冬の野宿遍路 40日目 讃岐に突入

2016/3/5 土
晴れ
始:6:35 ~ 終:17:50 歩行:32km
(秋葉神社)0635 ~ (椿堂)0700 ~ 0800(旧道分岐) ~ 0920(境目) ~ 0955(曼陀峠) ~ 1130(66番雲辺寺)1200 ~ (雲辺寺山) ~ 1330(車道) ~ (岩鍋池) ~ 1450(67番大興寺) ~ (仁池) ~ 1750(琴弾八幡宮) ~ 1830(琴弾公園に幕営)

暖かいを通り越して唐突に暑い一日だった。
昨日から朝はMSRを使うのをやめている。
朝食のときは前の晩に入れたテルモスのコーヒーを飲むことに。

秋葉神社のご加護か、昨晩は風もなく快適だった。
テントを撤収し、最後に置いてあった箒で鳥居の前を掃く。
一晩お世話になりました!

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(左)鳥居の前を箒で掃いて出発  (右)こちらは椿堂

6:35発、椿堂に寄ってトイレを借りる。
椿堂の標高が100mほど。そこからR192を金生川に沿って緩やかに上ると、一時間ほどで旧来の遍路道が分岐する。
このあたりは愛媛、香川、徳島の三県が接する場所で、県境越えのルートは大別すると三通りある。
今とろうとしている道は、七田橋から曼陀峠へと向う旧来の遍路道で、曼陀峠道と呼ばれている。グイグイ標高の上がる気持ちのよい道である。

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曼陀峠道・・・グイグイ標高が上がって気持ちいい

県境を越え、愛媛からいったん徳島に入る。
愛媛側の県境の町は旧川之江市。地元の人々は香川との境界を「県境」、徳島との境界を「境目」と呼んで区別しているらしい。
ちなみに、徳島側の県境の町は旧池田町。80年代に甲子園で旋風を巻き起こしたあの池田高校のある池田町である。
こんな山の中にある学校が全国制覇を果たしたのだからすごい、改めてそう思った。

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愛媛・徳島県境である境目

気持ちのよい道は境目まで。
その先は車道と合流し、車道を歩くことになる。といっても、すれ違った車は結局三河ナンバーのハイエースタクシー一台だけだったけど・・・。

曼陀峠を越えると、今度は徳島から香川に入る。
曼陀峠は標高約600m。昔は阿波と讃岐を結ぶ生活の道が、この峠を越えて南北に通じていたらしい。そして65番三角寺と66番雲辺寺を結ぶ遍路道もこの峠を通っていた。
江戸時代は巡検道として使われ、また戦前までは農耕用の牛を阿波から借り、農作業が終われば米や賃金を払って牛を阿波に返す、いわゆる借耕牛(かりこうし)の道として夏と秋には賑わったそうである。(讃岐にはなぜ農耕用の牛がいなかったのだろう???)
ちなみに、「曼陀」というのは「曼荼羅」の転訛したもので、屋島の合戦後にこの地に落ち延びた平家一門が、一族の供養のための法要、曼荼羅供を営んだことから名付けられたといわれる。

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旧曼陀峠・・・今は当時を偲ばせるものはなにもない

11:30、66番雲辺寺(うんぺんじ)に到着。
名前の響きはいいが、そこかしこに「金」「金」「金」のにおいが漂っている。ちょっと興醒めのする寺だった。
大野原から寺までロープウェイで上がることもできるのだが、恐れていたほど人はおらず安堵。

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66番雲辺寺

参拝を終えてベンチで出発の準備をしていると、山歩きに来た地元のおっちゃんに声をかけられた。ニッカボッカ姿が眩しいおっちゃんだった。
テルモスの熱い紅茶をご馳走になりながら、あれこれ話を伺う。
最初は山の話をしていたのだけれど、「讃岐に来たらうどんを食べな」というのが話の結論(笑)。
言われずとも讃岐うどん大好きの自分らにとって、讃岐ではほとんどうどんを食べることだけが唯一の楽しみといっても過言ではない。
一日二食はうどんを食べたい。もう行動食なんてものもほとんどいらなくなるだろう。
明日からが楽しみである。

雲辺寺から雲辺寺山の頂上を経由して北側へ下る。
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いよいよ讃岐

下界はクソ暑かった。
13:30に車道まで下り、そこから車道歩きを一時間ほどすると、67番大興寺(だいこうじ)。
今日は土曜ということもあって人がすごい。大型バスのお遍路ツアーが次々やって来た。
参拝を終えるとすぐ、逃げるように寺をあとにした。

