御柱の伐倒(御射山神社二之御柱 2015)

11月28日、自宅の裏山で行われた御柱の伐倒を見学してきた。
空は快晴。何日ぶりかに姿を見せたと思ったら、中央アルプスは真っ白になっていた。
急に冬になった感じ・・・。
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7:30から神事が始まるということですでに7:00前から、自宅に隣接した狭い坂道をトラックやクレーン車、それから何台もの軽トラが上がっていった。
普段こんなに車が通ることはないので、いったい何事かという雰囲気になる。
5分ほど前に現場へ行ってみると、はっぴを着た木遣り衆をはじめ、自分らのような見物人など、すでにたくさんの人が集まっていた。

「我が村の」と前に書いたけれど、祭りは昔の村単位で行っているので、今の行政区分でいうところの村とは何の関係もなく、役場が絡むような行事ではないところがおもしろい。

御射山神社の御柱祭は、1722年に諏訪大社にならって始まったとされる。
神社は、平安時代末から室町時代末にかけてこの地を治めた領主、片切氏の守護神であり(片切氏の本拠地であった船山城跡の中に神社がある)、上片桐(現松川町)、七久保(現飯島町)、片桐、葛島(ともに現中川村)の四地区から一本ずつ御柱が供出されることがならわしとなっている。
「見立祭」にて候補の木が決められ、胴回りを測って太い順に、「一之御柱」から「四之御柱」とされる。

「見立祭」は、いつ行われたのかすら知らなかったわけですが、動画を見つけたので参考まで。



伐倒のための神事は時間通り始まった。
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自分は木遣り衆の後ろ、何年か後にはやはり御神木になるであろうこれまた立派なモミの木の根元に立っていたのだが、神主さんが祝詞を挙げているとき、小鳥たちの鳴き声につられてふと上を見ると、そこにリスがいた。
リスはモミの木の幹や枝の上を元気に動き回り、そのうち枝伝いに御神木へと移動してきた。
神主さんの祝詞が響く中、御神木の上から下のほうへピョンピョンと降りてきて、そのうちどこかへ行ってしまった。
リスに気づいたのは自分を含めて数人だけだったと思うけど、なんだかとても神々しいものを目にしたような気がした。

斧入れの儀式があって(木遣り衆がいきなり大声で「ハァーーー!」と唄いだすのでビックリする)、最後にお神酒が振舞われる。
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そしていよいよ御神木の伐倒。
ワイヤを張りなおし、チェーンソーで伐倒する。担当するのは、松川にある「信州索道」という会社のみなさん。
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チェーンソーは、通常のものよりは長いやつだったけど、思ったほど長いものではなかった。ガイドが1m以上もあるやつじゃない。
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受け口も追い口も、さすがに目分量ではなく、紐を使ってチェーンソーを入れるところにしっかりマーキングしていた。

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(左)受け口を切っているところ  (右)受け口を正確に修正する

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(左)追い口を入れる位置を鉈でマーキング  (右)慎重に追い口を切る

ツルをかなり残した状態でワイヤを引くと、木が揺れはじめる。
ここで再び木遣り衆の登場!
突然、「ハァーーー♪」と威勢よく唄いはじめるので、またまたビックリする(笑)。

さらに追い込んでいくと、巨木が斜面に対し真横に倒れた。お見事!
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↓画質が悪くて恐縮ですが、伐倒の瞬間です。


切り口を見ると、芯の部分はツルを完全に切ってしまうようだ。
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伐倒後に切り株をきれいに整える。
切り株に木の先端部分を供え、手を合わせるのが山でのならわし。
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年輪を数えると、御神木は64年生くらいだった。
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数人で枝を払う。
枝といったって若い木の幹くらいあるから、いきなり根元からは払わず、先端のほうから少しずつ落としていく。
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枝を払い終えたら玉切り。元玉は、ちょっと長めの12~13mくらいで切っていたようだ。
そこより先のほうは子供御柱となる。長さはやはり10m近くある。
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子供御柱はクレーンですぐに引き上げられたが、元玉のほうは重くてなかなか上がらない。
クレーン車のアウトリガーが枕木からずれたり、クレーンのほうが持ち上がってしまったり(すんでのところで事故になりそうな雰囲気があった)、なかなか引き上げられない。
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それにしても、クレーンの力はすごいな。こんなものを斜面の上に引き上げてしまうのだから・・・。
こんな場所だからクレーン車を入れて引き出せるけど、山奥だったらもちろんこうはいかない。
そう考えると、修羅を造ったり、馬を使ったり・・・昔の杣人ってのはいろいろすごかったんだなぁと思う。

11:30になっても引き上げられなかったので、見るのを諦めて家へ帰ったが、その後昼過ぎになって、御柱を積んだトラックが自宅横の坂道を下りてきた。
御柱はそのまま葛北の集会所へ運び、そこで皮をむいて、長さをあわせて先端を面取りしたり、穴を開けたりする。

後日、集会所の前を通ってみると、きれいに整えられた御柱と子供御柱が静かに横たわっていた。
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来年4月2日の御柱祭まで、この状態で安置される。

↓こちらにも関連写真があります。よければご覧ください。
小さな菜園のある暮らし・・・御射山神社 御柱祭

【おまけ】
壱岐に諏訪大社の御柱が祭られていた。
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説明書きによると、壱岐の勝本町と諏訪市が友好都市で(芭蕉の門人である河合曽良の生誕・終焉の地という縁かららしい)、平成10年の御柱祭のあと、それまで上社本宮に祭られていた本宮三之御柱(その前の回の御柱祭で伐り出された御柱)が、海を渡って寄贈され、城山公園の一角に建立された。
写真にあるのは、その御柱の先端部分(2013/1/31撮影)。

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