アシナガバチとスズメバチ 【後編】 スズメバチに刺されると・・・

今回はスズメバチ=「hornet」のこと。
スズメバチとて(基本的に)無闇に刺したりしないので、我が家では無用に殺生することはないのだけれど、困ってしまうのは家の中に入ってきたとき。
少なくともこのあたりでは、夏場に家の窓を開け放っておくとスズメバチが入ってくることがあるのだけれど、これを刺激しないように追い出すというのは至難の業、というかほぼ不可能。他の虫の場合のように、一度捕まえて外に放す、なんてことは危険すぎてできない。
ミツバチやアシナガバチと同様、刺すのは雌だけで、雄は毒針を持たないことも知っているけど(雄蜂は交尾をするためだけの存在で、まったく働きもしない)、雄か雌かなんて瞬時に判断できない。

・・・仕方なく捕殺することにしている。

虫取り網で捕まえて、それを再び放すと刺される危険があるので、そのまま踏み潰す。
ちょっと良心が痛むのだが、殺した蜂を窓の外に投げるとすぐアリが運んでいくので、それを見て勝手に少し癒されている・・・。

2013年の5月末に旅から帰ったとき、ガレージの天井に巨大なスズメバチの巣がぶら下がっていた。
こういうところに巨大な巣をつくるのはキイロスズメバチである。
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幸い巣は空き家だったので、すぐに撤去。(秋の終わりになると、越冬する新女王蜂を除いてすべての蜂が死に絶えるので、巣は空き家となる。)

ところが、それから二ヶ月もすると、巣を撤去した場所の近くに新たな巣を作りはじめた。
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最初は放っておいたのだが、巣がだんだん大きくなってきたので、巨大なものにならないうちに駆除することに。

決行するのは夜。すべての蜂が巣に帰ったあとで。
やり方は簡単だ。
夜、そ~っと巣に近づいて、下からポリ袋(大きなゴミ袋)をかぶせて生け捕る。
花火や発炎筒、殺虫剤といったものはいっさい使わない。

念のため、身につける装備はできる範囲で万全を期す。
上下カッパに、頭にはオートバイのフルフェイスのヘルメット。学生時代に使っていたショウエイのガードナーレプリカのメット(捨てられずにオブジェとしておいてあった)が、こんなところで役に立つとは・・・。
手には台所で使うゴム手袋、足回りはゴム長。

真夏のクソ暑い夜に、以上の装備で作戦決行。
ポリ袋の中に巣を生け捕り、すぐに、マユミが持って準備していたもう一枚のポリ袋の中に入れる。
袋の中から、「ブゥ~ン」とすごい羽音がする。これでもかというくらい威嚇している。
不安になってポリ袋をさらに一枚追加。三重にして、かつ発泡スチロールの箱に閉じ込めて一安心。

そのままガレージに放置しておいたのだが・・・。
次の日の午後、家に帰ってみると・・・発泡スチロールの箱に穴が開いており、その出口にスズメバチがとまって作業していた。
朝の時点では箱に変化はなかったのだが、なんと、三重のポリ袋も発泡スチロールの箱も食い破って脱出したらしい。
恐るべし、スズメバチ。

今ならまだ箱の外に脱出したのは二匹くらい。中にはまだ何匹も蜂がいるに違いない・・・。
やめときゃいいのに、箱についてた蜂を濡れ手拭いで叩き潰そうと、安易にパチンとやると・・・狙いがハズレ、すぐさま蜂が反撃モード。
一瞬の出来事だった。
こっちに飛んできたなと思ったら、あっという間もなく右の眉毛の上を刺された。蝶のように舞い「蜂のように刺す」、とはまさにこのことだ。

急いで退却。走って逃げる。
が、家の鍵を車の中に忘れ、こっそりガレージに戻って(運転席側のすぐ近くに棚があり、そこに発泡スチロールの箱が置いてある)、助手席側から取り出した。なんとも情けない格好だ・・・。
とりあえず刺されたところを保冷材で冷やす。ジンジンとすごく痛い・・・そしてみるみる腫れてくる。