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67番大興寺

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境内にある(左)クスの巨木と、(右)カヤの巨木(カヤのほうは樹齢千二百年あまりとされている)

観音寺はカラカラ。
一見してすぐにわかるのだが、香川は水が乏しい。
川がなく、昔学校で習った通りため池だらけ。側溝にも水が流れていない。
もちろん水道があるから生活には困らないのだろうけど、普段水の豊富な土地で生活しているものだから、水がないというのは甚だ不安になる。農業などはたいへんだろう。
そのためだろうけど、香川に入った途端に果樹がなくなった。徳島、高知、愛媛と、これまでどこに行っても柑橘がたわわに実っていたのだけれど、それがパタッとなくなった。これも驚くべき変化だ。

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これもため池の一つ。
赤いのは水草なのだが、あまりに見事に水面をパックしているので、遠目には駐車場か何かに見えた。上に立てるのではないかと錯覚してしまう。

観音寺の市街に入り、県道沿いのスーパーで買い出し。
買い出しを終えてザックに買ったものを詰めていると、おっちゃんに声をかけられた。
香川が、そして中でも観音寺が大好きで仕方ないといったふうで、観音寺の話を一方的に聞かせてくれた。
ちなみに、「かんのんじ」ではなく「かんおんじ」である、という話を最初にしてくれた。

いろいろ質問をしてくれるおっちゃんだったのだが、一番おもしろかったのは、
「日本四名園って知ってる?」
というものだった。
いやいやいや、日本三名園てのは聞くけど、四名園てのはおっちゃんが勝手に言ってるだけなんじゃないの?
話の流れからしてもう一つは香川のどこかなのだろうけど・・・。
「金沢の兼六園に水戸の偕楽園、それから岡山の後楽園ですけど、もう一つは・・・」
と答えると、おっちゃんは得意になってもう一つを教えてくれた。やはり香川にある庭園だった(どこだか聞き流してしまった)。

おっちゃんの話がいつまでも終わりそうにないので(有名人なのか、近くを通り過ぎる他の買い物客も苦笑)、最後は半ば無視して出発の準備。
ようやくおっちゃんが自分らのもとから去ってくれ、スーパーをあとにすることができた。

観音寺は比較的大きな町である。もちろんテン場は得にくい。
香川ではこれから毎日こうかと思うと気が重くなる。

それでも今日のところは予め当てがあった。
琴弾八幡宮に隣接した琴弾公園がそれだ。道の駅も隣接し、68番、69番札所もすぐ隣という立地である。
昨日と違い行った先で幕営できるとわかっていたから気は楽だったのだけれど、昨日に続いてしごかれて、ようやく琴弾八幡宮に着いたのは17:50。ちょうど夕日が海に沈むところだった。

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ちょうど海に日が沈む頃、琴弾八幡宮に到着。(右)の木乃鳥居は、元暦二年(1185年)、義経屋島合戦勝利後平家追討を祈願して奉納、とある。

ものすごく大きな神社で(次回のんびり見てみたい)、勝手がわからないので、まずは正面の長~い石段を上って山の頂上に出てみる。
そこには展望台があるので人がいっぱい(車で来ることが可能)。

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展望台からこういうのが見えます。銭形砂絵=寛永通宝を模した巨大な砂絵、実際には楕円形をしているが、展望台から見ると真円に見える。
夜になるとライトアップするので、むしろ夜になると人が集まってくる。

神社に隣接した公園も巨大で、時間も押しているのでとても全部はチェックできない。
頂上にある展望台から少し下ったところにも展望所があり、東屋があった。こちらは観音寺の市街を望めるのだが、場所が暗くて目立たない上、道路から真っ暗な階段を上らないと辿りつけないので、夜間に人が来ることは稀で、テン場には最適。
東屋の下に幕営することもできたのだが、吹きっさらしで風が強いので、風を避けられる東屋の基礎の陰に幕営した。
今日もくたくた・・・。

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(左)翌朝撮影  (右)観音寺の夜景

天気予報によると明日の香川は曇りで、昼すぎに一時雨。
当初思っていた以上に行動できそうである。

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Theme [四国遍路] Genre [旅行]
Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 004_Sanuki / 讃岐 23札所 153km] | 2016.06.14(Tue) PageTop
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1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
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