスペースくらいあるだろうと目星をつけて上がってみることにした。
山の東側から回りこむようにして道がつけられていて、車や自転車で簡単に上がれるようになっている。
ちなみに、山頂へは旧市街からロープウェイで上がることも可能だ。独立戦争の際、旧ユーゴ連邦軍に破壊され、一時期使用不能になっていたようであるが、現在は復旧されている。

途中、8号線から見下ろすドゥブロヴニクの旧市街もなかなかのものだった。好きなところに止まって写真を撮れるのも自転車の特権だ。
Srđとも何とも書かれていないが、山頂に続いていそうに見える枝道に入る。本当にこの道でよいのか確信がなかったのであるが、運良く山腹を散歩しているおっちゃんがいた。聞いたらこの道で合っているということなので、安心して詰める。途中にかなりの激坂があり、思わず一ヶ所自転車から降りて押してしまった。
山頂は有名な夕日スポットであるらしく、夕日の時間にはけっこう車が上がってくる。

途中まで上ると山頂まで見晴らせるのであるが、ロープウェイ駅のある山頂付近は岩だらけで、一見してテン場などありそうにない。
が、幸運にもちょっと手前に樹木の茂る平坦地があって、絶好のテン場になっていた。
偵察をしてテン場を定める。と、この場所からの旧市街の眺めが実に素晴らしい。東よりから見下ろすことになるので、角度的に山頂から眺めるよりよさそうだ。空身で山頂まで行こうと思っていたのだけれど、この場でサンセットを拝むことにした。
既にいい時間になっている。
降ろした荷物もそのままに、まずは夕日を拝みに岩場に出る。
ビューーーティフル!オレンジ色に染まるアドリア海と旧市街。遠くの空に雲が垂れ込めていて、空と海の境界がハッキリしない。吸い込まれそうな景色が目の前に広がっていた。
ホントに美しい。ちょっと筆舌に尽くしがたい・・・ドゥブロヴニクが最も美しく見える場所、と勝手に認定しよう。
そんな景色を眺めていたら、もうクロアチアに思い残すことは何もないなと、ふとそんな気がしてきた。

日没後、幕営したあとでもう一度岩場に出てみた。夜景もなかなか素晴らしい。
こんなところで夕日や夜景を思う存分眺めることができるというのもサイクリストの特権だ。
ちなみに、夜の旧市街は思った以上に暗く、むしろ新市街の夜景がキレイであった。

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テン場をあとにして・・・                 ドゥブロヴニクに向かう

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ビューーーティフル!なアドリア海          ブラジル人のトーマス

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ドゥブロヴニクの旧市街・・・お約束の構図

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城壁の長さは2kmほど、グルリと歩いて一周できる

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ドゥブロヴニクが最も美しく見える場所、と勝手に認定・・・この日の夕焼けはホントに美しかった

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そんな景色を独り占め                 日没後はこんな感じになる

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快適なテン場(翌朝撮影)

2012/1/24 火
雨のため想定外の停滞となった。
雨は昨晩から降ったりやんだりで、風も強い。

昼過ぎ、雨が上がった隙に歩いて山頂まで行ってきた。山頂まではちょうど100mほどの上り。
山頂からの眺めは、ロープウェイの架線が思いっきり目に入ってしまって興醒めである。角度的にも旧市街の正面すぎるから、やはりテン場付近からの眺めが一番だ。
まだ真新しいロープウェイ駅にはレストランや土産物屋があるのだけれど、客が一人もおらずガラーンとしている。
旧市街を見下ろすと、城壁の上にも誰もいない。やはり70KNってのはちょっと高すぎるんじゃないのか・・・。

駅のトイレで水を汲んでテントに戻った。
16:00頃また雨。入道雲がモコモコと湧いていて、まるで夏空のようである。

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ロープウェイ駅からの眺めはこんな感じ

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Author:nakappie
1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
信州伊那谷より~旅のこと、山のこと、自転車のこと、そして田舎暮らしのことなどなど・・・気ままに綴ってゆきます。
”おもしろきこともなき世をおもしろく”そんなふうに生きていけたらいいですね。

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