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刺されて一時間後

刺されたのが眼球じゃなくてよかった・・・不幸中の幸い。アナフィラキシーショックも起こさないでよかった。
スズメバチに眼球(黒目)を刺されるというのは、往々にしてありえること。スズメバチは黒い部分を狙って攻撃するするのだ。
これは、スズメバチの天敵が熊であることから黒いものに反応する、といわれている。
実際にこの時も、黒目じゃなくて眉毛でよかったけど、黒い部分をピンポイントで狙われている。

ちなみに、スズメバチの天敵に「ハチクマ」という鳥(タカの一種)もいる。
幼虫やさなぎを雛鳥の餌にするため、やはりスズメバチの巣を襲うのだが、蜂が反撃しようにもハチクマの羽毛越しには針が届かず、攻撃がまったく効かない。
それを知ってか、ハチクマに襲われると、あのスズメバチが防御行動を起こさず、蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う一方であるらしい。

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(左)刺された翌日の朝と、(右)二日後の朝
腫れは翌日の朝あたりがMAX。右目の周りからから左目の周り、そして鼻にまで毒が回ってパンパンになる。

・・・二日後の朝の写真を撮ったあと、再びスズメバチに刺された。

竹藪で竹を伐っていたら、枯れた太い竹を倒したところで突如、スズメバチに襲われた。
今回も一瞬の出来事。
あっ蜂だ!と思う間もなく襲撃されて、右の耳を刺された。

一昨日に続いて二回目。大丈夫か・・・。

耳に激痛が走って即退散。家に戻って保冷材で耳を冷やす。
それでも、刺されたのが耳でまだよかった。麦藁帽子をかぶって保護メガネをしてたのが幸いした。こりゃメガネは必須だな・・・。
残念ながら、暑くて防虫ネットははずしていた。もしネットをかぶっていたら、少なくとも顔はさされなかっただろう。

それにしてもいったいなんだったんだ?枯れた竹に巣でもあったのか???
・・・思うに、一昨日刺されたときの毒液が仲間を呼び寄せたのではないかと。そんなふうにしか思えない。

この日の朝見たら、あれ以来ガレージに置きっ放しになっていた発泡スチロールの箱に、また蜂が群がっていた。
そのまま箱に巣を作りそうな勢いだったので、夜になってから発泡スチロール箱を始末した。
真夏のクソ暑い夜に、再び完全防備の格好で作戦決行。箱ごと袋詰めにしてから、今度はクーラーボックスに閉じ込めた。
夜は蜂も眠っているらしく、攻撃色が薄い。容易に確保することができる。

・・・その五日後(8月9日)、前回刺されて以来防虫ネットもかぶり、かなり警戒しながら竹藪を伐採していたのだけれど、今度はアシナガバチに右の上腕を刺された。
同じ蜂に続けざまにニ、三回刺されたような気がする。出血もした。翌日は腕が腫れてパンパンだった。

この時季はちょうど巣作りの季節らしく、タイミングがよろしくないようで・・・。
ともあれ、この年はどうにも踏んだり蹴ったりだった。

さて、スズメバチは肉食性の蜂で、種類によって他の蜂の巣を襲ったり、他の昆虫類を狩ったり、場合によっては大型の動物の死体から肉を調達したりしているのだけれど、実はこれらを食べるのは巣にいる幼虫。成虫がこれらを肉団子にするなどして幼虫に与える。
成虫の餌はというと、主に巣にいる終齢幼虫から得ている。幼虫の分泌する栄養液から、もしくは幼虫から口移しにより栄養分を摂取している。
そして、終齢幼虫がまだ育っていない時期などは、花の蜜や樹液などを摂取している。
そのため、カブトやクワガタを採りいったときなどによく見たと思うけど、クヌギの木にはよくスズメバチがいる。我が家の庭のクヌギにもよくやってくる。
毎年、クヌギの木では餌場の争奪戦が繰り広げられていて、見てるとおもしろい。

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クヌギの樹液に集まる虫の中で、明らかにスズメバチより強いのは、カブトムシ(たぶん大型のクワガタもそうだろう)とオオムラサキ。
カブトは全身があんな鎧で覆われているからわかるのだが、特にこれといった武器のないオオムラサキに追い立てられてしまうのはよくわからない。オオムラサキはああ見えて気性が荒いらしい。

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おもしろいのはカナブン。カナブンもカブトと同じような鎧を着ているから、スズメバチの針などまず効かないだろうけど、カブトには決して近づかないスズメバチがカナブンには攻撃し、カナブンはあっさり追い立てられてしまう。
スズメバチの攻撃は執拗で、時としてカナブンに馬乗りになり、二匹がもつれたまま地面に落下したりする。

