熊野古道から 2017冬 15日目 馬越峠を下ると・・・
2017/2/15 水
始:7:40 ~ 終:15:45 晴れ 朝-2℃ (温度計の精度不良により4℃程度低く見積もっている可能性あり 2017/12/27追記)
0545起/0740発(馬越公園) ~ 0810(馬越峠) ~ 0850(海山側登り口) ~ (船津) ~ 1245(始神峠登り口) ~ 1305(始神峠) ~ 1340(三野瀬側登り口) ~ 1420(三野瀬駅) ~ 1500(熊ヶ谷橋) ~ 1525(三浦峠) ~ 1535(道瀬側登り口) ~ 1545(道瀬海岸休憩所)
最初に言ってしまいますが、実感として伊勢路のハイライトは馬越峠を下ったところで終了。以後は伊勢神宮までの長いリエゾン(まだ余裕で100km以上ある)といって差し支えないと思います。
無風快晴の朝。
いつものようにMSRでお湯を沸かしていると、まだ暗い中車が一台やって来てとまった。
テントを撤収して出発準備をしているときに車の持ち主が戻ってきて言葉を交わす。
どうやら歩きに行っていたようだ。暗いうちからすごいな・・・毎日の日課だろうか。
7:40に出発。石畳の道を峠へ向かう。
途中、歩いていた人と三人ほど行き会った。公園の駐車場に車はなかったから、たぶんすぐ下に住んでる人たちだ。
そりゃ確かにこんないい場所があれば毎朝歩きに来るよなぁ・・・とても羨ましい環境である。
(左)見事な石畳の道が延々と続く (右)馬越峠
30分ほどで馬越峠(325m)に着く。
馬越峠で道がいくつか交差する。尾鷲から海山へ抜ける熊野古道のほかに、天狗倉山(522m)や便石山(599m)へ登る登山道が整備されている。
本当に羨ましい環境だ。これなら毎日歩く場所に事欠かない。
(こういう毎日歩く場所というのは自宅からそのまま歩いて行ける場所ということがポイント。わざわざ車で来て歩くんじゃ馬鹿らしいですから。)
下りの石畳も見事。ここなどまさに紀州徳川家がきちんと維持管理していたおかげだ。
下りの途中から大台ヶ原が望める。なだらかで広い、なんとも不思議な山容をしている。
まさに「大台ヶ原」という名に相応しく、眺めていると歩きたくなってくる。
それにしてもすごい石畳だ。まさに敷石舗装。
馬越峠から下ってしまうと、その後は辛い一日だった。
ほとんど舗装路の歩きに終始する。しかも、基本的にR42。
時どき脇道に入れるけど舗装路歩きに変わりはなく、R42に沿って北上する。
長大なリエゾンと言っていい。こんなお遍路ばりの歩きは今旅はじめてである。
それでもまだこのように脇道を歩いているときは救いがある。
この鋸店はぜひのんびりのぞいてみたかった。さすがに今どきはチェーンソーを多く扱っているようでしたが。
麓から見る大台ヶ原
手持ちの現金が乏しくなってしまったので、船津の郵便局で少々下ろす。
その勢いでどこか食堂かスーパーでもあれば昼に何か食べようと思っていたのだが、結局何もなし(泣)。
修行のような舗装路歩きが続く。
舗装路を離れることができたのは、僅かに始神峠(147m)と三浦峠(140m)の登り下りだけ。
ともに小さな峠なのですぐに越えてしまう。
始神峠へは江戸道と明治道があるが、ここもやはり江戸道を辿った。
始神峠への登りの途中、斜面が大きく崩れている場所があった。木が何本も根こそぎ倒れて逆立ちしているのだが、その根元からひこばえが逞しく生えている。
自然の力はすごい!
海山と紀伊長島の境となる始神峠。標高147mの峠に過ぎないが眺めはなかなか。手前の入り江が三浦、その奥が道瀬の海。
始神峠では二人組の女性が休憩中で、珍しく賑やかだった。
三野瀬側の登り口には広い駐車場があり、そこにトイレや東屋もあって付近は広場のようになっている。いいテン場であるが、明るいうちからテントを張れそうな雰囲気ではない。
三野瀬駅へは、手前の分岐を気付かず通り過ぎてしまい激しく大回りしてたどり着く。
水を確保するため駅に寄ったのだが、トイレが見当たらず一寸固まった。あるはずだと何度か見回ってようやく見つけたが、これはわからないだろ・・・。
アロエの花に来ていたメジロ
水が確保できたところで三浦峠へ。
峠までのどこか適当な場所で幕営しようと思っていたのだが、幕営適地なし。どうにも山が小さすぎる。
立派に修復された熊ヶ谷橋を渡ったところで始神峠にいた二人組とすれ違う。
切り通しとなっている三浦峠に着くと、なぜかその二人が下から登り返してきた。
どこからだったか、三重県に入ってからだったか、熊野古道の残っているポイント、峠やその登り口などにスタンプ台が置かれていて、集客の手段として自治体がスタンプラリーのようなことをやっている。どうやら二人組はこれをやっていたらしい。
峠からの下りは二人に先行してもらったものの、道瀬側の登り口を過ぎたところでまた前方から引き返してきた。車をとめた登り口を忘れて通り過ぎてしまったらしい・・・。
テン場が得られぬまま海岸の堤防の上を歩いていると、またも二人組が車で現れた。
タイミングが悪くどうにも行動しにくい。
しばらく堤防の上を行くと、地図にはない道瀬海岸休憩所なる建屋が現れた。
トイレがあり、見たら水も出た。なんで地図に出てないんだろ?
ありがたく建屋の間のスペースに幕営させてもらった。目立たないし、もし雨が降っても屋根があるので大丈夫という完璧な場所である。
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Author:nakappie
1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
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