FC2ブログ

小川路峠と金森山 一日目

小川路峠、別名を辞職峠ともいい、地図によってはそのようにきちんと括弧書きされている。
かつて伊那谷より遠山谷(遠山郷)を訪れるには、天竜川から遠山川沿いに遡るか、もしくは1,000m以上の峠越えをしなければならなかった。
峠越えの道にはいくつかあったが、その中で伊那谷の飯田から最短で遠山郷へ抜けていたのが小川路峠。
現在では飯田市街からR256が伊那山脈の中腹まで来ているが、これがほぼ小川路峠の道筋と一致している。峠道は国道が途切れた先を飯田市と喬木村の境に沿って進み、金森山の北に位置する小川路峠で上村(現飯田市)に入り、上村の中心地上町へと下っている(地理院の二万五千図では飯田から上村へと続く道筋のすべてがR256と表記されている。)
小川路峠の道は地元の有志の方々によって整備と保存がされており、今でも往時を偲びながら快適に歩くことができる。

小川路峠は明治十年頃から改修が進み、牛馬の通れる道として飯田と遠山郷との行き来に使われた。
明治以降、遠山郷に赴任する公職の職員や警察官も皆この峠を利用したわけであるが、そのあまりの険しさに驚き、職を辞したくなったというのが辞職峠という異名の起こりであるらしい。

2017年11月、この峠道をゲートのあるところまで自転車でトレースし、その時はそこを幻の国道R256の終点とした
今回はそのゲートの先、金毘羅様のところまで車で入れると以前おっちゃんたちに聞いたところまで自転車で入り、そこから歩いて小川路峠に向かうという計画。
小川路峠は伊那山脈の主稜線上にあるので、峠にテントを張り、伊那山脈分割縦走の一環として曽山~小川路峠~金森山の間をトレースするというのが計画の主目的。

日付: 2018/10/20(土) 晴れのち曇り、夜になって雨
行程: (自宅)0630 ~ 0915(観音清水)0940 ~ 1000(ゲート) ~ 1045(十一番観音=自転車デポ)1145 ~ 1335(曽山分岐?)1355 ~ (尾根上に出て探索)1425 ~ 1440(小川路峠) ~ 1530(幕営)
走行: 32km

6:30に自宅を出て、すぐにトラブルに見舞われたのは前回の記事の通り。
今回の出で立ちはこんな感じ↓
IMGP0787_サイズ変更

ゲート=R256の終点としたところまでは昨年と同じルートを辿る。
昨年から変わったことといえば、三遠南信道の工事が着実に進んでいることくらい。
IMGP0790_サイズ変更
現在のところぶつ切りに開通している区間がいくつかあり、自動車なら無料で通行できる。

P1260091_サイズ変更
これより3km先というのがゲートのあるところ。

IMGP0795_サイズ変更
観音清水は東屋もあり、格好の休憩場所。すぐ隣に一番観音がある。
ここで水を各自4.5Lほど補給。この先に水をとれそうな場所は期待できないので、一泊分の生活水と行動水をくんでおく。
リムが割れているので重量増が不安だ・・・。

P1260095_サイズ変更
おなじみのゲート=R256の終点。
普段使われてないと思うけど、チェーンと南京錠がゲートにかかっている。
「カギが必要な方は下記までご連絡ください」と電話番号まで表記されているので少々不安になるが、入ったあとで万一施錠されても自転車ならどうにか出られる。
荷物を下ろしてトラバースすればそこから出られるな、ということを確認してから自転車を入れた。

P1260100_サイズ変更
もともと牛馬の通った街道であり、急なアップダウンがなく快適。

P1260105_サイズ変更
「大曲りの水飲み場」
峠道唯一の水飲み場とされた場所で、現在も水は出ている。が、流れが変わったようで、桶のあった場所には出ておらず、道から少々下ったところにけっこうな勢いで出ていた。

P1260110_サイズ変更 P1260107_サイズ変更
十一番観音のすぐ先、ここから勾配がきつくなりそうなので、この場所に自転車をデポ。
いつもの通り靴を替え、ザックにパッキングしなおして出発。

P1260116_サイズ変更
「汗馬沢」
峠の中で一番後まで茶屋があり、最盛期には四、五軒の茶屋があったといわれている。戦後の二十年代まで人が住んでいた。

IMGP0802_サイズ変更
熊野古道を歩いているような気分になってくる。古道歩きは楽しい。

P1260121_サイズ変更
「堂屋敷」
昭和初期まで千代村の野池の人たちが石灰を焼いたところ。伊那谷の農家では水田の肥料にこの石灰が必要不可欠なものであったらしい。
遠山郷の人たちの郵便物はこの街道を利用して逓送されていて、ここに居た沢田一代宅が交換所として利用されていたとのこと(昭和十一年には廃止された)。

P1260125_サイズ変更 P1260123_サイズ変更
「ひいるば」
地名の由来には様々な説があるが、どれも定かでない。天然のカラマツの大木のある広場で、木地師の人たちがここらで生活していたらしい。
眼下に赤石林道が見える。