ちなみに、スズメバチを捕食する昆虫には、オオカマキリやオニヤンマがいる。
もっともカマキリの場合は、時として捕食者と被捕食者の立場があっさり逆転するようだが・・・。

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アシナガバチとスズメバチ 【前編】 アシナガバチは益虫である

これまで、アシナガバチもスズメバチも、肉食性のハチはすべて、英語では「hornet」というのかと思っていた。
学名はもちろん、正式な名称はそれぞれ別個にあるだろうけど、日常的にはすべて「hornet」といっているのだろうと、ミツバチの「bee」に対して肉食性のハチを「hornet」と総称しているのだろうと、そんなふうに思っていた。
が、ひょんなことから、アシナガバチは「wasp」ということがわかった。

それまで自分の中でワスプといえば、「WASP」=「White Anglo-Saxon Protestant」のことだった。
白人で、アングロサクソンで、プロテスタント・・・つまりはアメリカ人の主流を占める、いわゆる筋目のアメリカ人のこと。そんなことだとばかり思っていた。
ホーネットもワスプもともに、米海軍において艦名にも使われるけど、ホーネットはともかくどうしてワスプなんて名をつけるんだろう、ともずっと思っていた。(ともに第二次大戦中の空母にその艦名のものがある。ホーネットのほうは、空母よりも艦載機の愛称としてのほうがよく知られているだろうか。今も現役バリバリのF/A18の愛称がホーネット。)

恥ずかしながら、「wasp」という普通名詞があるなんてことは露知らず、最近になってはじめて知った。
その昔、「WASP」というメタルバンドがいたことも相まって、もう中学生の頃に植えつけられた固定観念で、30年も経ってからようやく呪縛が解けたという感じ。

それはそうと、日本では日常的にアシナガバチとスズメバチは区別している。
学名や正式名称の話ではなく、アシナガバチとスズメバチは日常的に明確に区別されている。
これを英語でも日常的に区別していると知ったとき、なんだかとても新鮮な気持ちになった。

この区別は主に見た目から来ているのだと思うけど、アシナガバチとスズメバチというのは、実は見た目以上に違う。
今回はそんな話。その前編、アシナガバチについて。

益虫、害虫を問わず(そもそも益虫や害虫なんて区分は人間が勝手に決めていることだけれど・・・)、我が家では基本的に生きものを無用に殺生することはない。
その中でも特に、虫を食べてくれる肉食性の虫は重宝している。
それを我が家の益虫とするなら、「クモ」「アリ」「カマキリ」「テントウムシ」それから「アシナガバチ」あたりが差し詰め我が家の五大益虫ということになる。
他に、かなり季節が限定的だけど「トンボ」もそうだし、虫という範疇ではないけど、やはり同じ理由で、「カエル」や「カナヘビ」などは特に大切にしている。

そんな我が家の益虫であるアシナガバチ。
どこに巣を作るのも我が家では自由。(クモの巣だってそうですよ、基本的にとりません。)
今年は、ミミズコンポストを置いていた場所のすぐ上にあるものが目についた。家の軒先など、雨のあたらない場所に巣を作る。

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写真は2015/9/19に撮ったもので、巣に固まって総出で巣を拡張中のところ(現在はもぬけの殻です)

ちなみに、アシナガバチによらず、蜂は一度使った巣は二度と使わない、という性質があるから、もう二度とそこには巣を作ってほしくない、という場合は、空き家となった巣をとらないほうがいいかも。
ま、その場合でも、空き家のすぐ近くに翌年巣を作ったりするんですけど・・・。

アシナガバチはおとなしい性質で、スズメバチのように攻撃的ではない。
スズメバチとて巣に近づかなければ無闇に刺したりはしないけど(時としてオオスズメバチは除く)、アシナガバチはよほど至近距離まで巣に接近したり、巣を刺激したりでもしない限り、刺してくることはまずありません。
1mくらいまで巣に近づいても攻撃してくる気配はまったくないし、スズメバチのように人の周りを鬱陶しく飛び回ること(威嚇行動)もない。

