冬の野宿遍路 23日目 中浜の万次郎

2016/2/17 水
晴れ、朝4℃
始:7:05 ~ 終:16:10 歩行:23km
(足摺岬)0705 ~ (38番金剛福寺)0740 ~ (松尾) ~ (中浜) ~ (土佐清水) ~ (養老) ~ (山伏峠) ~ 1610(益野小学校)

コーヒーとパンを食べてテントを撤収したら、まずはザックをベンチにデポし、目の前にある38番金剛福寺(こんごうふくじ)に参拝する。
地理的に半分まで来たであろうということで、白衣に朱印をもらうことにした。
せっかくだから各県ひとつずつ朱印をもらおうか、という話がここへきて浮上して、高知は足摺岬にある金剛福寺でもらうことにした次第。

徳島は、自分の場合は1番霊山寺で白衣を買ったときに、既に朱印が押してあった。特に意図して朱印の押された白衣を買ったわけではなく、知らずに買ったらたまたま押されていたという具合(もちろん朱印代はしっかりとられました)。
森さんからいただいたマユミの白衣には朱印がないから、最後に1番へ戻ったときにもらうということに。
香川は結願の証として88番大窪寺でもらうとして、愛媛は位置的に今治にある54番延命寺あたりになるだろうか。延命寺という名前も気に入ったし。

ちなみに、朱印は何にでも押してくれるというわけではなくて、基本的に納経帖、白衣、納経軸の3種類にしか押してもらえない。
お代はそれぞれ、納経帖に墨書+朱印をもらうと300円、白衣の場合は朱印のみで200円、納経軸の場合は、納経帖と同じことを墨書してもらうのだと思うのだが、お代は高くて500円。
朱印をポンと押すだけで200円、なんてぼろい商売・・・などと言ってはいけない。
納経帖は「極楽浄土へのパスポート」と考えている人が多いのだ。自分が死んだとき、一緒に棺に入れてもらう人が多いらしい。
白衣も一緒。冥土へ旅立つ際の晴れ着として、やはり棺に入れる人が多いらしい。
一方で、納経軸だけは性格が異なり、朱印がすべて集まった後にきちんと表装し家宝にするものであるらしい。

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38番金剛福寺の(左)山門と、(右)境内の様子。

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朝の光を浴びる万次郎

ザックをピックアップして出発。
しつこいようだが、室戸と違って足摺岬は岬を回り込んだ西側も相変らず変化に富んでいて、歩いていておもしろい。
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車道をあまり歩かないで済むし、何より車道を離れて集落の中を歩けるのが楽しい。

特に、中浜は楽しいところだった。
ここはジョン万次郎こと中浜万次郎の生まれ故郷。
万次郎の生家跡に石碑があり、その近くには生家が復元されていて、見学することができる。万次郎も使っていたであろう井戸も残っている。
集落の中の狭い路地を歩いていると、タイムスリップしたような気分になる。
路地は舗装され、家はもちろん皆新しくなっているけれど、区割りをはじめ家の建っている場所は当時とほとんど変わっていないのではないか・・・と思われる。

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復元された万次郎の生家

中浜は万次郎一色といったふうで、食堂など「万次郎」という名の店がたくさんある(笑)。
ジョン万次郎をNHKの大河に!という活動もしているようであった。
個人的には非常に興味があるが、一般的には厳しいかもしれない・・・。

運命のいたずらというか、彼ほど意図せず人生がガラリと変わってしまった人もそうはいないと思う。
14歳のとき、仲間と漁に出て嵐に遭い遭難。五日半の漂流後、奇跡的に仲間四人とともに伊豆諸島の鳥島に漂着。無人島で143日間生活し、たまたま近くを通りかかった船に救助されるのだが、救助された船というのがたまたまアメリカの捕鯨船であったために・・・(以下略)。
何もなければ中浜村の漁師として生きたであろう少年が、アメリカ本土に渡って英語、数学、測量、航海術などを学び、捕鯨船に乗り・・・その後の人生がガラリと変わってしまった。

後年、万次郎は日本に帰国してから、(自分を助けてくれた)ウィリアム・ホイットフィールド船長へ手紙を宛てている。
その手紙の内容が中浜に掲示されていたのだが、これは非常におもしろかった。
自分がいかにして故郷にたどり着いたかをしたためたものなのだが、万次郎たちは支那の上海行きの商船に乗って、最後は船に積み込んでいた捕鯨用ボートで琉球に上陸。そのとき、言葉がぜんぜん通じなかったらしい。万次郎はすっかり日本語を忘れてしまっていたらしいのだ・・・。

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海岸に、万次郎の生涯がパネルで掲示されている。

楽しくて、中浜で予定外の大休止となった。
商店でパンを買うことができて助かった。

中浜から山道をしばらく歩くと土佐清水の町。
町中にあったスーパー、サニーマートはどうにも冴えなかったが、ここで二日分の夕食と行動食を買い出し。
土佐清水の先は、海岸沿いを歩くのはいい加減飽きたので、益野から山越えをして三原へ抜けるつもりでいる。

郵便局で現金を少々下ろし、町中に二店舗あったGSはパスして、(地図ではその先にある)清水高校を過ぎたところのGSでガソリンを買うべく歩いていったのだが、行ってみたらつぶれてた・・・。
人に訊いたら、その先は三崎(山越えの分岐よりずっと先))までGSがないというので、ホームセンターの駐車場にザックを置いて町中のGSまで戻る。
往復20分ほどであったが、こういうのは精神的なダメージが大きい・・・。

何はともあれ、これで山越えの準備は整った。
仕切り直して先へ。
晴れているが今日も風が冷たい。時どき曇って雨がパラついていた。

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落窪海岸の化石漣痕(れんこん)。確か宮崎の日南海岸にもこんなのがある。

R321をしばらく歩いて山伏峠を越え、益野で国道を離れる。山越えの分岐だ。
分岐に入ってすぐ、航空自衛隊の土佐清水駐屯地のすぐ近くに益野小学校がある。
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もしやと思ってのぞいてみたら、廃校になっていた。地区の物置のようになっていて、確認したら水は出た。
風を避けられそうなので、今宵のテン場に決定させていただこう。
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慎重に場所選びをしてテントを張り、さてさて水を汲みにと行ってみたら・・・先ほどまで問題なく出ていた水が出ない。
他の水道も試してみたが、どこも一緒。水が出ない・・・orz。

正門のほうへ回ってみると、軽トラが走り去るところだった。
しまった・・・どうやら夜は元栓を締めてしまうらしい。

時計を見ると16:50過ぎ。せめて水を止めるのを17:00まで待ってくれたらよかったのに・・・。
そんなことを思ってみてもどうにもならない。
既にテントは張ってしまったし、水さえあれば万全の状態。が、肝心の水がない。
幸い近くのビニールハウスに人がいたので、その人に頼んで近くの人家で汲ませていただいた。ありがとうございます!

中浜以降はあちこちで踏んだり蹴ったりの一日だった。

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Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 002_Tosa / 土佐 16札所 385km] | 2016.04.27(Wed) PageTop
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1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
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