P1260129_サイズ変更
伊那谷が展望できる場所があった。中心あたりに見える牙のように尖ったところが鬼ヶ城山で、その奥(右側)に氏乗山があるはずだが・・・どれがそうだかわからない(笑)。
13:00過ぎ、このあたりから天気が怪しくなってきた。

P1260130_サイズ変更
二十九番観音の先のこのあたりがおそらく曽山への分岐となるところ。
ザックをデポして尾根上に出てみるが・・・分岐の尾根が見当たらず。

あまり顕著な尾根ではなく、ずっと尾根(主稜線)通しにでも歩いてこない限り探し当てるのは至難の業。
峠道は稜線の直下につけられていて、尾根(主稜線)の向こう側は見えない。
30分ほど主稜線上を探索してみたがそれと思しき尾根を特定できず。
分岐から曽山まで一時間ほどかかるはずなので、この日は時間切れで諦めた。明日の帰りがけに再トライすることに。
ザックを回収して峠道に戻る。

P1260131_サイズ変更
これは熊だな・・・
動物たちも峠道を大いに利用している。

P1260133_サイズ変更 P1260135_サイズ変更
小川路峠に到着。
伊那谷と遠山谷とを結び、生活物資の交換や文化の交流の中心地として、また秋葉山信者の信仰の道として大いに栄えたところである。
ここに五間半×十二間の本棟造りという花菱屋(茶屋)があったというから驚きだ。花菱屋は宝暦年代から大正まで続いたらしい。

P1260138_サイズ変更
峠から南に少し上がったところに展望地があり、伊那谷と中央アルプスがよく見える。
風が強く、この日は天気も悪くて雨も飛んできていた。テント一張りくらいなら張れそうなスペースがあるが、幕営するのは風のない日に限られる。

驚いたのは・・・
P1260137_サイズ変更
ここには電波反射板があったはずだが、撤去されてなくなっていたこと。

さて、テン場。
どこか風を避けられるところを探さないと、この風では幕営は厳しい。鳥居の前にも平坦地があるのだが、そこも風の通り道となっている。
幸い時間はたっぷりあるので、じっくり時間をかけてテン場を探す。

峠から北に少し上がると、今度は南アルプスを展望できる場所がある。
風は伊那谷のほうから吹いていたので風は避けられるが、残念ながらそこには十分な平坦地がなかった。

P1260140_サイズ変更 P1260142_サイズ変更
結局、峠の東の平坦地を整地して幕営。
西側に斜面を背負っているため防風は完璧。ゴーゴーと風音はするもののテントには一切当たらないという快適な場所。

P1260144_サイズ変更 P1260145_サイズ変更
写真じゃわかりにくいが、目の前に遠山谷が広がりロケーションもなかなか。
明日登る金森山もテン場から見える(右)。

16:00過ぎから一時間半ほど雨となった。
風は一晩中強く音だけゴーゴー聞こえていたが、テントが揺らされることはなく実に安心、快適だった。

関連記事
スポンサーサイト

Theme [山登り] Genre [趣味・実用]
Trackback [0] | Comment [0] | Category [■ 伊那谷の山] | 2018.11.09(Fri) PageTop
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
ランキングに参加しています。
記事が面白かったときはポチッとお願いします!
 ↓   ↓   ↓
にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ    
   
   

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)



Comment

Private

 


 Web Page Translation
 You are here / ブログ内の現在地
なかっぴー通信NEO
 トップページ
  ├ 月別アーカイブ
  |  └ 2018年11月 09日 (金)
  ├ カテゴリー
  |  └ ■ 伊那谷の山
  └ 小川路峠と金森山 一日目
 About Me / プロフィール

nakappie

Author:nakappie
1970年生まれ。妻と二人信州伊那谷在住。
2009年10月~2013年5月の旅を記録するために”なかっぴー通信”をスタートさせました。
現在は伊那谷にて節約生活をしながら充電中。
2014年4月、ブログのタイトルを”なかっぴー通信NEO”に改めました。
信州伊那谷より~旅のこと、山のこと、自転車のこと、そして田舎暮らしのことなどなど・・・気ままに綴ってゆきます。
”おもしろきこともなき世をおもしろく”そんなふうに生きていけたらいいですね。

 名言集
すばらしい一日でありますように・・・
 ランキングに参加しています
押してもらえると嬉しき哉

にほんブログ村 自転車ブログ 自転車旅行へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自給自足生活へ
 Latest Diary / 最新記事
 Category / カテゴリー
 Search Form / 検索フォーム
 にほんブログ村
 アクセスランキング
   
   
i2iポイントサイトへのご招待です♪
 Links / リンク
 Mail Form / メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

 Latest Comments / 最新コメント
 アクセスカウンター
 Monthly Archives / 月別アーカイブ
 RSSリンクの表示
 ブロとも申請フォーム