そんなおとなしいアシナガバチですが、刺されたときはめちゃくちゃ痛い。自分の経験からいえば、スズメバチに刺されるより痛い。
毒はスズメバチより弱いから、刺されてもスズメバチの場合ほどは腫れないけど、刺されたときの痛さは強烈。

刺し方もちょっと異なるように思う。
スズメバチのように、目にもとまらぬ速さで飛来して一瞬でチクッと刺すのではなく、刺す部位にとまってじっくり刺す。
場合によって何度か刺してるんじゃないかと思えるときもあり、注射のあとのように出血することもある。

自分の場合、子どものころから、刺されたのはほぼすべて藪の中で、蜂の巣があるのを知らずに藪をガサガサかき分けているときに限られている。
これはつまり、ハチとしては最終手段なわけであり、特にアシナガバチの場合は最終防衛ラインが巣のすぐ近傍であり、知らぬこととはいえ巣に触れんばかりに近づいてしまった結果、決死の反撃を受けたということである。

そんなときはどうするか、アシナガバチに攻撃されたらどうするか。
・・・速やかにその場から離れるに限る。

ときに、アシナガバチの最大の天敵は、スズメバチの一種であるヒメスズメバチ(キイロスズメバチに巣を襲われることもある)。
このスズメバチの幼虫は、基本的にアシナガバチのさなぎや幼虫のみを餌としており、成虫はアシナガバチの巣を襲って幼虫やさなぎを狩り、せっせと幼虫のもとへと運ぶ・・・アシナガバチにとっては世にも恐ろしいプレデターである。

ヒメスズメバチに巣を襲われた場合、アシナガバチにニホンミツバチの蜂球のような対抗手段があるのかというと、まったくない(泣)。
襲われればなす術がなく、全滅か、さもなくば巣を捨てて退散するかのどちらかの道を辿ることになる。
完全に一方的な捕食者と被捕食者の関係であり、その点だけを見ても、アシナガバチとスズメバチは似て非なるものである。

・・・実はそんなやつなんです、アシナガバチ。
人とは完全に共存可能であり、うまくやればむしろ、害虫とされる虫を食べてくれる益虫となる、ということを多くの人が知るべきだ。
このことはたぶん、徐々には浸透していて、最近ではアシナガバチを駆除しない自治体も増えているんじゃないかな???

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わさび畑でアカザ抜き・・・師走だというのに、いくらなんでも暖かすぎる

今年はエルニーニョで、暖冬だろうといわれてはいたけれど、いくらなんでも暖かすぎだろう。
師走だというのに、なんだろうこの暖かさは・・・。

庭ではシロツメクサをはじめ、草たちが青々としているし、暖かさのあまり花を咲かせてしまった木や草もあちこちで目にする。
リンゴのできも今年はあまりよくなかった。いつまでたっても暖かいので、リンゴがなかなか赤く染まらなかったのだ。実の締まりも例年に比べるとよくない。
反対に、柿は暖かかったので豊作。が、収穫したあと雨ばかりだったので、干し柿を作る農家にとっては最悪。
干すときはいつものように晴れて寒くなってくれないと、かびてしまうのだ。もしカビが出てしまったら、せっかく皮をむいて干したのに、そのものは廃棄処分となってしまう。

暖かくて、野菜も育ちすぎ。
大根などは価格が暴落して廃棄している農家もある、とニュースで聞いたけど、こりゃ確かに無理もないなぁ・・・。
ここ伊那谷ですら大根は育ちすぎていて、11月の終わりだったか、近所の農家の畑に残っていた大根を全部抜いてきたのだが、どれもこれも「なんだこれは・・・」というくらいに巨大に育っていた。

価格の暴落以前に、こんなのはそもそも箱に収まるまい・・・ま、日本の農産物の規格というのは、そもそも極端すぎて利より害のほうが大きいとしか思えないけど。
ただ、これとて元をたどれば、大根や白菜といったものだと、あまり大きいものは味云々ではなく、おそらく食べきれないとか保存に困るといった理由で消費者側から敬遠されてしまう。つまりはそういうことがあるのだろうけど・・・。

さて、あまりに暖かいので、9月中旬に苗を移植したわさび畑もアカザだらけになってしまった。
アカザは一年草だから、このあと寒くなれば今生えているものは枯れるはずだけど、あまりにアカザだらけでアカザ畑のようになってしまっているので、抜くことに。

ときに、わさびは連作障害があるらしく、来シーズン用の畑は今シーズンの畑とは違う場所である。
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来シーズンのわさび畑。今シーズンより山の中にあり、畑からすぐのところに獣避けのフェンスがある。サルの鳴き声がにぎやかな場所だ(こんな場所ではもはやわさびくらいしか作れないだろうな・・・)。
中央アルプス側は樹林に遮られて展望がないが(右)、南アルプスはよく見える(左)。

わさびの植えてある畑だけ青々としている、ちょっと異様な光景。こりゃ動物たちも気になるわな・・・。
森を切り開き、わざわざ田んぼにしたところなんだけど、今では米を作っている田は一枚もない。わさびの植わってる畑以外は、夏場はすべてソバ畑です。

ちょっと話が逸れるけど、連作障害というのはいつも不思議に思う。
毎年同じ場所に生えるというのは自然界では半ば当たり前のことであり、それで生育不良となってしまうというのは、種の保存というものを考えたときに致命的なことなのではあるまいか、と思えてしまう。
原因はいろいろあるのだろうけど、最たるものは施肥に基づいている、つまりは人為的なものだろうとは思うけれど・・・。

アカザは、場所によっては目にしなくなったということを本で読んだことがあるが、このあたりにはこれでもかというくらい生えている。
一年草だが、草丈が150cmほどにもなり、ほとんど木のような草である。昔はアカザから杖をつくったそうだ。
シロザとは頭頂部の種の部分が赤いか白いかだけの違いで、ほとんど一緒。今どき食べる人は稀かと思うが、アカザもシロザも若葉のほかに、花や果実も食べられる。
大きな株では秋になると30万個もの種をつける。しかも、種の寿命が長く、30年以上であるらしい。これがいっせいに発芽せず、毎年少しずつ発芽していくというから驚きの生態だ。

アカザは(シロザも同じ)、真下に根を伸ばす性質があり、とても簡単に根っこから抜ける。
今回のようにまだ小さなものなら、それこそつまむだけで簡単に抜けるし、1m以上に生長したものでも、ちょっと力を入れれば根っこからごっそり抜ける。横に根っこを伸ばす草とは違い、大きいわりに簡単に抜ける。

アカザはまた、大根、人参の生育を助け、トマト畑では虫の食害を防ぐといわれる。
根っこが真下に伸びることから、硬い土を耕してくれる働きもある。

抜く必要がないのではないか、と思わなくもない。

特に今生えているやつはこの先枯れるはずだから、まったく抜く必要がないのではないか・・・。
アカザはわさびより背が高くなるが、わさびは強い日光を嫌うから、むしろ日光を遮ってくれるのは好都合なのではあるまいか。春になったら、わざわざ日射を避けるために寒冷紗(日よけ)を施すくらいなのだから・・・。
さらに、生態系を考えれば、アカザだけ選んで抜いたりすると、どこかに影響が出るのではないか。どこかに歪が生じて、特定の虫が大量に発生したりするのでは・・・。

・・・そんなことを考えつつ、アカザを抜いた。

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畝のビフォーアフター・・・(左)アカザを抜く前の畝と、(右)アカザを抜いた後の畝

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結果が視覚的に明瞭なので、けっこうやりがいはあったりする

暖冬で暖かすぎると冒頭に書いたけれど、ここは千人塚。
中央アルプスの懐で、標高は800m以上ある。
わさびは涼しいところを好み、日光を嫌うから、わざわざそういう場所を選んで栽培しているわけなのだけれど、やはり寒い。
午後二時ともなると、樹林に遮られて完全に日が翳ってしまう。地面が冷たくて、足先が痛い。

ちなみに、伊那谷に来てからというもの、我が家は二人揃って足の指が霜焼けです。
贅沢に暖房器具を使っていればそうそうならないと思うので、今どきちょっと恥ずかしい(笑)。

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堆肥の天地返し

我が家には、去年の秋に作った堆肥場がある。
↓こんなものです。
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堆肥は天地返しをすることで効率よく作れるので、構造としては単なる囲いであることが望ましい。
つまり、コンパネがあればそれで済んでしまうわけなんですけど、あいにく手元になかったので制作した次第。
(それ以前に、堆肥なんてものは要するに落ち葉や刈った草を山積みにしておけばいいだけの話なんですけど、それだけではどうしても横に広がりがちで、効率よく積み上がらないので、囲いを設けるわけです。)

せっかく作るのだから、軽くて耐久性のあるものが都合がよい。
ホームセンターで材料を見て、コスト最優先に検討した結果、ポリカーボネイトの波板を角材で補強するのが一番よい、ということになった。そしてできたのが上の写真のもの。
一年ちょっと運用してみたところ、なかなかに具合がよく、安く堆肥場を作りたい人にオススメです。

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四枚のパネルの固定は、角材に立てたボルトを麻紐で縛るだけ。一辺につき二ヶ所。

設置する場所は、日陰でカラカラにならない場所がよく、我が家の場合は物置の北面と東面を使っている(夏場はクルミの木陰となる)。
天地返しのたびに、北面⇔東面と交互に引越しさせます。

12月6日、寒くなる前に天地返しをしました。
北面からはじめて東面→北面と、たぶん今回が二回目(三ヶ所目)の天地返し。
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作業は簡単。麻紐を切って、パタパタと三枚のパネルを引越し先に設置し、堆肥の上のほうの層から順々に移動させるだけ。
ある程度移動させれば、四枚目のパネルも取り出せる。

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パネルを一枚外してみると・・・おぉぉ。下のほうは完全に土になっている。

面倒だし、キャパ的にも十分なので、わざわざ外の落ち葉を集めてきたりはしていない。入れているのは、庭の落ち葉(主にクルミ)の一部と刈った草、それからミミズコンポストで処理しきれない分の生ゴミ。
・・・ということは、自宅で見事に循環できているということではないか。これにはなんだか感動してしまった。

↓こういうのがいるので、天地返しをするときは慎重にやっている。
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見事なまでに肥えてプリプリ。もちろん堆肥の中へ戻しておきました。

カブトの幼虫は、今回は五匹ほど見つかったのだが、全部が全部頭のほうを下にして丸まっている(掘っていくと尻から先に出てくる)。
彼らにとってそれが楽な体勢なのだろうか???

下層の、すでにいい感じになっていた土は収穫し、物置の中で寝かせてある。
驚いたのは、すぐ隣にあるクルミの木の根っこが腐葉土の中に伸びてきていて、下層の部分は根っこだらけになっていたこと。
そういえば・・・夏場、このクルミの木は妙に元気がよかった。手近なところにこんないい栄養源があったからか。
当たり前といえばそうだけれど、条件がよければ木の根は上にだって伸びるんですよね・・・。

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北面に引っ越した堆肥場

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御柱の伐倒(御射山神社二之御柱 2015)

11月28日、自宅の裏山で行われた御柱の伐倒を見学してきた。
空は快晴。何日ぶりかに姿を見せたと思ったら、中央アルプスは真っ白になっていた。
急に冬になった感じ・・・。
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7:30から神事が始まるということですでに7:00前から、自宅に隣接した狭い坂道をトラックやクレーン車、それから何台もの軽トラが上がっていった。
普段こんなに車が通ることはないので、いったい何事かという雰囲気になる。
5分ほど前に現場へ行ってみると、はっぴを着た木遣り衆をはじめ、自分らのような見物人など、すでにたくさんの人が集まっていた。

「我が村の」と前に書いたけれど、祭りは昔の村単位で行っているので、今の行政区分でいうところの村とは何の関係もなく、役場が絡むような行事ではないところがおもしろい。

御射山神社の御柱祭は、1722年に諏訪大社にならって始まったとされる。
神社は、平安時代末から室町時代末にかけてこの地を治めた領主、片切氏の守護神であり(片切氏の本拠地であった船山城跡の中に神社がある)、上片桐(現松川町)、七久保(現飯島町)、片桐、葛島(ともに現中川村)の四地区から一本ずつ御柱が供出されることがならわしとなっている。
「見立祭」にて候補の木が決められ、胴回りを測って太い順に、「一之御柱」から「四之御柱」とされる。

「見立祭」は、いつ行われたのかすら知らなかったわけですが、動画を見つけたので参考まで。



伐倒のための神事は時間通り始まった。
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自分は木遣り衆の後ろ、何年か後にはやはり御神木になるであろうこれまた立派なモミの木の根元に立っていたのだが、神主さんが祝詞を挙げているとき、小鳥たちの鳴き声につられてふと上を見ると、そこにリスがいた。
リスはモミの木の幹や枝の上を元気に動き回り、そのうち枝伝いに御神木へと移動してきた。
神主さんの祝詞が響く中、御神木の上から下のほうへピョンピョンと降りてきて、そのうちどこかへ行ってしまった。
リスに気づいたのは自分を含めて数人だけだったと思うけど、なんだかとても神々しいものを目にしたような気がした。

斧入れの儀式があって(木遣り衆がいきなり大声で「ハァーーー!」と唄いだすのでビックリする)、最後にお神酒が振舞われる。
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そしていよいよ御神木の伐倒。
ワイヤを張りなおし、チェーンソーで伐倒する。担当するのは、松川にある「信州索道」という会社のみなさん。
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チェーンソーは、通常のものよりは長いやつだったけど、思ったほど長いものではなかった。ガイドが1m以上もあるやつじゃない。
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受け口も追い口も、さすがに目分量ではなく、紐を使ってチェーンソーを入れるところにしっかりマーキングしていた。

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(左)受け口を切っているところ  (右)受け口を正確に修正する

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(左)追い口を入れる位置を鉈でマーキング  (右)慎重に追い口を切る

ツルをかなり残した状態でワイヤを引くと、木が揺れはじめる。
ここで再び木遣り衆の登場!
突然、「ハァーーー♪」と威勢よく唄いはじめるので、またまたビックリする(笑)。

さらに追い込んでいくと、巨木が斜面に対し真横に倒れた。お見事!
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↓画質が悪くて恐縮ですが、伐倒の瞬間です。


切り口を見ると、芯の部分はツルを完全に切ってしまうようだ。
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伐倒後に切り株をきれいに整える。
切り株に木の先端部分を供え、手を合わせるのが山でのならわし。
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年輪を数えると、御神木は64年生くらいだった。
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数人で枝を払う。
枝といったって若い木の幹くらいあるから、いきなり根元からは払わず、先端のほうから少しずつ落としていく。
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枝を払い終えたら玉切り。元玉は、ちょっと長めの12~13mくらいで切っていたようだ。
そこより先のほうは子供御柱となる。長さはやはり10m近くある。
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子供御柱はクレーンですぐに引き上げられたが、元玉のほうは重くてなかなか上がらない。
クレーン車のアウトリガーが枕木からずれたり、クレーンのほうが持ち上がってしまったり(すんでのところで事故になりそうな雰囲気があった)、なかなか引き上げられない。
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それにしても、クレーンの力はすごいな。こんなものを斜面の上に引き上げてしまうのだから・・・。
こんな場所だからクレーン車を入れて引き出せるけど、山奥だったらもちろんこうはいかない。
そう考えると、修羅を造ったり、馬を使ったり・・・昔の杣人ってのはいろいろすごかったんだなぁと思う。

11:30になっても引き上げられなかったので、見るのを諦めて家へ帰ったが、その後昼過ぎになって、御柱を積んだトラックが自宅横の坂道を下りてきた。
御柱はそのまま葛北の集会所へ運び、そこで皮をむいて、長さをあわせて先端を面取りしたり、穴を開けたりする。

後日、集会所の前を通ってみると、きれいに整えられた御柱と子供御柱が静かに横たわっていた。
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来年4月2日の御柱祭まで、この状態で安置される。

↓こちらにも関連写真があります。よければご覧ください。
小さな菜園のある暮らし・・・御射山神社 御柱祭

【おまけ】
壱岐に諏訪大社の御柱が祭られていた。
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説明書きによると、壱岐の勝本町と諏訪市が友好都市で(芭蕉の門人である河合曽良の生誕・終焉の地という縁かららしい)、平成10年の御柱祭のあと、それまで上社本宮に祭られていた本宮三之御柱(その前の回の御柱祭で伐り出された御柱)が、海を渡って寄贈され、城山公園の一角に建立された。
写真にあるのは、その御柱の先端部分(2013/1/31撮影)。

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Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 田舎暮らし日記] | 2015.12.03(Thu) PageTop
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1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
信州伊那谷より~旅のこと、山のこと、自転車のこと、そして田舎暮らしのことなどなど・・・気ままに綴ってゆきます。
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